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"BLIZZARD STYLE CORE" from PRESS ON AHEAD

(written by KEN MAKABE)

PRESS ON AHEAD 待望の1st ALBUMがINTERACT RECORDSよりリリースされました。10.22仙台ROCKATERIAにて開催されるリリースショーを前にアルバム完成に至るまでの経緯やコンセプトなど、1万文字に至る沢山の熱い想いをメンバーに語って頂きました。
「うちらは鈍足なバンドなんですよ。続けていたから、今があるというか」
こんな短い一言にPRESS ON AHEADが歩んで来た道のりと、ハードコアバンドの精神を物語っていると感じます。このインタビューを通して"BLIZZARD STYLE CORE"を更に深く知り、全国各地で予定されているレコ発ライブに足を運ぶきかっけの一つとなれば嬉しい限りです。


Interviewee : Vo.TDR(以下-T)、Gt.JUNICHI(以下-J)、Ba.YOHEI(以下-Y)

-リリースの経緯について

-T
溯れば2012年頃、シゲルさん(MURDER WITHIN SIN) のレーベルからリリースしたVA"recognize real brutality vol.2”の後位からかな?

ダイスケ(INTERACT RECORDS)からアルバム打診の話をもらっていて。

こちらもぜひ出したいね、なんてざっくりとした話や構想はあったんだけれども、当時の自分達はだらだらというか・・比較的にスローペースで活動していたんで、すぐには制作に取り掛かかったりはしていなくて。

その時に今のギターのJUNICHIが抜けてしまったんですね。

あの時の俺も、ガツガツライブをやりたい!という感じだったから、メンバーの気持ちとか、今思うと考えられなかった面もあったかなと。

-J
俺は2013-2017頃まで抜けていたかな

-T
その時は俺とYOHEIとTMGさん。その時に以前のDrが抜け、現DrのTORUに入ってもらって。JUNICHI抜けたけどどうする?とりあえずやろうとの話でバンドは続けてたのですが、そこから大きなターニングポイントがあって。

2018年頃、友達と一緒にDOWN NORTH CAMPとPAYBACK BOYSを盛岡に呼んだ時があって、その時にWDsoundsのMERCYさんからCOLD AS LIFEの日本ツアーの東京場所PRESS ON AHEAD出ない?って話をもらったんですよ。
飛び跳ねるくらい嬉しかった。マーシーさんは憧れの人だったし。

バンド結成したときはCOLD AS LIFEをずっと聞いていたし、
COLD AS LIFEと一緒のステージに立てるなんて、今後一生ないなと。

それでYOHEIと話して、JUNICHIをバンドに戻そうぜ!という事になり・・・

-J
そんで思い腰を上げた 笑

-T
そこからアルバム制作に向けた、熱が入った感じですね。
結局COLD AS LIFEの来日は無くなってしまったけれども、代わりにEASY MANEYが日本に来ることになって。

そのタイミングでPAYBACK BOYS企画-WORLD INFAMOUSに呼んでもらい、そこからツアーに同行していたMAKOTOさん(SAND)にライブ良かったからと、2019年のSUMMER BASH FEST出演の話をもらって。

-Y
逆にこの一連の流れが無かったら、今こうしてアルバム発売して、全国にライブ行かせてもらうような経緯にはなっていなかったと思う。

-T
SUMMER BASHも終わって、これからいくぞ!ってときに、コロナが始まってしまって。せっかくアルバムリリースの話もあるし、逆にこのタイミング逃したら・・・というのもあったので、2020年から今回のアルバム構想を具体化して取り掛かった感じです。曲作りから始めて。


レーベル元のダイスケ(INTERACT RECORDS)は、うちらは何ものでもない時に、POAのことが好きでアルバムを出したい! と言ってくれたことが嬉しいんですよね。
恩返しじゃないけど、POAのアルバム出して良かったなと思ってもらいたいしね。

-J
色々なレーベルがある中、INTERACTだからリリースしたいという気持ちがあったしね。昔DOMINATE、INFIDELを呼んだ時からの繋がりというか。

-T
当時の日本のビートダウン勢・・・DOMINATE,MOSTHIGHGAME,MURDER WITHIN SIN,KILL DEM ALREADYを筆頭に、その繋がりっていまだにあって。あの時に切磋琢磨できたという感じもあるしね。

またWESTOKYOは昔から凄かったので、そこに乗っかりたいという気持ちも正直あったし。乗っかれては無かったけど。
やはり色々な人との付き合いですよね、そこが一番大事だと思うしね。

