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【EDH】オマケ:構築経緯と赤きマグヌスに採用されなかったカードたち

前回の記事のオマケ(余談)になります。
読んでない方は前回の記事を先に読むことをオススメします。


構築経緯

ぶっちゃけ私は原作のウォーハンマーを全く知りません。
なのになんでこんな日本であんまり名前聞かないようなマイナー統率者使ってんの?って話です。(多分クソほどマイナーです。初めて対戦する相手の8〜9割がた「なんですか?ソレ。初めて見るんでテキスト教えてください」って言われます。)

私は今まで青が絡む統率者を使うことを避けてました。
理由はパーツが高いから。
あとそもそも60枚構築フォーマットでもカウンターの打ちどころとか考えるのがめんどくさくてコントロール色の強いデッキを扱うのが好きではなく、どちらかと言うとボロスとか昔の白単とか赤単みたいなウィニー並べてぶん殴ったりバーン撃ち込んで勝つ方が好きです。なので本流フォーマットでも青はあんまり使ったことないのでEDHでもそれに従ってました。(実際それまでは《太陽の栄光、オターリ》とか、コンボ使うにしても《テイサ・カルロフ》とか使ってました。)

ある時ドミナリアリマスターを友達と適当に剥いてると《意思の力》の拡張アート版を引いてしまいまして、「それならせっかくだしちょっと青いのも組んでみるかぁー」って。
しかし青をほとんど扱ったことがない私は青絡みの統率者に詳しくありません。なので青中心でデッキを量産してる友人に「青い統率者なんかええのないかね。できれば赤も使いたい。俺は赤が好きだ。」という話をすると

「蝗の神組みなよ。昔使ってたけど分かりやすいし、カードゲームにおける強い行動であるドローがそのままゲームプラン・勝利手段に直結するからいい統率者だよ」

とリストまでいただきました。
それから少し時間はかかりましたが青いパーツを買い揃えてついに《蝗の神》デッキ完成です!

そして絶望しました。
彼が《蝗の神》を使っていたのは《蝗の神》が出てまだ間もない頃。確かにその頃はかなり強い統率者だった記憶があります。
しかし時が流れた現在、《オークの弓使い》《息詰まる徴税》など現代のEDHはドローを咎める優秀なカードで溢れています。どこからでも飛んできます。それらが採用されない理由があるとすれば「持ってないから」くらいしかないんじゃないか。
ドロー加速がそのまま勝利に直結する《蝗の神》にとってあまりにも致命的な弱点がそこら中に溢れていたのです。
私はストレスに耐えきれず1週間ほどでデッキを崩しました。ですがせっかく集めた青いパーツを使わないのも勿体無い。
その時、昔たまたまパーツ取りのために購入したウォーハンマー40,000構築済みデッキ「禍つ神々の力」が手元に。その中にいました。コイツが。

《赤きマグヌス》が。

スペル系のことが書いてあるのにトークンを並べろ?
トークン生成条件は戦闘ダメージ?殴れと?
胡散臭い…
しかし《蝗の神》はこの有様………別の可能性を模索するしか…………

と言った経緯で《赤きマグヌス》構築に至りました。
なのでドロー対策に引っかからない衝動ドローを意識して取りつつ、それだと《ドラニスの判事》も厄介なので通常のドロースペルと散らして採用するといった形になってます。

