写真展『Guys俺たち』について

大阪で開催された『Guys俺たち』に参加したので、その時の感情を記録として残しておく

岡田さんの写真にはプライベートな感情が乗っている 目の細め具合 眉の下がり方 自然な口角 型のない手足の動き 親愛の留まった写真 一枚一枚に被写体と撮影者のプライベートが反映されていて、遠い世界の絵本のようだった お裾分けという表現をしていたけど、本当にそのとおり 彼らの好意にあやかって感情をまとめて吐き出す場所をもらえている

解散ライブを配信で見た時、私はV6がV6でなくなった瞬間に号泣した 自分の中でV6が過去のものになるのが嫌だった 自分の性格的に、それでもいずれ過去のものにしてしまうことがわかっているのも嫌だった もう6人じゃないのが嫌だった どんなに雑誌で言葉を受け取って、ドキュメンタリー映像を見て納得した気になっても、ふと6人が6人ではなくなった事実を、彼らの曲を聴きながら唐突に認識してしまう時があり、発作のように泣くことが多かった そんな中大阪の写真展開催が決まったと知った時、そこで私は自分の気持ちと本当の決着をつけようと思った 写真展には2回いけることになった

写真展1回目、チケット確認の列に並ぶと、目の前に岡田さんが大きく映し出されたモニターがあった 途中途中でV6の時の映像が映されているのを見た時、その時点で泣いてしまいそうで、俯きながらやり過ごしたりしていた 映像の岡田さんはとてもとても楽しそうで、写真を撮るのと、彼らに関わっている時間そのものが楽しくて仕方ない様子で愛おしかった 好きだなあと思った 左側の壁には『Diary』が飾られており、岡田さんの茶目っ気が随所に見られるのが楽しかった 個人的にいのっちの写真をいのっちだけ切り抜いて、花の写真と差し替えている部分が好きだなと思った ほかにもトニセンの3人だけを切り抜いて貼っていたり、剛健2人をデカデカと切り抜いていたり、岡田さんがどれだけV6の日々が楽しかったかを全力で伝えてくれようとしているのがわかって微笑ましかった

中に入ると、おそらく東京開催時は『精神と時の部屋』と表現していたブースだった 散々言われているが、家族写真がずらーっと並べられているようだった 空間が白で統一されているので、岡田さんの輝かしい記憶そのものなのだろうなと思った

そしてそのまま次の部屋に入ろうとした時、あの6人の写真が飛び込んできた ダメだった 泣いてしまった つらかった ずっと見ていられなくて、すぐに視線をメンバー個人個人の展示に移した 坂本くん→いのっち→剛くん→長野くん→健くんの順で見て行った 特に岡田さんが撮った長野くんの写真は配信で見た時以上にすごかった 迫力があった 目の奥が見えない怖さがあるのに美しかった 凄かった メンバーを眺めながら、正直最初の6人の写真の動揺をおさめようとしていた節はあった 最後に岡田さんのライブ後の写真を見た

綺麗な顔をしていた

人間が人生でつくる表情で、最もけがれのない、美しい顔をしていた 立ち尽くしてしまった ショックだった 本当に綺麗だった 悲しかった 好きだった V6は本当に解散したのだと思った ひと目見ただけで、記憶に残る表情だと思った 忘れられなくなってしまった そのまま、6人の写真をもう一度見た すごく美しい写真だった 岡田さんの素の表情もだが、それ以上に、剛くんの微笑みを見て納得した 納得させられてしまった あの瞬間、写真を撮られるために6人で立っているあの瞬間を、剛くんは本当に愛おしいと思っているのがわかった まさに『俺たちはうまくやれたよね』が聞こえてくるような写真だった 文句も言えなかった 私にとって、去年の11/1以降の日々は、自分の中で「解散しないで!」と発作のように暴れる私を、その都度慰めてあげるという作業が続いていた その私でさえ、ぐうの音が出ないほど、6人の表情と雰囲気は圧倒的だった V6が終わりを迎えることへのこれ以上ない喜びを表した一枚に、そうか、もう、それで全部良いのかもなと思った 自分の中で、なんらかの整理がついたような気がした 呆然としたまま、右のブースに移動した

