access ELECTRIC NIGHT 2023 祝・完走☆

およそ2ヶ月以上にわたるAXS春ツアー ELECTRIC NIGHT 2023が終わり、いつもなら「あ〜終わってしもた〜もう生きていけない無理〜」ってなる時期です。どうでしょう皆様。いかがお過ごしですか。

俺はというと意外と元気。なぜなら寂しいっていう気持ちを遥かに上回る充足感がありすぎて、終わった実感さえないからである。社会人として重篤な精神状態ではあるがご安心なされ健康である。考察したいこともあるし、思い出してニヤニヤしたいこともある。とにかくまだまだ未消化の情報がありすぎて、感慨に浸る暇も仕事する暇もないぜ。

というわけで、これまではツアー初日に感想を書いてきたんだけど、今回はとてもスペシャルだったので、ツアー後のまとめも残してみたい。ひとつおつきあいお願いいたします。

世界観にいざなわれて異空間へ

ホールツアーとは異なり、通常春ツアーにはコンセプチュアルな試みというのはほとんどない。そもそもエレクトリックナイトというテーマがすでにクラブノリでAXSのリアルタイムなDNAや化学反応を楽しむための場であるからして、それにふさわしいノリノリでイケイケでアゲアゲなパッションをとことん、というのが常であった。

だが今年のエレナイは一味違った。選曲にしてもアレンジにしても、結果として明確にこれまでとは差別化されていた。

エレナイだぞ〜まつりじゃ〜!頭空っぽで踊れ〜!のつもりで行ったら異空間でした、的な。目隠ししてどこかへいざなわれ、気づいたらよくわからないがハチャメチャすごい体験をした、そのまま全国を飛び回ってきたような不思議な春だった。きつねにつつまれたのかもしれない。音で踊るのがこれまでのエレナイだったら、今年は愛で踊るエレナイといおうか。

大きく分けて、今年のエレナイがスペシャルだったポイントは2つ。ひとつずつ見ていきたい。

今年がスペシャルその1:アレンジとセトリの妙

まぁ〜、ほんとにいけてるセトリだった。数年ぶりに立ち上がって思いっきり”腕あげろー!”されながら、最高クオリティの爆音の世界に入り込むエレナイの楽しさを一気に思い出すのに、これ以上ない内容だった。

ダンスと興奮と声援と魅惑とやさしさ。とにかくセトリにあふれてたのは2wayなAXS愛なんよ。

Opening SEからのSHAKEで元気にわかりやすく始まったと思ったら、次のホックルでもう意表をついてくる。どんどんと体が動く新アレンジを畳み掛けて来たと思ったら、瞳やHung Meといったドラマチックな展開。緩急(急しかないんだが)の手綱具合もすばらしく、楽しいやら美しいやら、こっちの情緒がイカれっぱなし。

でもエレナイには聴き入ってぼんやりする時間などない。アレンジ自体も楽しみたいが、なんせライブだから、ふたりがその場でしか見せてくれないパフォーマンスを摂取しないといけないんで、まじで楽しさの正月と盆が3年分ぐらい一緒にきている。春やっちゅうねん。

攻めまくるだけではなく、新アレンジで腑抜けになったり、もはや伝説な鬼の4曲マッシュアップにもまれて忙しい間に、ムンシャイや日替わり曲で心の安定をはかれる構成もありがたかった。もちろん体と声帯は少しも休まってないが、エレナイのハードコアの中に清涼剤というか、ほっこりタイムみたいなのがあるのAXSらしくていい。

アコースティックなヒロソロコーナーも楽しかったし、そのあとに激あおりしながらDTCぶちかましてくるDAソロっていう流れも、まじでAXSがAXSすぎて愛しさ 100万点。It'a true acess. 狂ってる?それ褒めry

本編ラストがエレナイってのも、めっちゃ強くないですか?この曲セトリの頭にあると、エレナイはっじまるよ〜!て感じなんだけど、最後に持ってくるとおごそかな大フィナーレ感まであるのなんでだろう。永遠diveでどわ〜っとアドレナリン全放出で終わる感じとも違う、儀式的な、様式美というか。エレナイが好きゆえに、この曲がありがたいもんとして体に染み付いてるってことなのかもしれない。フェスが終わるときぐらいの壮大さある。

アレンジでは特に個人的に Hung Meがツボすぎて永遠に話題にしてしまうが、とにかく美しくて見たことない景色すぎるし音も半端なく包まれて気持ちいいしで、あれは絶対クラブサイズのエレナイでしか体感できなかったと思う。グングンと二人に天まで連れて行かれる現実からの浮遊感を、これほど1音、1声ごとに明白に感じたことはなかったかもしれない。夜明け前から扉を開けて、導かれる音の先にはAXSがいる。追いかけて少しずつ近づいていく足音のようなシーケンス。高まり続けてたどり着きたい鼓動とはうらはらに、捕まえたら消えてしまいそうな儚いもろさも、その歌声と密やかな音にはらんでいる。両極なり得ないものを今のふたりはステージに描き出せる。自分の人生を歌に持ち込むタイプのアーティストじゃないはずなんだけど、絶対に今のふたりが重ねてきたものの上にそのきらめきはある。圧倒的美しさ。どれだけの計算と想像力と強い意志が、あれを現実のものにしてくれたのだろうか。

どの曲がなくても成り立たない、めちゃくちゃ流れに必然性のあるセトリ、しかもそのハイレベルな理想を成立させるのに不可欠なアレンジとパフォーマンスがちゃんと実現されたから、今年のエレナイはこんなにすごいパワーに満ち溢れたものになった。これを2ヶ月続けてしかも毎回アップデートさえされている。しゅごい。しゅごすぎる。

