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近年、アメリカを中心にオフィスの「ホテル化」が進んでおり、従来のオフィス空間に高級ホテルのような快適さを取り入れる動きが広がっています。この「ホテルフィケーション」と呼ばれる現象は、パンデミック後に働き方が大きく変わったことに対応するための新たな試みです。

例えば、カリフォルニア州メンローパークに位置するSpringlineという複合施設は、オフィスビルを中心に、レストラン、ジム、住居などを含む6.4エーカーの敷地内で「ワークリゾート」として設計されています。ここでは、オフホワイトの壁や大理石のテーブル、特製の香りが漂う空間など、まるで高級ホテルにいるかのような環境が提供されています。

アメリカではオフィスの空き率が約20%に達しており、多くの企業や施設が従業員をオフィスに戻すための新しい手段を模索しています。このような背景から、「ホテルフィケーション」は、ただ仕事をする場所というだけでなく、従業員にとってより魅力的で居心地の良い空間を提供することを目指しています。

ただし、これらの取り組みは単なる贅沢な装飾や娯楽施設の導入に留まりません。「ホスピタリティ体験」と呼ばれる、人々のニーズを予測して応えるサービスも重要な要素とされています。今後、このようなオフィスの進化は、世界中の職場環境にも影響を与える可能性があります。

日本においても、オフィスの在り方が見直される中で、「ホテルフィケーション」のような取り組みが注目される日もそう遠くないかもしれません。快適で生産性の高い働き方を追求する動きが、今後どのように進化していくのか、引き続き注視していく必要があります。


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Masato Taketomi


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