-Y
レーベルからミックス、アートワークも含めて、全部繋がりのある人達だけで完結している点も、自分たちは長々と・・・ちんたらとやってきたからこそ仲間・ライバルと深く繋がれた部分があるかもしれない。全部今のタイミングだからこそ、実現できたとも思うし。

-曲作りに関して

-J
自分が一時期脱退していたときは、仕事の関係で釜石にいて。

盛岡でバンドやるにしても車で2時間半かけてスタジオ着いて、
2時間半かけて行って帰るっていうのも、キツい時期でもあって。

でも、その2時間半かけて帰る帰り道で、曲がまとまってくるということもあるよね。

-T
基本的にはJUNICHIが曲を持ってきて、ベースとドラムが意見を言いながら、自分の意見も所々織り混ぜながら作る感じですかね。

-J
曲のテーマは無い。曲のリフの繋がりの違和感などがあったら、色々考えるけどね。

-T
YOHEIとTORUの2人の意見がスパイスになっていると思うんですよ。
うちらは叙情的なリフの曲があるじゃないですか。それを聴きながらインスピレーションを書いていく感じ。基本、曲の歌詞を書き溜めるってことはしていなくて。

曲を聞いて、その時に思ってることをイメージして歌詞を付け足していく感じ。それもあってか、「エモーショナルだよね」と言われることがあって。

曲を聞いて、感情的に何回も繰り返して、そのリフに当てはまるように歌詞を書いていますね。

-J
歌をのせてから、リフを変えてみたりもするけれども

-T
おいそこ変えるなよ、とも思うけど笑

まあこの辺は、うまくやりながらなんですが。
やっぱり、リフなんですよ。
うちのバンドはリフが特徴的なバンドだと思うので。

-J
そこまで難しいことはやっていないんだけどな

-T
NEW SCHOOLっぽいねって言われたりすることもあって。
自分はほとんど意識していないのですが、人それぞれ捉え方が違うのは面白いなと思うんですよ。

先ほど触れた歌詞がエモーショナルという点も、自分では全く意識していなくて。ただ、自分の声質とか歌詞の内容がうまく合わさっているのではないかなと。

-J
俺はぶっちゃけ歌詞は、ブックレットができてから知った 笑
アルバムを作るときに曲名も知った感じだし。

-T
結局、歌詞もブックレットに載せないかな?なんて思っていたんだけど。

-Y
結果、載せて良かったよね。

-T
メンバー間で歌詞とか共有されないけど、まあメンバーの付き合いが長いからね。こういうテーマでこういう歌詞っていうのも話もしないけど、うまく阿吽の呼吸で合わさっているのだと思います。


まあなんというか・・・うちらは鈍足なバンドなんですよ。

というのも今、DIKTATORを初め、20歳くらいのバンドの人たちがどんどん出てきているじゃないすか。

自分たちがその年代の時は、すんごいむちゃくクチャなことやってて、それでもすごい変に自信があったというか・・・笑

時代もあったと思うけど。

-J
むちゃくクチャやっていたけど、意外とライブは評価されていたかな

-T
で、音源ってあんまり評価されていなくて。
当時は自分たちの周りだと、ONE LAST VICTIM、UNRESTRAINEDが台頭していて。そして自分たちがいて。ライブはいいと言われていたけど、音源としては評価されていなかったし全然だったと思う。

最近SEIさん(ex-ONE LAST VICTIM)とも話したけど・・・2007年~2008年位かな

盛岡にNUMBとFACECARZ呼んだ時、ライブが終わった後にSEIさんから
「もうあんなライブやられたから、うちらは身を引くよ あとはPOAに任せるよ」と言われたことがあって。

そんな話をSEIさんに先日話したら、覚えていてくれてたんですね。

2008年のBARBARIAN STYLE COREをリリースしたあたりから、色々な人から評価をもらえるようになった経緯があって。

SENTAさん(NUMB)だったり、MERCYさん(WDsounds)だったり。

特にMERCYさんの存在は大きいかな。
2009年くらいにPAYBACK BOYSを盛岡呼んだ時に、ブログでうちらのこと書いてくれたんですよ。

確か題名がICEMENで「とにかくPRESS ON AHEADはやばい。音源もおっ。て思ったけどLIVEはやばいね。東北まで見に行く価値あるよ。」
今でも俺の頭に中に強烈に残ってますw


そこからMERCYさんの周りの人たちが聞いてくれるようになって、うちらが知らないところで、話題とか評価がついてきたりしてきて。
そこから徐々に、PRESS ON AHEADのスタイルが確立されてきたのかと。

WDsoundsとかが好きな人にも聞いてもらえるようになり、自分らを見る目が変わってきているかなと感じました。


ただそれまでの間・・・結成してBARBARIAN STYLE COREを出すまでだから、7-8年間かかったかな? 