抜けていったカード

回しているうちに抜けていったカード達です。

《若き紅蓮術師》系統
インスタント・ソーサリーに1/1トークンがくっついてくるクリーチャー達は最初に組んだ段階では可能な限り詰め込まれていました。《空召喚士、ターランド》とか。これらのカードはゲーム序盤に立てる必要があるため可能な限り採用しトークン展開を………と思っていた時期もありました。
軽量スペルを連打するようなデッキでなければトークンが思ったように並ばないです。アーティファクトやプレインズウォーカーのキャストに反応しないのも実は痛い。そして重ね引きした時に弱いです。実質バニラが並ぶだけです。ゲーム後半に重ね引きしたら死に札だらけでなんもできんってことが多々ありました。
総じて統率者の方向性とはマッチしており、書いてあること自体は優秀なんですが、「デッキにコイツらが入っているという状態」と「コイツらを唱えて戦場に出す行為」そのものが弱いです。
あくまでスペル中心のデッキなので本命のソーサリーやインスタントを引き込んでなければ、それらを唱えることすらできません。本末転倒ですね。
それならもう《赤きマグヌス》本体で殴ってトークン伸ばした方がデッキが安定するんじゃないか…?っていう考えで現在の形になりました。
《第三の道の偶像破壊者》と《崇高な工匠、サヒーリ》は《最高工匠卿、ウルザ》との兼ね合いもあり、まだ使用に耐えうるものだと判断し残留したものになります。

《永劫のこだま》
《覆いを割く者、ナーセット》との兼ね合いで入れていたFB付きTT系スペルです。
基本的にFBで唱えられることの多いカードですが、このデッキだとコスト軽減が効いて普通に手札からも撃てます。
ただ、《時のらせん》と違い土地が起きないので青青④が思いのほかキツく、《ナーセット》とのコンボも狙ってできるものでもなく、全員に7枚引かせる能力に釣り合った結果を得づらいため抜きました。
打ち消しに1回だけ耐性があるのは偉いんですけどね。

《時間操作》
対象をとらない追加ターンなので普通に強いんですがそれ以上でも以下でもないというか、別になくても勝てるしデッキ内に手の進む置物も少ないので撃ってなんもない時はほんとになんもないただの1ドローみたいなことがたびたびあったので抜きました。
ただ書いてて思ったんですけど、コレ抜いたタイミングって割と組んですぐの頃で《内なる太陽、チミル》をまだ採用してなかった時期なんですよね。
追加ターンは《チミル》の終了ステップ誘発の発見5と相性自体は悪くないですし、《チミル》の発見5で《時間操作》がめくれるとそのまま追加ターンに入れるのでこれまた相性としては悪くないです。再考の余地があるかもしれません。

《戦いの賛歌》
ゲーム終盤でバカほど赤マナが出ます。赤マナには困りません。
が、クリーチャーを減らした構築にした結果やはりゲーム序盤で引き込むと基本死に札になるので抜きました。
マナ加速の効率自体はかなりいい方なので採用したい方は採用していいと思います。

《思考への侵入》
《蒸気占い》にトークン生成がついたことでインスタントタイミングでトークンを作りながら手を進めることができるようになりました。
けどコレ自体が青青③の5マナと重く、コスト軽減適用前だと撃ちづらい、トークン生成しないと軽減されないのにコレ自体にトークン生成がついている…など試してみると絶妙に使いづらかったので抜きました。

《精神の願望》
撃つ時はオーバーキルだし撃てないときはただひたすら死に札でした。

《発展/発破》
《オークの弓使い》に対抗しうるドローが欲しかったので火力付きドローである《発破》を採用してみましたが、単純に色拘束がキツかったですね。
衝動ドローで十分です。

《間の悪い爆発》
リセットが欲しいと思うタイミングが頻発していた時期に採用してました。《冒涜の行動》だと展開したトークンや《マグヌス》本体を巻き込むので好かなかったんですが、こちらはある程度火力の調節ができ最悪2マナ2ドローとして振る舞えます。
結果としてはどちらを取っても中途半端でしたね。リセットは《サイクロンの裂け目》だけで割り切りました。

《サメ台風》
重いです。素で唱えたことありません。トークン1体出るとはいえサイクリングしかしないなら他のドロースペルでいいです。

《見習いの愚行》
赤青②で「伝説性を失わせた上で」「速攻も付けてコピートークン出してくれる」英雄譚なので悪くないどころかトークン生成手段としてはかなり感触はよかったです。
作ったコピートークンはⅢ章で消滅しますが、それまでに決着がつくことの方が多いのであまり気になりませんでした。
エンチャントなので軽減が効かないところが災いして他のカードに枠を譲る形で抜けていきました。消去法で消えていったカードなので全然採用の余地があるカードです。
ただし「Ⅰ章、Ⅱ章で同じクリーチャーはコピーできない」ので、クリーチャーが少ない現在の構築ではフルパワーを発揮しづらいです。