ここからは、そこで6人それぞれの写真について思ったことを書き留めておこうと思う メンバーそれぞれに対する感情の違いが、写真からありありと滲んでいるのが面白いなと思った

坂本くん
『あこがれの光』『敬意』『親愛』を思わせる写真がほとんどだった うまく言えないが、すごく集中して撮ったんだろうな……という写真があったかと思えば、ありのままを飾らず撮っているものもあって、他の4人とはどこか雰囲気が異なっていた そして岡田さんって、心底坂本くんのことをカッコイイと思ってるんだろうな……と思った

長野くん
前のブースに飾られていた『剥き出しヒロシ』を撮るために、試行錯誤したんだね……が伺える数枚があってよかった あんなに迫力がある写真の裏側が垣間見えてなんだか愛おしかった また、その他の写真を見ていて、岡田さんがレンズを通して表現したかったのは『神聖視』が一番近いのかなと思った なんというか、この人は長野くんを神サマみたいに撮るんだな……と思った あと個人的に『ドライヤーとカメラを同時に向けられてパックしたままぶりっ子ポーズしてる長野くん』という写真の情報量が多すぎて良かった あの写真欲しかったな 面白いから

また坂本くん長野くんに共通して、絵画みたいに撮られている印象が強かった この二人を芸術的に撮りたい/撮ってしまう岡田さんの感覚が伝わってきたのがよかった

いのっち
一番プライベートな感情が見えたのがいのっちだった なんというか、いのっちって、岡田さんのこと好きだな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と思った 見てるこっちがドギマギしてしまった 隠すつもりのない好意がダダ漏れですごかった 加えていのっちがものすごくはしゃぎ回ってる写真を岡田さんがカメラに収めまくってる図自体が面白かった かと思えば突然アンニュイな表情を見せてくるのでギャップがすごかった いのっちがはしゃぐと岡田さんも一緒にノッてはしゃぐけど、その写真を見るとやっぱりいのっちのことカッコいいお兄さんだと思ってるんだな……を感じられてよかった ややサイコっぽいというか目に光のない怖い写真もあり、いのっちの深淵を覗いてしまった気がして怖いものもあった

健くん
全体を通して、岡田さんって健くんのことを本当に本当に本当にカワイイと思ってるんだな……と思った わかりやすすぎるくらい可愛い写真が多かった 反面、健くんがザ・お兄ちゃんという顔をしている写真にも心臓がギュッとなった 岡田さんが撮る健くんは可愛いけど、誰からも若く見られる健くんを良い意味で年相応に写せている写真があって、これは岡田さんだから撮れているんだろうな……と思った また健くんがソファで足を投げ出してだらけ……くつろいでいる写真が展示NGを食らってないのも、健くんからの甘やかされというか愛情を感じてギュ……となった 個人的にぐるぶコンパンフレットの、植物が芽吹いているような衣装の写真が彼しか展示されていなかったのも、岡田さんが健くんを『フォトジェニック』と表現していることの裏付けに感じられてよかった

剛くん
可愛かった うまく言えないが可愛かった 健くんも可愛かったけど、剛くんも可愛かった ただ可愛さの種類が少し違っていて、健くんは撮影者が健くんを心底可愛いと思っているから撮れている写真で、剛くんは撮影者の意図というより剛くんが岡田さんに向けている表情が常にやわらかくて可愛いのだなと思った これはかなり発見だった そして目が綺麗だった そしてそんな剛くんを撮るのが岡田さんは好きなんだろうな〜っていうのがヒシヒシ伝わってきてよかった

岡田さん
全体的に、少年→青年→の延長、というイメージが強かった 主演をしている時のドンと構えている感じ、大人びている感じというよりも、やっぱりV6の末っ子なんだな……と思った 6人で並ぶと全然年長には見えなくて、あ〜〜〜〜やっぱり年下なんだな……可愛いな……と思った 6人でいる時の笑顔も雑誌で見るようなものじゃなくて、目尻が下がった素の全力の笑顔だったのがよかった V6の中にいる岡田さんの表情は、V6の中でしか見られないものなのだろうな、とも改めて思った ちょっと寂しかった