徐々に色々な人達からこんなバンドがいるんだと、認識されてきたのだという感じがします。

そのような経緯が積み重なり、WORLD INFAMOUS、SUMMER BASHに呼んでもらって、今回のアルバム発売って流れになるのだけれども。

続けていたから、今があるというか。

最初に言った、うちらは鈍足なバンドというのはそういうことで。

すごい活躍している若いバンドも沢山いるけど、うちらはそんなタイプでは無いもんね。決して適当にやっているわけではないけど、ずっともがいて活動してきて。もう部活というか 笑 

バンドと一緒に成長できたなという感覚が今回のアルバムであるかな。

-アルバムのコンセプト


-T
曲のテーマは無いけど、今回のアルバムコンセプトはみんなですごい話をしましたね。こういう感じにしたい、こういう世界観にしたいという感じで。

今回SEIさんにビート2曲作ってもらったものを挿入していますが、最初からその構想していた訳では無かったんですよ。

元々は七人の侍のサンプラー使って、こんな雰囲気作ったら良いんじゃないの?なんて話をしていて。

だけど6曲目の"SEASONAL CHANGES"については、JUNICHIから雷雨の音使いたいって話が出て。

そこから次の7曲目"FROZEN CONCRETE" は冬の孤独な歌なので、季節的な流れを入れた方良いんじゃないかなというイメージは考えていました。

そういう風に色々考えているうちに、SEIさんがインスタでビートメイクを作っているのを知って。

SEIさんはうちらのことを知っているし、もしかしたらアルバムのコンセプトに合うようなLO-FIなビートを作ってくれるのではないかと思って。

POAはオリジナルなスタイルを掲げているので、サンプラー音源を使うよりは、作ってもらった方が良いんじゃないかと思いましたしね。

ビートの制作に関しては、SEIさんにイントロの曲を聴いてもらって。
"冬のつめたい、孤独な感じのビート作れないですか?"と打診したら、SEIさんもぜひやってみたいとのことで、実現しました。

1曲目のイントロに関しては直しなどは無しで、SEIさんが作ってくれた曲そのまま使用しています。

最後の曲、"COLD WORLD"のイントロは最初にSEIさんがFLEETWOOD MACのPlanets of the Universeって曲のサンプリングネタでBEAT作ってくれて、それをメンバーに聞かせて意見を聞いて、雪の足音を入れた方良いんじゃない?とか、扉の音を入れたら良いんじゃないか?とか、めちゃくちゃ意見だして足していったりした感じで。結構話したよね。

季節の移ろいを表現出来たら面白いのではないかと思い、メンバー皆と話をして世界観を決めたという感じです。

-ジャケットのアートワークについて

-T
この建物は岩手銀行の赤レンガ館ですね。
ジャケットの写真選定についても、めちゃ話して。
最初はいろんな写真であれがいいこれがいいと話ていたんだけど、
YOHEIがコレが良いんじゃないのって? と画像を拾って持ってきて。

-Y
本当は自分たちで写真を撮るのが良かったんだけどね。
ジャケット写真を選定する時期が季節的に夏だったんですが、アルバムのコンセプト的には冬だったので、色々素材を探しているうちにこの写真にたどりついた感じ。

-T
以前からアルバムを作りたいなんて話はしていたから、ジャケットに使われているバンドロゴと、アルバムタイトルのデザインは1年以上前からMOTTY(DOMINATE,Dirtyrats Records)に作ってもらっていて。
あいつとは兄弟だから。絶対に使いたいと思っていた。

ジャケットのアートワークに関しては、レーベルのダイスケ(INTERACT RECORDS)が元々デザインしていた骨組みに、koya(DIKTATOR)が最後に素晴らしい出来に仕上げてもらった感じ。今後いずれ、TEEシャツにも使う予定です。