《騙り者、逆嶋》
《千の顔の逆嶋》
《灯の分身》
「マグヌスを量産して殴るのが一番強いんじゃないのか?」って方向性になった時しばらく入れてたんですが、正直ちょっと扱いづらかったです。トークンが出るだけで別にドローが進む統率者ってわけではないし、コレばっかり増えても手が進みません。軽減も効かないクリーチャーなので抜いちゃいました。

《語りの神、ビルギ》
《嵐窯の芸術家》
あってもいいし、なくてもいいです。
あればあったでインスタント・ソーサリー唱えるたびにマナが1つぶん浮いていくので普通に強みはあります。
個人的になんか使用感悪いなぁ…っていうほぼ感覚で抜いた枠なので入れたい方は入れていいと思います。
あると《ふにゃふにゃ》とセット採用でコンボルート1本増えます。

《ふにゃふにゃ》
4コスト軽減効いてる状態で赤マナが無限に捻出できると無限バーンで勝ちます。
が、普通に使うとただの1点火力であるためとても強いカードとは言えません。(一応1点火力でも《オークの弓使い》や《エスパーの歩哨》《フェアリーの黒幕》など焼けるので仕事がないわけではないです。)
基本的に《火想者の予見》で《反復》と《発熱の儀式》の無限赤マナコンボと一緒に引っ張ってくるので、そのまま《反復》で無限スペルコピーに入れるならコレである必要はないので《稲妻》と差し替えました。

《転覆》
バイバック付き万能バウンスインスタントです。土地でもなんでも戻せます。
イゼットデッキの性質上エンチャントに非常に触りづらいので《法の定め》みたいなカードをバウンスできるのは心強いんですが青青を要求されるので若干撃ちづらく、撃つ機会自体も少なかったので思い切って抜きました。
コレがあると相手の展開次第で《波止場の恐喝者》無限バウンス無限キャストで無限宝物に入り、そのまま相手のパーマネント全部バウンスしてロック状態に持っていけます。

《トーテンタンズの歌》
《復讐の誘惑》と同じく赤XでX体1/1トークンを生成するソーサリーですが、こちらはターン終了時まで自分のクリーチャー全てに速攻を与えます。
《復讐の誘惑》の誘引には基本誰も乗っかってくれないのでソーサリーの性能的にはこちらの方が上なんですがこちらで生成されたトークンはブロックすることができません。
別でクリーチャーを出した上でコレを唱える余裕もなく速攻付与が生かし辛いことと、いざという時にブロッカーにもなってくれる方が嬉しかったので《復讐の誘惑》を優先して採用しました。
両方採用してもいいとは思いますが、私は2枚も要らないなってなりました。

《世紀の実験》
クソバカスペルです。
赤青XマナでX枚めくりXコスト以下のインスタント・ソーサリーを唱えるソーサリーなのでまぁ楽しいんですけど、即時キャストなので唱えるタイミングが選べないのがいただけなかったため抜きました。
《精神の願望》がコレでめくれたらお祭りです。

《赤の太陽の黄昏》
ファクト割った上にX=5以上で割ったファクトのコピートークンを自分のコントロールで作り出す、それなりにエグいこと書いてあるファクト対策のXソーサリーです。
レベル6くらいでやってた頃は割と仕事があったんですけど上のレベルに上がっていくにつれて撃つ機会がなくなりました。

《稲妻のすね当て》
《マグヌス》で殴るのがメインプランなので速攻つく上で被覆を得る装備品は使い勝手自体はいいんですけど、たまに意識の外からインスタントタイミングで《イレニカスの不快な複製》とか撃つのだったり(主に《チミル》とかの影響で)、序盤に引いていなければ使い道なかったり出すタイミングがなかったりで抜きました。

