国費留学生の奨学金について

久しぶりに書きます^^
最近、国費留学生への奨学金に対する不満の声をTwitter上で時々見かけるので、国費留学生について、自分の経験と自分の個人的な考えを述べようと思います。
まず、皆さんのご不満は理解しています。
自分は元国費留学生なので、少し複雑な気持ちになりますけどね。
日本の政府の奨学金がなければ、日本に来れないし、今の自分もないと思うので、感謝する気持ちしかありません。
私の場合は3年間しか奨学金がもらえず、大学の4年間は自費です。
アルバイトしながら、自力で生活を送っていました。
でも、奨学金をもらってた3年間の恩恵が大きいです。
日本語が全くわからず0の状態で日本に来て、自費って言われたら絶対に生活できないだろうと思います。
何故なら自分の家庭はとても貧しかったからです。
ベトナムでの生活はとても大変だったので、海外に勉強しに行く余裕なんて全くありません。
どのぐらい貧しかったかというと年に一度しか新しい服を買ってもらえない家庭でした。
日本語が出来ない人、20年前ならどこも雇ってくれないだろう。
➡お金もなく日本語もできない、大学も出ていない人は日本で生活できるわけないでしょう。

最初の3年間の基盤はその後の日本生活にとても意義がありました。
日本語を無料で勉強出来て、専門学校で一般の日本人と勉強しながら、数えきれない程の知識や体験を取得することができました。
その基盤があったからこそ、大学の4年間で自力で生活できたと思います。

もし自国の政府は外国人にこんな厚い待遇をするなら自分も不満を持つだろうなと思いましたが、20年以上日本で生活してて、周りの国費留学生を実際に見ると日本の政府も賢い投資だなと思うようになりました。
何故なら、彼らは日本に来る前に各国のトップ大学の首位の学生ばかりで、日本の政府の試験を受けて合格した人しか日本に行けないので、かなり狭き門です。
(私は決してそのような優秀な学生ではありません、ただ運が強かっただけだと思っています)
日本は奨学金を出さなければ彼らはきっとアメリカやヨーロッパーの奨学金をもらって欧米に行くだろう。
(みんな英語が出来るからです)
日本で勉強する国費留学生は殆ど優秀なので、きっとどこへ行っても勉強できるし、就職も難しくないと思います。
私のように日本に慣れ過ぎて日本が大好きな元国費留学生は今殆ど大手に就職したり、日本でトップの大学の教授をしたりしています。
彼らの研究も日本の社会に多く貢献しています。
母国に帰った人達も官僚に関わる仕事をし、日本の政府や日本の企業が母国への経済進出もサポートしたり、地下鉄の建設までトップの責任者として携わっている人もいます。
日本は海外に技術を輸出したり、海外にビジネスを進出したりしたい時、そういう優秀な人のサポートが欠かさないだろうと思います。
特に日本語が出来て、日本の独特的な文化を理解しながら、母国との懸け橋として仕事出来る人材は多くないと思います。

奨学金の金額を見ると確かに大きく感じてしまいますが、
彼らが日本に対する「恩返し」も少なくないと思います。
日本は決して損しないだろうと個人的に思っています。

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