トークイベント「仕事と暮らしのデザイン」レポート② ~トークセッション~
当施設Vlag yokohamaの立ち上げに関わっていただいた木本梨絵さん、角田貴広さんの2人によるトークイベントを8/20(火)に開催しました!
前回のレポートではVlag yokohamaのブランディングプロセスについてご紹介しました。イベントの後半では、お2人に「仕事と暮らし」をテーマにトークセッション形式でいろいろなお話をしていただきました。今回はそこでお話いただいた内容から、担当スタッフ視点で印象的だったお話を一部ご紹介します!
お子さんと出張に行くことについて
現在3歳のお子さんがいらっしゃる角田さんは、お子さんを出張に連れて行かれることもよくあるそうです。2週間程前に木本さん、オダさんと一緒に島に出張された際にも、お子さんと一緒でした。
子供を連れて出張をするとどうなるのか、木本さんもはじめは想像がつかなかったそうですが、気づくことがたくさんあったそう。ふとした瞬間にお子さんが良いことを言ったり、5歳の子供にインタビューする際、角田さんのお子さんと一緒であることで子供同士が共感しあう瞬間があったりと面白いことがたくさんあったとお話しくださいました。今回の出張を通じ、木本さんは角田さんの働き方は暮らしと仕事がはっきりわかれていないけれど、ただ両立するということではなく、それによってその場がより面白くなっていくことを感じたとのことでした。
子供が生まれたことによる変化
もともとはお一人でバリバリと働かれていた角田さんが現在のような働き方にシフトチェンジしたことについて、結構勇気が要ることだったのではないかという木本さんの問いかけに対し、角田さんは初めから意図したものではなかったとご説明くださいました。角田さんのお仕事は働き方の自由が利くこともあり、現在はお子さんの保育園の送り迎えや土日の遊び相手も角田さんがすることが多いそう。奥さんのお仕事の都合もあり自然とそういう形になったそうですが、角田さんご本人としてはそういう働き方にしたかったという思いもあったとお話しくださいました。クリエイティブなお仕事をされていると、一人でアイデアが出ない時、何か偶発的な事故が欲しい時があるそう。そんな時にも子供といると毎日ハプニングがたくさんあり、仕事をするより楽しいと感じられることもあるとのことです。お子さんが生まれる前に比べると時間はないけれど、それによって仕事に支障がでることもなく、むしろ楽しく暮らすことができているとのことでした。角田さんはもともと本が好きでたくさん読まれる方ですが、子供が生まれてからは子供から得られるインスピレーションが多すぎて本を読む時間がないというエピソードもありました。
仕事と学び
一方の木本さんは、4年前に起業した頃は寝る間も惜しんで働いていたそうですが、3年くらい経ってからそろそろ仕事のスタイルを変えてもいいかなと思う時が来たそう。そのタイミングでロンドンに移住され、今年の春からは午前中に仕事、昼頃から語学学校で英語を学ぶ生活をされていたそうです。現在は一時帰国中ですが、9月からは大学院に行かれるそうです。語学学校に通われている間は、日本時間で帯仕事、昼頃から語学学校に行ったり友達と遊んだりという生活をされていて、9月からは大学院に行かれる予定とのことです。
仕事の案件数は一時に比べれば絞られているそうですが、HARKENさんのメンバーの力を借りながら、働くことと学ぶことを両立することに挑戦されています。
以前のように仕事中心の生活を続けていくよりも、このタイミングで住む場所を変えたり、本当はやりたかったことをやったり、学んでみたり、そういった生活にシフトすることを選ばれたわけですが、人生がもしゲームだとしたなら、一面しかないよりも二面三面があった方が面白いと感じていて、両立もできそうと感じているとお話しくださいました。
身近なことの大切さ
角田さんの仕事をしていて嬉しいことはたくさんあるけれど、もっと身近に嬉しいことってあるよねというお話から、身近なこととか人の大切さについてお2人がお話しくださいました。
角田さんは、クライアントに提案したことがいいねって言われて採用されるのは嬉しいけれど、それと同じくらい子供のために作った本を見て子供が喜ぶのも嬉しい。また、同じような仕事をしている人が活躍しているのを見て悔しいと思うこともあるけれど、それと同じくらい子供がふと言ったことに対して、自分はそれを言えないと思って悔しいと思うこともあるそうです。
木本さんも、自分の手の及ぶ範囲のことだけで人は幸せでいられる、自分が触れようと思えば触れられるような人間との間だけで自分の幸福な世界が構築されている、そういったことを大切にしたいとお話しくださいました。
身近なことや人を大切にするという文脈で木本さんがお話くださったのが、ソール・ライターというアメリカの写真家のお話でした。彼はもともとファッションカメラマンとしてトップモデルの写真をたくさん撮っていましたが、晩年は家の半径数マイルの範囲だけの写真を撮っていて、トップモデルよりも雨粒の方が面白いといった趣旨の言葉を残したそうです。
今の時代はSNSなどもあり自分の触れられる範囲が広がっているように思いがちですが、限られた範囲でたくさんの美しい写真をたくさん撮られたソール・ライターのように、身近なものや人のことを大事にされたいというお話でした。
今回のイベントを通じ、Vlag yokohamaのコンセプトがどんな風に生まれたのか、そこにどんな方が関わってくださったのかということを知ることのできるイベントとなりました。ご登壇いただいた木本さん、角田さん、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
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