見出し画像

サクッと学ぼう~AKI~

どうも!VNFPのKCです。
本日のサクッと学ぼうシリーズは急性腎障害(AKI)についてです(=゚ω゚)ノ
それでは Lets'スタート !!


急性腎障害とは?

様々な原因によって急激に腎機能が低下し、尿毒症症状を主体とする多様な徴候を示す症候群のことです。

多くの場合が可逆性(元に戻ることができる)であることから早期に発見し、迅速かつ適切な治療を行うことが患者の予後を大きく左右するとされています。

原因による分類は大きく分けると3つです。各原因の要因はいろいろとあります。

画像1

とある研究によると、AKIの半数は腎毒性物質の摂取が原因であったと言われています(; ・`д・´)

誤食のブドウユリ科植物もそうですが、一般的な抗菌薬ACE阻害薬造影剤でも引き起こす可能性があります。
ACE阻害薬は糸球体の濾過量を減少させる効果があり、それによって糸球体が虚血を引き起こすためだそうです。ACE阻害薬についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

猫ではこの時期特に多いのが尿道閉塞によるAKIです。

診断は?

AKI=尿毒症症状ですのでまずは高窒素血症の有無を確認します。
つまり電解質やBUN、CREといった血液検査です。

しかし、予後に関わる評価も必要になりますので適宜追加が必要になります。

気を付けたいのは尿量の評価です。
正常~多いくらいであればよいのですが、乏尿や無尿状態であると予後が悪いとされています。ある研究によると乏尿や無尿状態であった場合犬では6割、猫では4割が亡くなってしまうという結果が出ています。
この乏尿や無尿状態は重度の腎障害を意味するのですが、単に循環血液量が減少していても起こることなので脱水の改善も重要です(`・ω・´)

~正常な尿量~
1~2ml/kg/hr

~乏尿~
0.27ml/kg/hr

~無尿~
0.08ml/kg/hr


合併症に注意

特に注意したいのが高カリウム血症(K:>5.5mEq/L)です。
K:>7.0mEq/Lだと突然心臓が止まったりすることもあるので緊急事態です!

この場合は心電図をとってみたりすると異常波形が認められます。


治療は?

点滴&尿量の評価が一番大切です(`・ω・´)!
ただし、過剰に輸液しても危険ですのでBWを量ったりして点滴の量が適切化も評価します。

また、回復期になてくると多尿期と呼ばれる時期になり尿量が増加します。その時に脱水や電解質異常が起こっていないかの評価が再度必要です。

ヒトは透析がよく行われますが動物たちでは一般的ではありません。
そこで動物たちには腹膜透析という方法もあるそうです(・ω・)!


まとめ

AKIは可逆的というのがポイントです。
治療も患者に対して腎臓(特に尿細管)の再生を待つ時間を与えることが目標です(*'▽')
約1~3週間、長ければ数ヶ月...
ただし、場合によってはそのまま慢性腎臓病(CKD)に移行してしまうこともあります。

早期発見&早期治療です!!


それでは!

See you next time!!(*'ω'*)

最後まで読んでいただきありがとうございます(=゚ω゚)ノ 動物看護師として新たな職域を見つけるため活動をしております。 もしよろしければサポートをお願いいたします。 動物看護師の職域開拓のための活動力とさせていただきます。