《西方の焰、アンドゥーリル》
《マグヌス》に着けて殴ると9点クロック(内統率者ダメージ7点)、トークン3体生成とトークン生産量があがるし別にいつ引いても仕事してくれるし、ピン除去で装備クリーチャーが弾かれてもトークンが装備先になってくれるので比較的安定してトークンを生産し続けてくれる割と使い勝手の良い装備品でした。
問題は装備品っていうシステムそのもの自体が弱かったです。

《力と富の剣》
上と同じで装備品そのものが弱いと感じたので抜けていきました。
付け足すなら、サボタージュ能力で宝物を作る能力は良かったんですけど、インスタント・ソーサリーをコピーする能力は活躍することが少なかったです。《ボーナスラウンド》が強すぎて物足りなく感じた気もします。

《ミジックスの熟達》
墓地が肥えてれば1マナでインスタント・ソーサリーの踏み倒しとかできるんでしょうけど、あんまり墓地から踏み倒したいスペルがないです。《魂火の噴火》と《召し上げ》くらいですかね。
超過で墓地のインスタント・ソーサリー全てを追放して唱えることができますけど、それらのスペルはバイバックすることもできなければXコストを支払うこともできず、本命のフィニッシャースペルまでも強制的に追放された上でなんもできんのでなんもいいことないです。
超過時に対象を選べてたら採用してたかもしれません。

《タッサの神託者》
コレに関してはそもそも採用したことすらないです。
一応《死の国からの脱出》等を絡めてライブラリーを空にし、《タッサの神託者》で勝つこともできなくはないんですけど、それだけのカードです。
このデッキでは速攻性もないし最終ターンまでに引き込むと何もしない死に札にしかなりません。
フィニッシャーにしかならないカードが嫌いなので採用候補にすら至りませんでしたが、赤青が絡むデッキの有名なフィニッシャーなので言及させていただきました。

採用してないけどこんなのあるよ

いろんな理由で採用に至ってないけどこんなインスタント・ソーサリーもおもしろそうだよ、なカードたちです。

《嵐の王の雷》
次に唱えるインスタントかソーサリーをX回コピーする、赤赤赤Xのインスタントです。
豪快だなぁ………
明らかにおかしいことは書いてあるんですけど、コレが絡んだ勝ち筋とか、コレでなければならない理由とか、そもそも《ボーナスラウンド》で十分な気しかしてないので採用してないですけど絶対おもろい。

《Call forth the tempest》
「続唱、続唱」とか書いてある時点でもう既に楽しそうですね。このターン唱えられた呪文のマナ総量の合計分対戦相手のクリーチャーにダメージを与えるリセットなんですけど、流通量が少なくレガシーで活躍したせいもあってか値が張るカードなので当然持ってないです。

《彗星の嵐》
X火力!キッカーコストで対象増やせる!相手は死ぬ!

残された課題

動き出しが遅いデッキの割には妨害がまだ薄いように感じます。卓にある程度青が居て他のプレイヤーを妨害してもらわないと間に合わないこともあり、漁夫の利を狙うみたいなことがたまにあります。
ただ妨害札を増やしすぎると動きたいタイミングで動きが鈍るみたいなことも起こるのでバランスが難しいところです。
マナ基盤がもう少ししっかりしていれば多少速度が上がり解消するかもしれませんし、逆にとことん後ろに伸ばすのもアリかもしれないので思い切って独楽相殺とか採用するのも手かもしれません。
まだまだ改良の余地アリです。

さいごに

意外と書くことあったな…
以上が現時点での《赤きマグヌス》を個人的に研究した結果となっております。
一応容赦のないカオスな身内(じゃれあい感覚で平気でティムクラとかティヴィットとかケリクとかウィノータとか出してくる人たち)環境でそれなりに殺り合えるレベルにはなってるんで悪くはないんじゃないかなとは思ってます。

1人で研究するには限界があるので研究仲間が欲しかったですね…とはいいつつ所属しているDiscordサーバーで知らないカードを色々と教えてもらったり意見は頂きましたが。
専門で研究してくれたわけではないけど、彼らには感謝してもしきれませんね。

今までの記事を読んで誰かが「マグヌス使いたい」って思ってくれたらいいなぁ…

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