今年がスペシャルその2:声の2way

そしてやっぱり、ボイスですよ。
ふたりが声を合わせて歌う曲も多く、DAのコーラスはふだんの2割増しで多く聴こえた気がした。DAが歌うことにしっかりスポットが当たっている、というか。コーラスではなくてツインボーカルのように、ヒロとDAが同じ場所で歌う姿は、うちらの世界に戻ってきた声の尊さを象徴するようで胸を打った。

そしてもちろん、ヲタクが歌うコーナーもたっぷり取られていて、「歌えー!」されるときのうれしさ。ヒロもっと歌ってくれよ〜!なんて言いながら、声ふたりに届け!という思いは回を重ねるごとに強くなっていって、だってそれはふたりがヲタクの声を本当に聴こうとしてくれているのが伝わってきたからでしかない。

新曲M-1をレコーディングするというサプライズや、エレナイでは選んでこなかったけどどうしてもやりたかったという1000年など、ヲタクが見る夢みたいなてんこ盛りの2wayを用意してくれたこと、感動が止まらない。

アンコールだってそりゃタンバリン叩いてたほうが楽ちんなんだけどw、みんなで声を合わせて、心のこもったアンコールを言うことが、ライブの一体感の一部だったんだなぁって思い出せた。

その日あったすべてに、当たり前じゃなくて、みんなでこの空間を実現させてくれてありがとう、って感謝を伝えてくれるAXSの姿が、耳に届く声が、なんと嬉しいことか。これほど長く成功し続けていても、ずっと見つめて守ってきたものを見失わない姿勢。本当に尊敬する。

声といえば少し話はずれるが、言っておきたいことがある。
今回DAが歌う姿はマジでしんどい。好きすぎる。
とてもドラマティックで時々扇情的で、その実気づかぬ色気をのぞかせてしまっているようでもあり、DAは自分でエロいって気づいてないときの顔がめちゃくちゃいいんだよなぁという個人的趣味が大爆発し続けた。その色気を底上げしているのはもちろんあのアダルティで夜オブ夜なアレンジと最先端にチルい音であるわけで、50代半ばにして美を極めているDAにしか具現化できない色気の集合体すぎてまぁ参った。マイクにすがりついて歌うのも、鍵盤に目を落としながら歌うのもどっちもいい。選べないよ助けて。なんなら歌う前にマイクを引き寄せる手の動きから、歌い終わってマイクを遠くへ押しやる動きまで最高に世界にハマっててしなやかで尊い。歌から鍵盤弾きに戻るスイッチ切り替えの瞬間、振り払うように歌声を置いてくるのも愛しい。周囲50平方cmの空気の粒子までがもう全部美しい。
音を聴きに行っているんだ...!と自分に強く言い聞かせないとうっかり歌っている大介のことで頭がいっぱいのまま帰宅を免れない、そういう強インパクトで刺激の強い、新しいAXSのDAの魅せ方にドはまり沼な春でもあった。

少し話がずれたとこの文長すぎ。

「通常運転!」という小さな幸福

どんだけ音がかっこよかろうが、MCは変わらずAXS色全開であった。ヒロの塩が進化したような気もするが、大介の天然度が高まった結果かもしれん。

ただそんな中でもAXSの愛を感じたのは、ヒドイことを言ったりしたりするおまめな大ちゃんを見て、ヒロが「通常運転です!」と高らかに宣言したんだが、それは正直ヲタクは全員知っていると思うんだ。大介がどうにもこうにもおまめであり、天才だけど同じぐらいおまめであり、常人には考えもつかないハイパーおまめであることには、だいたいみんな気づいているんだ。だけど、改めてこのおまめっぷりが通常運転であると宣言することによって逆説的にヒロは大ちゃんをだいぶ高く評価していたのではないか、大ちゃんがこんなおまめしちゃうなんてヒロ的に許されなかったのでは説が俺の中に巻き起こり、大ちゃんでもこんなポンコツしちゃうんだよね〜☆というプリミティブで平和な笑いとともに、大介がおまめであることをヒロが隠しもしなくフォローもしなくなったうれしさみたいなものも感じた。もちろん、ここ数年いろんな景色を見てきたから、大介が通常運転でいることそのものにも、言いえぬ幸せを感じた。

あるがままの大介をこれからもみんなで見守っていこうじゃないか。ときには甘やかしながら。アイスでも食べながら。(たべる!)

まとめ

なんのとりとめもない、ブルーに登録せずツイッターを長くしたかったみたいな文で申し訳なかったが、エレナイ2023がどれほど計画と準備、心構えに裏付けされてここまで高いレベルのおかえり!を果たしてくれたかと思うと、何度でもAXSに感動と感謝を伝えずにいられない。

コロナやら海外在住やらで、ここ数年は半分行ければいいねぐらいの個人的事情もあったんだが、そういう事情をなしにしても、帰ってきた今年のエレナイはきっと突き抜けてスペシャルでハッピーで愛しい春だったことだろう。

過去に戻りたいと思うことはないけど、エレナイの楽しさは知っていて、あの楽しさはまた取り戻せる、もっともっと素敵な世界のエレナイでうちらは会える。誰あろうAXSがそう信じてくれてたから、うちらはこの春、本当にそこにたどり着けた。そのことにもう一度心からのありがとうを込めて。

光る星でいることをやめないでくれてありがとう!AXSが大好きだ〜!!


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