Blizzard Style Coreのテーマに合わせたコロンビアブルーの色のロゴも気に入っているね。

岩手銀行赤レンガ館は、岩手県盛岡市中ノ橋通一丁目に所在する銀行建築である。1911年(明治44年)に盛岡銀行本店として完成。2012年まで100年余りにわたり銀行として使われたのち、2016年に多目的ホールおよび創建当時の館内の模様を展示する施設としてオープンした。1994年12月27日には「岩手銀行(旧盛岡銀行)旧本店本館」の名称で、国の重要文化財に指定。東京駅丸の内駅舎や日本銀行本店など、日本を代表する名建築を手掛けたことで知られる辰野金吾と盛岡市出身の葛西萬司が設計を担当。辰野金吾の作品の中では、東北地方で唯一現存する建物である。

引用:wikipedia


8.27 東京レコ発ライブに関してはWESTOKYOのトモさん(ILL-TEE氏/ROCKCRIMAZ)しかり、MOTTYにすごい助けられて。

自分の企画で、東北の自分たちのレコ発やってくれるっていうトモさんの心意気がすごい嬉しかったし、MOTTYもすごい裏で動いてくれてね。

物販のTEEシャツも絶対あったほういいよなんて助言してもらって。当日にTEEが間に合うように宇宙さん(cosmicnote)紹介してもらったり、ほんと色々と手配をしてくれたり。

当日の自分たちのために盛り上げてくれたり、色々動いてくれたのが嬉しかったんですよ。WESTOKYOという場で俺らのリリパを容認してくれたボスのOZKさんにも感謝しかないし。。

だからこそうちらも、大きいことはできないけど、身近な人たちのサポートしたいなと思うし、そこが改めてハードコアバンドの精神というか。このアルバム制作したことによってメンバーや、周りの人達と深く繋がれたかなと。納得できるものが出来て良かったと思う。

-RECについて

-J
Voは3時間、楽器隊は2日で録音したかな。後日、部分的に取り直す部分などはあったけどね。

-Y
個人的にハードコアの音源はドラムのサウンドがキモだと思っていて、今回はそこを中心にこだわったつもりです。

MIX&MASTERING担当の、ZUMA君(KRUELTY)からは、リモートでのやり取りでしたが、マイクの立て方などのアドバイスをしてもらいました。REC担当してくれたサトウさんは、さくらホール専属のエンジニアで、KILL DEM ALREADYも録音していたので、その評判も聞いていたので依頼をしました。

-J
元々はMVの曲の録音もサクラホールで試しに1曲録っていて。その時から今度アルバム録りたいんですよと話をしていた経緯があったので、ある程度の段取りや録り方も決めつつ進めていて。
今回は初めてリアンプとか、色々試しながら制作したので。

-Y
ベースとドラムだけ同じ部屋に入って、ギターは別室で録って。結局は1発録りですね。ギターとベースは一旦ラインで録って、後からリアンプしました。アンプやエフェクターのツマミをいじってはミキシングルームでオケ馴染みを確認しながら録音しました。

-J
同じTAKEを2回弾いて、後で重ねるって手法も多いけど、うちらはこの方法採用していないかな。ちょっとした微妙なズレが厚みに繋がるってやつだよね。自分たちも以前、やったことあるけど、この方法はうまくいかなくて。

-Y
ZUMA君からは、左右のギター2回ずつ重ね録りを薦められましたが、自分たちの曲は複雑でズレのない良いテイクを録るのが難しかったので、ミックスでは様々なプラグインを駆使して、厚みのあるギターサウンドにしてもらいました。

-J
もう俺らの曲って、展開とか多すぎて 笑・・・ギターから切り込む箇所なども多いので、全くズレなく弾くってなかなか難しいんですよね。

-サウンド面や機材など

-J
サウンドに関してはNEW SCHOOLっぽいねと言われることもあるし、自分も好きではあるんだけど、そこの意識はないかな。

微妙なニュアンスなんだけど、色々考えているよね。

うちらのサウンド好きな人たちはストレートなノリが感じが好きだろし、複雑にし過ぎてもなと思うしね。ギターのハモリも入れつつというか・・・

まあIRATEぽいねと言われるのは、嬉しいかな 笑

-T
自分たちも、その都度成長しなきゃならない部分があると思っていて。

困ったとき、いつもケンゴさん(GAME clothing / HEJIRUMAJIRU)のところへ行って相談するんですよ。

色々とアドバイスを言ってくれるんですね。これでいいのかなと思ったときとかも、気休めではないですけど、相談した上で自分が納得できることがあるというか。

自分たちはやはりHARDCORE BANDなんで、ある意味ラフな感じ・・という言い方で済ませれば簡単なんだけど、男臭さが良いと思える部分が魅力であると思うし。自分たちはあくまでも、オリジナルのものをやりたいし、そこは譲れないですよね。

