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うまくいかないおんなのこは

1 最初はためいき
2 魔法少女、二十歳の誕生日
3 つーさいど
4 ゆうれいアパート
5 桃色
6 ノイズ
7 創れない歌
8 なつやすみノスタルジー
9 夕飯の匂い
10 ただわらってくれれば
11 うまくいかない時は

サブスク各種




1 最初はためいき

2 魔法少女、二十歳の誕生日

わたし魔法少女じゃない 明日から
だって20歳の誕生日 だもの
台風の日は全部休校になっちゃえばいいのにって願うことも

少なくなった ある日
この力失うこと 気付かされ 気付かされ

わたし魔法少女だった 今日まで笑って暮らした
まだ子供だったから このラッキーを魔術のお陰ときかされて きかされて 

魔法がないなら 
ここに居る意味失ってしまいそう
なにかも 忘れて大人になることを望んでないのに 明日は

魔法使いの服を脱ぐ
結局ただの人間様で
才能ってもんは不確かね
なにも持ち合わせてないまま
まだ歩くのさ

わたしこれが全部だった
今日まで 転んでも傷にならなかった理由を
考えもせず 魔術のおかげだと気づかずに


わたし魔法少女 わたし魔法少女
わたし魔法少女 
魔法少女じゃない
私魔法がないなら

私魔法がないなら
ここに居る意味失ってしまうわ
何者でもなかったの
はじめから
望んでないのに明日は

魔法使いの服を脱ぐ
誕生日まであと数時間
才能って所詮飾りもの
何も持ち合わせてないままもう一度

魔法少女は服を脱ぐ
結局わたし人間だった
才能ってもんは不確かね
何も持ち合わせてないまま
また歩くのさ
歩くのさ


3 つーさいど

私の頼んだモノ くるまで 食べるの待っててくれなくっていいよ


せっかくの湯気もほら見て?優しさってそういうことじゃないんだよ


か弱い「何か」は捨てたい

それを愛しそうに見ないで

覗きこまれると

困るものがある様な気になる


余った部分だけじゃ足りない

長い髪を切っても好きでいて?くれる

ことだってちゃんと分かってる解ってるけど

擬態してしまう


純真な緑色の目 

それすらも図られてるようで

恋に落ちると

わたしが光れなくなる気になる


深い深い深い強い

わたしを知らないで

深い深い深い恋に落ちたなんて言わないで

不平不満不幸自慢

苦味を知らないで

深い深い深い深い意味なんて探らないでー


白く光るこの両腕が

優しそうに見つめるまつ毛の先が

分かってるんだけど 

責められたてられるような 気になる


浅い浅い浅い弱い

寝息は夜の嘘

深い深い深い森に迷いこんだフリをした

不正不順不要不急 

痛みを知らないで

深い深い  深い深い意味なんて  探らないで


純情な白は塗りつぶす

なのに 愛おしそうにしないで

目が合い逸らすと 弱いとこを見せてる気になる


弱い弱い弱い私

それしか知らないで

深い深い深い恋に落ちたなんて言わないで

浮遊してる不安以上嫌いにならないで

強い 強い 強い 強い 言葉は全部強がり


深い深い深い強い私を知らないで

深い深い深い恋に落ちたなんて言わないで

不平不満不幸自慢 

苦味を知らないで

深い深い深い深い意味なんて探らないで


4
ゆうれいアパート

3つ目の駅 降りて15分
いつもの家 そこは君の家 
下校途中 小学生
怖い噂されてさ

いい加減もう 引っ越したらどう?
ボロボロ郵便受け 呆れて
いつもの家 そこは君の家 
変な噂されてさ

ゆうれいアパート そこは
ゆうれいアパート ゆうれいアパート
ゆうれいアパート それなのに

君は笑って狭いワンルーム
「僕にはこれだけあればいいや」って
君は笑って 安いアパート
好きな物だけで埋めて
お化けなんて怖くないもん

3つ数えて キュッと軋むドア
散らかる服の山わけいり
いつもの君 それはずるい君 
東京に染まりきれず

「いい加減もう 引っ越ししたらどう?」
期待 高鳴るチャイムみたい
いつもの君 それはずるい君 悪い噂きいてさ

君は笑って狭いワンルーム
私は君だけいればいればいいのに
君は笑って安いアパート
好きな物だけで埋めて
そこにわたしは居ていいの?

