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ミュウVMAXの"新たな"アプローチ法【全文無料】

■はじめに

 こんにちは。ぼるです。
 新潟市内のポケモンカードプレイヤーです。
 普段は環境全体を考察するような記事やシティに入賞したデッキの記事をnoteにて公開しております。

 今回は、筆者が発売から1年以上たった今でもずっと使い続けているミュウVMAXデッキについて、現環境でミュウは勝つためにどう工夫したらよいのか?ということについて、自分なりの答えが出せたので、言語化してまとめていきたいと思います。

 話は変わりますが最近、環境に存在しない”ちょっと変わった”デッキを作るのにハマっています。
 というのも、環境があるポケモンに偏りすぎなんですね…。



 
 ルギアくんさあ…

 シティリーグSEASON①も終わりごろに近づいてきましたが、パラダイムトリガー発売後からなんと環境の40%ほどをルギアが占め、現代ポケモンカードは「ルギアかルギア以外か」、ルギアはもはやポケカ界のRolandになってしまっているわけです。

 しかし、これは裏を返せば「デッキの作りやすさ」にもつながると思います。
 紛れもないTOPが存在してくれているおかげで、そのTOPに勝つための、デッキに必要な”要素”が浮き彫りとなっていくわけです。
 その要素というのは、カードリストを見てみると意外とたくさんあり、だれも使っていないようなカードが、いきなり輝いたりもするんです。
 はっきり言って、競技ポケカとして自分たちが勝ちたいのであれば、今ルギアに勝てないデッキは使うべきではありません。なので各々が、各々のデッキで、存在しうる多くの対面に対して、ちゃんとした勝ち筋を見出す必要があります。

 そこで今回は、ミュウデッキでルギアに安定して勝ち、さらにミラーやLTB、その他デッキタイプにも勝ちうるであろう”新たなミュウの形”を皆さんに提案したいと思います。
 現在一般的に存在しているミュウの型やデッキリスト、立ち回りなどをおさらいし、筆者が新たに考えたミュウVMAXデッキについて最後に解説していきます。

 全文無料ですので、最後まで読んでいただけたら幸いです。
 それではまずは、従来のミュウVMAXについて。



■従来のミュウVMAXについて

 現在環境に存在するミュウVMAXは大きく分けて2パターンに分かれます。「フュージョンエネ型」「ダブルターボ型」です。


◎「フュージョンエネ型」

デッキコード:K4cc8x-JJl7jb-84xa8x


 フュージョンエネ型のミュウVMAXは環境に最も多く存在しているミュウの型であり、フュージョンエネルギーが採用されていることで、アタッカーにメロエッタデオキシスを採用できます。
 ミュウVMAX2体の間、もしくは先にサイド1のアタッカーを使うことで、3回の攻撃権を得ることができ、ミュウ側が先殴りできる展開、かつ、相手がV主軸のデッキであれば、多くのデッキに高い勝率を出すことができます。
 また、先攻がかなり強い現環境において、後攻になってしまっても、後1カミツレから攻撃に入れる点が非常に優秀です。
 ただデッキ枠の都合上、ハンド干渉系サポートを入れずらい点がネックであり、ハンド干渉が全く入っていないリストだと、非V軸のデッキ(主にロスト)に対してボコボコにされます。
 現環境はLTBも多いので、ミュウVMAXを使い続けてきた筆者も、なかなか大会では使うのをためらっていました。(シティS1はLTBで出場しました)
 

◎「ダブルターボ型」


デッキコード:xxxcaY-ghljJt-88xc8x

 ダブルターボ型のミュウVMAXはやることがかなりシンプルで、先攻を取って複数体のミュウVMAXでぐるぐるしながらテクノバスター、死にそうになったらサイコジャンプで飛んで~、というのを繰り返していきます。
 フュージョンエネ型と比較すると、カミツレ、フュージョンエネ、メロエッタだけでも9~10枠ほどデッキ枠が空くため、構築の自由度が異常に高く、ミュウというポケモンのカードパワーも相まって強力なデッキタイプになります。
 英雄のメダルを採用することにより、ミュウVMAXがやられてもサイドを2枚しかとられないという展開も期待できます。
 メダルをつけずに1発耐えるか、メダルをつけてワンパンされるか、一長一短な感じはあります。どこからドラピオンが飛んでくるかわからないので、ターボ型であれば1枚は必須だと思っています。
 弱い点としては、後攻1ターン目にすることがないことです。上記のフュージョンエネ型とは異なり技の選択肢がありません。
 デッキの性質上、Vを大量に並べるので、先攻を取られて順当に攻撃されたら簡単に負けます。フュージョンエネ型よりも、簡単に勝てることも簡単に負けることもあるイメージです。