-J
POAのチューニングに関しては2音半下げ。
でも今は3音下げとかもスタンダードだよね。

-T
今はDOOM/Death Metallic寄りなアプローチなバンドも主流となり増えてきてるように感じるかな。

-J
XIBALBAが出てきてから色々変わったというか
新潟だとDOOMS OF GHETTO、広島だとFOETUS GODとか・・・
ひたすらLOWな感じの音。

沢山色々なメタリックなバンドも増えてきている中で、やはり自分たちの
オリジナルの音を、どう出していくのかも考える点で。


ライブに関しては、いつもスタジオではマーシャル使っているから、ライブでもマーシャル寄りの音を作ろうと思っていて。
自分のアンプも持ってはいるけど、そこの箱のアンプで音を作るのが基本かな。

いつも練習は盛岡のJIVEってスタジオを使っているのだけれども、マーシャルのJCM800、900、2000と揃っていて。

-Y
POAのサウンドはマーシャルの音が合っているなと思うけどね。

-J
トレブルの耳が痛い感じはあるけど、そこを逆に使っちゃおうという感じだね。今回の音源もそうだけど、やはりマーシャル特有のジャキっていう音だよね。レコーディングもサクラホールのJVMを使ったし。

-Y
今回はリアンプで色々試したかったんだよね。微調整も効くし。
録る前の段階からも色々と試して、アンプ選定してオケの馴染みとか。

-J
MESAのアンプも試したんだけど、音抜けが微妙だったかな。
録ってるルームで聴くとめちゃ良いんだけど、帰ってから家や車で聴くと、思っていたイメージと音が違かったりね。
色々と使い慣れていないってところもあるんと思うんだけど、結局のところ、自分はマーシャルが一番いいかな。

いつも持ち歩いているエフェクターはノイズゲートとブースター。
ノイズゲートはISPのDECIMATOR。ブースターはBOSSだったりIbanezだったり。
元々はアンプ直でやっていたんだけど、ライブだとハウリが気になってそこからノイズゲートを繋ぐようになって。
アンプ歪みは抑えつつ、ブースターであげる。アンプのゲインは最高でつまみ5くらい。

今回CDにはソロも入れていて。
最初は入れようと思っていなかったんですけど、考えていくうちに段々とアルバムを作品として深めていくには、入れた方がいいなと思って。

-T
まさにSEASONAL CHANGESのソロは自分からも入れてと言ったね!

今回のアルバムの核となる曲って、ETERNAL TONE(2曲目)、SEASONAL CHANGES(6曲目)、FROZEN CONCRETE(7曲目)
元々、昔からある曲のCOLD WOLDは最後に入れるって決めていたから。

6曲目のSEASONAL CHANGESが完成してから、アルバムコンセプトが更に固まった感じかな。

-J
今までの曲は殺伐とした言葉が多かったりするんだけど・・・笑
SEASONAL CHANGESの歌詞はまた少しイメージが違うかな。

さっきも少し話が出たんだけど、元々は7人の侍のサントラを入れたいと思っていて。
POAのサウンドだったら、銃声とかマシンガンが合うと思うんだけど、まあそれは違うと思ったし。

-T
日本詞で歌っているし、日本的な感じのアウトロを入れたないと思っていて。JUNICHIが雷雨を入れたいと言ってて、それは季節的にも合うなと思ったし、そのままアルバムの後半のFROZEN CONCRETE、COLD WOLDに繋がり〆る流れです。


-歌詞について

ETERNAL TONE(2曲目)

-T 
この曲はBAPTIZのテツさん・・・盛岡の重鎮のメタルバンドの人がいたんだけど、ちょうどその人が癌の余命受けたとき、JUNICHIがこの曲を作り終えて、エモい感じのインスピレーションを受けて書いたんだよね。

ブックレットに記載しているRIPに関しては、1人目はKWJって秋田の初めて県外の近場で仲良くなったVoのカワサキさんって方に向けて。
その人は癌で亡くなっちゃって。

2人目は大崎さんって、うちらのこと弟のように可愛がってくれてた地元のバンドの先輩なんだけれども。COLLECT ALLってバンドやっていて、その間にSTAYHIGH4EVERってバンドやって、最後はTESTIFYってバンドやっていたのだけれども。元々はパンク好きの人で、最後TESTIFYってバンドの時はパワーバイオレンス寄りな感じだったかな。