夢ばっかだから そんな部屋なのよ
お化けなんて怖くないけど
ゆうれいアパート 東京はいいよ
ハロウィンも騒がしいし

君は笑って狭いワンルーム
「僕にはこれだけあればいいや」って
君は笑って夢抱きしめる
わたしのことはそっちのけで

君は笑って 狭いワンルーム
「僕にはこれだけ」なんていって
東京は、だって、怖いだけよ
君は笑って聞く耳持たず

お化けなんて怖くないもん
お化けなんて怖くないもん

お化けは 怖くないけど



5桃色

歌を歌う時の君は綺麗で
別れたあの人が好きだった歌と言って笑う

上手くはない だけど涙が出るの
別れたあの人が好きだったなんて言わないで

僕のことなど置いてってそんな君は友だちさ

何もかも変わらずにいたい
この気持ち知られずにいたい
その方が終わりこないでしょ
君にとってずっと勇者の僕でいたい

浮かれた顔も退屈な夜も
分からないなりに愛してきたような記憶が記憶が蘇る 

何もかも変わらずにいたい
この気持ち知られずにいたい
その方が終わりこないでしょ
君の前ではかっこよく居させてくれ


6 ノイズ

勇敢な 朝の日浴びて ゆーあんどあい
そろそろ 行こう

有名は手に入れるもので ゆーあんどあい
意味もわからずにさ

優勢な試合は飽きて 優勝にならなきゃ不機嫌
夕立が降る季節になった
ゆーあんどあい 手を繋いでいようよ
手を繋いでいようよ

僕らふたり
どんな時も 味方でいれる

名前呼ぶ瞬間に これがどんな感情か
わからなくなるような錯覚に落ちるのだ

手を繋いでいようよ
僕らふたり
どんなものも 魔法にできる

夏が来る瞬間に 君の顔思い浮かべ
太平洋いま飛び込んで 暗闇に落ちるのだ

名前呼ぶ瞬間に これがどんな感情か
わからなくなるような錯覚に落ちるのだ

7 創れない歌

いつもより早い 電車に乗って
慣れない新宿駅の改札口を出た
なにかする訳もなく当てもなく
就職出来ない 僕の心

世界は変わってCDも売れなくて
嫌いな音楽だけが流れる街になる
特に売れることもなくフラフラと
若いアイツと肩を並べながら

君の歌う歌は素直すぎて
ちょっと僕には
真似出来ないんだ
でもそれは心動かすだろ
僕の作りたい!は、そんな君の
強い気持ちが悔しいんだ目を見てそんな強く なれない僕だから

なれない僕だから


8なつやすみノスタルジー

なかなか寝付けない 今日と明日の間さまよう
耳元で鳴くのは小さな命 鬱陶しくて懐かしい

なでるよに風吹く 隣の部屋の言葉に耳を澄ます
春をすっ飛ばして今年もまた君に会おう

シロツメクサが似合いそうな愉快な青空に寝転び その笑顔がもう何年も前のことだなんて信じられない

夏休みノスタルジー 懐かしいなんて言葉は使いたくなかった子供のまま背伸びするように
夏休みノスタルジー 名前も知らない君のとことは 読書感想文みたいに

うとうと思い出す 夢と現実をさまよう
もう少し田舎だったこの街は思い返せば温かい

項垂れた背中に 羽をはやしてくれたのは誰?
秋も忘れさせて 今年もほら君に会う

信じられない嘘をついて
光のこぼれる緑色
その笑顔ともうどこまでも
夢見てられると思っていたんだ

夏休みノスタルジー 懐かしいまま終わらそう

使い古したんだ 言葉はかけられない

夏休みノスタルジー 懐かしいなんて言葉は
使いたくないんだ 子供の君に会いたい
夏休みノスタルジー 名前も知らない君とのことは読書感想文みたいに 

9 夕飯の匂い

お腹が減ってきたな そろそろ夕飯の匂いがする頃かな 毎日笑って暮らすのは難しいことだな

「こうあるべき」はないけれど「こうでいたい」と願ってる あんなに早く起きれないや 生きてる人はえらい人だ

微風が頬を触ったな そろそろ立春の匂いがする頃かな 決まりを守って歩くのは難しいことだな

「こうでなきゃ」って泣いたりさ 「こうでいたい」と叫んだり あんなに強くなれないや
生きてる人はえらい人だ

貴方が笑わなくなったな そろそろお別れをする頃かな 誰かを憎んで死ぬことは悲しいことだな

「ここに居たい」と決めたりさ「ここじゃない」って嘆いたり あんなに早く忘れられないや
生きてる私はえらい人だ
生きてるあなたはえらい人だ

10 ただわらってくれれば

指でなぞったのは  昨日でも明日でもなく
ずっと先の未来で また考えてしまうんだ

頭抱え悩むことを いつからか悪いことだと
そう思い 突っ走ることこそ 正解のような気がしていた

それは よるに 眠れない わたしのようで
それは 突然  思い出してしまう

ただ笑っててくれれば うれしいんだよ
その笑顔の居場所が 
ここならもっとうれしいんだよ
自分勝手なこと頼んじゃうようだけど
わからないなりにずっと待ってる。

愛を語りあえることをいつからか当たり前だと
そう思い つまらない日々こそ 生活のような気がしていた

眠らない 光のようで
それは 突然  込み上げてしまうもの

ただ笑っていれれば 幸せだよ
その笑顔の居場所が 
ここだからいま幸せだよ
矛盾ばかりなこと伝えてるようだけど
分からない時は ぎゅっと、待ってる。

11 うまくいかない時は

あたましろにぬりかえてたい
新しい私で常に生きたい
その気持ちとはうらはらにさぼりたい
うまくいかないぜんぶすいとりたいや

できないこと見つけては
自分を責める事だけ上手くなって
大丈夫の3文字も
見つけられないくらい うんざりだ

うまくいかない 時は
掃除機片手に歌おう
それでも涙出るなら
それも一緒に月に流そう

掃除機の音嫌いだった
何もかも食べて世界にわたしだけになるみたいな妄想 でも
掃除機の音にまぎれた 不安やすーすー風入る心の隙間もわすれさせた

なきたい夜見つけては
頼りないなと首をかしげながら
音を塞ぐのいつも
早く頭の中も真っ白に

うまくいかない 今は
掃除機片手に歌おう
それでも涙出るなら
それもいいさと月に流そう






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