▲雪道ミュウ(おまけ)


デッキコード:3yEESS-TW5wEr-yMpypp

 雪道をデッキに1~2枚採用しているタイプならわかりますが、雪道のみ3~4採用はよくわかりません。レジギガスとかどうやって勝つの?
 森の封印石がきたとはいえ、そもそもミュウに雪道は基本的にはアンチシナジーです。相手に雪道を貼られた際にロストスイーパー以外解決札にならない点も弱いです。
 ルギア対面では、ルギア側はVSTARの攻撃で雪道をはがすことができるので、アッセンブルスター発動後に関しては、雪道はほぼ死に札となってしまいます。
 ミュウのポテンシャルで何とかなっている感が否めないので、僕的にはあまりお勧めできないミュウの型ですね。


 以上を踏まえて、フュージョンエネ型とダブルターボ型のミュウを表にしてまとめてみましたので、そちらをご覧ください。


 こんな感じでしょうか。
 現状、ミュウVMAXは約7~8割ほどがフュージョンエネ型かと思いますが、その理由として最も大きな要因はやはり先攻後攻どちらでもルギアに対抗できるということですよね。
 確かにその通りだと思います。ルギアはデッキパワーが高いので、先攻を取っても普通に負けることだってありますから、わざわざ今の環境でダブルターボ型を握らなくていいという結論に至るわけです。
 

 そんなの、、ダブルターボ型が可哀想じゃないかハンド干渉ができるターボ型の方がLTBやレジギガスのような非Vだって見やすいはず。どうにかして、なんとかターボ型で安定してルギアに勝つ方法.…!!!


 ありました。


 新しいミュウの形を、皆さんに提案します。


■新型ミュウ「ターボ型プテラミュウ」


 まず、どんなデッキであっても、ルギアに安定して勝つためには主に2つのアプローチがあると考えています。

 ①雷タイプのアタッカーを採用して弱点を突く
 ②特性を止める

 このいずれかです。
 に関しては、ミュウに雷タイプのアタッカーを採用しているリストを見たことがなかったので、今一度カードリストを遡ってみました。1匹だけいました。雷のFUSIONポケモン。

かわいい

 パワータブレット4枚+ベルトでワンパンできますね。
 弱すぎだろ。


 これはもう②の特性を止めるアプローチしかないと思い、候補を3つに絞りました。
 1⃣ガラルマタドガス(化学変化ガス)
 2⃣頂への雪道
 3⃣プテラVSTAR

 

 1⃣ガラルマタドガスを採用しているミュウがシティリーグでBEST8、ptcgoの中規模大会にて入賞していました。
 後攻が弱いターボ型ミュウでも、後1覚醒を狙えたり、サイコジャンプの返しに前にドガスを立てて、相手に妨害を仕掛けるといったプランのデッキです。
 確かにマタドガスが立てば強力だとは思いますが、ルギアに関してはセレナやボスが多投されているため、裏のVポケモンを引っ張り出されてしまったら意味を成しません。また、アーケオスが出なくてもターボエネを二枚貼ったルギアに普通にシバかれます。
 最近多いLTBに関しても、穴抜けのひもが多く採用されており、マタドガスを2体立てないといけない、2体立てるとフュージョンシステムが伸びない、、、もうそれミュウじゃなくてよくない?ってなりました。

 2⃣頂への雪道は、ルギアの特性を止めれるだけでなく、ドラピオンVやかがやくリザードンの特性を止めることもできます。
 またルギア以外の対面に関しても、例えば最近のLTBはゲッコウガを使ってマリィから復帰する型がほとんどなので雪道がよく刺さります。
 多くの対面に刺さるカードですが、自分にも刺さってしまうので、そんなに多い枚数を採用できないものの、今ミュウを使うなら1~2枚は採用すべきカードだと思っています。

 3⃣プテラVSTARです。

 VSTARパワー「エンシェントスター」は、このプテラが場にいる限り相手のVの特性がすべてなくなるというものです。
 つまるところ、相手がアッセンブルスターを言う前にプテラがエンシェントスターを宣言できれば、アーケオスを出すことができません。
 アーケオスを出すことができなければ、ほぼ100%、このプテラが技を宣言した次のターンにとられることもありません。

 ただ、上の技が火力・要求エネともに微妙で、2ターン目にエンシェントスターを言うだけのポケモンになりそう。ロストダイブはあまり使いたくありません。
 となると、このポケモンを採用するために必要なデッキの要素は

【1】プテララインをそれほど多く採用せずとも、2ターン目にVSTARが立つ+技宣言ができるほど、デッキにボールや入れ替え札が多い必要があること
【2】プテラVSTARはアタッカーとしては機能させたくないので、別の強力なアタッカーが必要だということ
【3】プテラ以外のVSTARパワーを使わなくていいデッキであること

 この三点を満たすデッキでなければ、プテラを使うことはできません。
 そんなデッキがあるわk……?!