この人もリンパの癌で、余命受けていた中でもバンドやりたいって言ってて、ギターピックが持てなくなるまで体がボロボロになるまで生きざまを見せてくれたバンドマン。

それで3人目が最初に触れたテツさんで。
まさに、この人の生き様に憧れていたんだけれども。

まあ時には頑固親父的なまっすぐな生き方を自分は否定したりしてたけど、最終的にがこういう生き方って出来ないなと、尊敬しているところも合って。

晩年は一度大きな喧嘩してお互い敬遠してる時期があって、でも根っこは同じ志でやってるのにそろそろ一緒やろうって和解して、最後の癌になる前に一緒にライブやっていたんだよね。その後宣告受けた感じで。

最後に会いたかったけど、コロナで面会が出来なくて。葬式には行ったけど亡骸は見なかった。俺の中でテツさんはあの当時のままだから・・・

うちらはバンドとしてやり続けていく限り、その人たちの意思は俺らの音が受け継いでいるから安心しろ、無かったことになせないって歌詞です。



FROZEN CONCRETE(7曲目)

-T バンドマンの人達は皆、普通に生活している人がほとんどじゃないですか。うちらもバンドで食っていっている訳ではなくて。

みんな誰もが生活苦しかったり、それなりに不安を抱えながら生きていて。

冬になるとそういう不安な気持ちって分かるんだよね。でも死んじゃダメだから。

だからそれが、「死ぬな、生きろ、生きる」

精神的に弱っている時、この冬の寒さくらったらそうなってしまう気持ちもわからなくないけど、そんなこと思う時にある希望は、身近な友達とか愛する人とか家族とか、そういうの思い出すと死ねないなと。

真冬のコンクリートって無機質で本当に冷たいので、それと現代社会を比喩して書いた歌詞。

曲も聞いたときから、こういう歌詞を書こうと思ってて。


-J
自分がバンドに復帰して最初に作ったのがこの曲で。
昔津波があったときは自分も釜石にいて、被災地で暮らす何にも無い暗さって経験もあるし、曲も無意識でそんなことも反映されているのかな。

-T
歌詞も最初は載せない予定だったんだけど、歌詞を知りたいって人が結構いるみたいだから、そういう意味でCDでリリース出来て良かったなと思う。

-Y
歌い方も聞き取りやすいように変えたりしたよね

-J
自分はブックレット見てやっと解読できたけど笑

-T
日本語だからこそ、歌詞も聞き取ってもらえれるように歌うんだけれども・・・まあ聞き取り難しい部分もあるので。


COLD WOLD(8曲目)

-T 以前、PAYBACK BOYSのNIGARAさんからこの曲の前のMCで
「冷たい世界じゃなくて、冷たい世の中っていうのがいいね、響く」って言ってもらったことがあって。

うちらの生活者の感覚が出ているのかなと。
全然自分では意識していなかったんだけど・・・


またそうゆう風に言ってくれる、聞いてくれている人がいるのも嬉しいじゃないですか。英語だけだと、わかりづらい部分もあるかもしれないけど、日本語だからこそ、自分の意図していることが伝わりやすい面があると思うし。

作品として、いろんな解釈をしてもらえるのは嬉しいよね。

暴力的だ、モッシュ出来そうとか、そういう表面的な感じより、
逆に聴いてくれた人が作品の内容に入ってきてくれているからこそ、色んな解釈をしてもらえるかなと思っている。

今はYouTubeで正解が見えてしまうからね。

うちらの世代ってDOLL見て、想像して音源買って、そういう聞き方していたから・・・やっぱり世代が近い人はCD買ってくれている人が多いのは嬉しいしですよね。

-今後の活動予定など

まずは今回のアルバム、10/1より配信スタートしました。
TUNE COREで出していますのでぜひ、チェックして欲しいです。

https://linktr.ee/pressonahead


レコ発ライブの関しては先日8.27のWESTOKYOを皮切りとして、今決まっているのは10.22仙台、10.29会津、 11.19横浜、 12.17大阪は延期なるかもです。2月名古屋。その後も決まり次第告知します。

あとアルバムよりもう1曲、KENTARO FUJIWARA君 @blueyuchang(BESや仙人掌のMVを手掛けている)にMVを撮ってもらう予定ですので是非チェックお願いします。

自分はCD世代ですが、今はスマホ1つで音楽聞く人ら世代が圧倒的なんで、配信しない手はないかなという感じですので。

10.22 SENDAI ROCKATERIA


2022.9.24 盛岡にて



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