全体を通して、V6って、ほんとうにカッコイイお兄さんたちの集団なんだな……と思った 私は撮影者の真の意図を理解することまではできないけど、写真を見て思ったこと、考えたことがたくさんあって、その時間がそのままV6を想う時間になったのが嬉しかった

個人的に6人の写真の中で特に好きだった作品が二つあって、一つは5人が手を繋いでぐるぐる回っているところでシャッターを切ったもの メンバーがすごく楽しそうなのもそうなんだけど、写真から『岡田ァ!』って楽しそうな呼び掛けが聞こえてくるような、すごく臨場感のある作品だった V6の関係性を擬似的に浴びられた気がしたし、5人じゃなくて6人の作品なんだな、と思えたのがすごく良かった もう一つは白い背景の中に、6人が浮かび上がるように立って笑っている写真 ものすごくチープな表現だけど天国かと思った 悲しい暗い意味じゃなくて楽園とか異世界とかに近いもの 美しかった すごくよかったな

その後は、メッセージを残して、衣装を見て、グッズを買って、1回目のGuysを終えた 2時間経っていた 2回目が翌日の午前だったので、ホテルまでの電車の中で、Guysの中で思ったことを整理していたそして、気づいたことがあった

私は、V6の解散の事実に剛くんの微笑みで納得はしたけど、させられたけど、結局、自分の中でずっと戦っていた感情と決着をつけたわけではなくて、ただただ圧倒的なものの前に口をつぐんでしまっただけなのではないか たとえ今は写真展よかった、感動したな、で終われても、後々またV6の解散に捉われてうずくまってしまうのではないか これはツイッターでも喋っていたことだけど、自分の中で、このまま終わってはいけない、納得したふりのままではいけない、と思った 私は負けず嫌いなので、ちゃんと自分の悲しみと向き合って、もしその結果また引きずることになっても、自分で納得できる決着の付け方をしよう、と思った

そして、2回目に行った 向き合うと決めていたからわかっていたけど、どうしたってつらくて悲しかった 2回目は、6人のライブ最後の写真よりもむしろ、日常の中で6人で集合して笑っている写真の方がつらかった 幸せそうであればあるほど、もう更新されない事実で涙が止まらなかった だがそれと同時に、幸せそうな彼らを、絶対に忘れないようにしようと思った 正直初回は写真の一枚一枚を見るのに必死で、上述したような感想は抱いていても、心に留めるという作業はできていなかったように思う と言っても全部を覚えておけるほど効率のいい頭じゃないから、彼らが幸せそうに笑っていたこと、楽しそうだったこと、日々に向き合っていたことを、事実として絶対に忘れないようにしよう、と思った

V6がV6でなくなること以上に、6人が6人でなくなることが嫌だった この6人の特別な関係は、この6人だからあったもので、その特別な空気を感じられることが、私はなにより嬉しかった もう6人が揃うことはないけれど、それは本当にすごくすごくつらくて諦めきれないけど、彼らが過ごした26年のその最後の風景を見たことで、上手く言えないけどやっぱりすごくこの6人が好きなのだと思えたし、それを知れて良かったなと思った 悲しい感情はいつもある 6人の歌声がもう揃わないことにやりきれなさを感じる それでもやっぱりV6のことがすごく好きで、V6のことが大好きな岡田さんが好きで、その岡田さんが共有したかった景色を見て、蓋をしていた自分の気持ちに向き合う時間があって本当に良かったと思った ありがとう ありがとうございました 行って、感じられて、本当によかった 結局吹っ切れたわけではなくまだひきずるのだろうなとは思うけど、岡田さんの想いと、V6のすばらしさを受け止められたからきっと大丈夫 写真展を開いてくれて本当にありがとうございました……

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