          ありました。



【1】プテララインをそれほど多く採用せずとも、2ターン目にVSTARが立つ+技宣言ができるほど、デッキにボールや入れ替え札が多い必要があること
→クイボ4、ハイボ4、VIPパス4、ウッウロボ4、ミュウ逃げ0
【2】プテラVSTARはアタッカーとしては機能させたくないので、別の強力なアタッカーが必要だということ
→ミュウVMAXは十分強い
【3】プテラ以外のVSTARパワーを使わなくていいデッキであること
→プテラでも森の封印石を使うプランでもどっちでもいい


 3つの条件をすべて満たしてくれるミュウVMAX
 かつ
 デッキに枠が多く、プテラを無理なく採用できるダブルターボ型

 これが僕の提案する新たなミュウの形
「ターボ型プテラミュウ」です。


■デッキリスト


 デッキコード:MyyyXp-NjPAHY-MMRM2S

 プテラVSTARを使うことで、先攻を取った場合はルギアに高い勝率を取ることができ、後攻を取った場合でも、相手がルギアを出せなかった場合や、アーケオスを1枚もトラッシュできなかった場合では、雪道やマリィを押し付けながらプテラを出してルギア側の先2アッセンブルスターへの要求をめちゃくちゃ上げることで、後2エンシェントスターを狙います。
 雪道マリィ後の手札4枚から、アーケオスを2体トラッシュして雪道をはがすのはかなり難しいです。
 
 またプテラはルギアだけでなく、ミュウミラーでは相手のゲノセクトの特性を止めることができ、他にもアルジュラやエレキガノン、ドラピオンV、クロバットV、ネオラントVなどなど、多くの対面で、数多くのポケモンの特性を止めることができます。
 ベンチにいても効果が持続するので、プテラが狙われる=ミュウは生き残るというヘイト分散を狙える点も偉いです。
 プテラの技を全対面に使うというわけでは決してなく、プテラを使わない対面に関しては、森の封印石ルートでシンプルにミュウVMAXとして戦います。
 58枚はターボ型ミュウVMAXとして動けるので、デッキパワーはプテラなしでも申し分ないといえるでしょう。

 またターボ型の利点であるハンド干渉札多めの構築になっていることで、現環境でとてもいいポジションであるLTB系統のデッキにも雪道マリィという解答を持つことができています。
 LTBに対してはフュージョンエネ型よりもターボ型の方が勝ちやすいので、その点も現環境にマッチしていると言えます。

 カードの採用理由等は要望があれば答えますが、今回は記載しないことにします。このリストを元に、ターボ型の利点である構築の自由度の高さを活かして、アレンジして使ってみてください。
 ほかに採用したかったカードとしては

・ドラピオンV
・霧の水晶
・スマホロトム
・ハマナのバックアップ
・崩れたスタジアム
・基本超エネ

 などがありました。


■プテラを使いたい対面

 現環境に存在するデッキタイプを中心に、どの対面でプテラを使うか・使わないかというのを区分化してみました。
 使う対面に関しては、基本的に先攻後攻どちらも狙う場合があると思って大丈夫です。
 ハンドのかみ合いも大切なので、一概に必ず使うとも言い切れません。

・プテラの技を狙う対面

◎ルギアVSTAR
◎ミュウVMAX
◎アルセウス系統
◎キュレムパルキア
◎エレキガノン
◎ムゲンダイナ

 その他、ドラピオンVが入っていそう+クロバットやネオラントにドローシステムを依存しているデッキタイプに対して、相手の立ち上がりが遅かった場合はプテラで蓋をできることが多いので使います。


・プテラの技を狙わない対面

×非V主軸のデッキ(レジ・LTB・ゾロアークバレット・ソルルナなど)
×VSTARパワーがそこまで強力ではないVSTARデッキ(ゾロアークVSTARなど)

 こんな感じでしょうか。
 ほかにも必要そうな対面を見つけたら、追記していきたいと思います。





 

■おわりに

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
 新しいミュウの形「ターボ型プテラミュウ」の紹介でした。

 週末、東京の大型自主大会にて腕試ししてこようと思います。(使いませんでした)
 D落ち後もまだまだ強いミュウVMAXデッキに、幸あれ。

 Twitterもやっていますので、フォローよろしくお願いします。
 それではまた次の記事で。

                ぼる

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