投資ルールの作成と徹底の重要性

投資で成功するためには、一定の何らかのルールにもとづいてトレードを行うというのが非常に重要です。
その日の気分だとか、SNSでの盛り上がり具合だとか、第三者の意見などによってトレードをしてはいけません。
ルールは人それぞれなのですが、例えば

  1. 価格が10%上がったら利確をする

  2. 価格が10%下がったら損切りをする

  3. 週をまたいでポジションを持ち越さない

  4. ボリンジャーバンドの2σのラインを超えたら逆張りをする

  5. 長期的なトレンドには逆らわない(逆張りはしない)

など、いろいろ考えられます。そしてそのルールは投資家の数だけ存在します。
一定のルールに従ってトレードを行えば必ず成功するわけではありませんが、成功している投資家は必ず何らかの「マイルール」を持っており、そのルールの範囲内でトレードを行っています。ルールの条件が厳しければ厳しいほど人間の裁量が入る余地が少なくなり、もっとも厳しいものはコンピュータ・プログラム(MetaTraderのExpert Advisiorなど)を用いたシステムトレードとなりますが、ある程度の裁量を持たせた裁量トレードを行っている人の方が多いでしょうか。コンピュータに全部任せて勝てるのであれば一番楽なのですが、そんなのは大学で数学科を卒業したクオンツの中でも更に一部の人しか勝てません。
ルールがまったくなく、雰囲気でトレードをして勝つ人ももちろんいますが、長期的に勝ち続けている人は少ないと思います。
投資ルールを作ることがなぜ重要かというと、ルールが緩ければ緩いほど再現性にとぼしいからです。要するに「運任せ」になってしまいます。ビギナーズラックでたまたま大勝ちする人もいますが、運任せのトレードでは長期的に勝ち続けることはできません。そんなのはバクチと一緒です。
何年にも渡って長期的に勝ち続けるためには、なるべく再現性の高い「勝ち筋」を発見する必要があり、それが発見できなければいつか負けます。トレードに成功している人は(言語化するのは難しい)何らかの経験というか勘というか、嗅覚というか、そんなものを持っています。「厳密なルールなんて特に持ってないよ」というトレーダーも、自分でも気づかない再現性の高い何らかの「勝ち筋」を膨大な経験の中で習得しています。
ではどういったルールにすればいいのでしょうか?
それには一定の答えはなく、勝っているトレーダーの中でも千差万別であり、相場の中で勝ったり負けたりする経験を積みながら自分なりの最も勝ちやすいルールを発見する必要があります。
多くの投資初心者は最初は負けることになると思いますが、それも経験のうちであり、様々な負け方を経験して覚えるうちに、おのずと何らかの自分なりのルールが見えてくると思います。

長期分散積立投資

とはいえ一個ぐらいヒントが欲しいですよね?
最も明確かつ勝率も悪くない方法がこれです。
金融庁はNISA制度により長期分散投資を推奨して……はいませんが、少なくとも長期分散積立投資が税制上有利になるようにはしています。
長期分散積立投資は

  1. 一定の間隔(毎月)で

  2. 一定の金融商品(ファンド)を

  3. 一定の金額(ドルコスト平均法)で買っていく

という、極めて厳密かつ明確な投資ルールとなっています。どのファンドを買うかとか、毎月いくら積み立てるかとかは裁量の余地がありますが、一度これを決めてしまえば何の裁量の余地もありません。毎月銀行口座から一定の金額が引き落とされていくだけです。
例えば長期的に経済成長を続けている米国のインデックスファンドは短期的には損をすることもありますが、5年とか10年とかの平均で考えると年率で7〜10%くらいの割合で右肩上がりに増えていっています。ドルコスト平均法は長期投資の方法としては安い時にたくさん買い、高い時には買う数量は少なくなる、という点で比較的安い平均取得単価で積立ができる最も簡単な手法です。
投資先が経済成長を続ける限りは長期的にはほぼ必勝の方法ですので、まったくの投資初心者は、まずは積立投資を検討するのがいいでしょう。

僕のマイルール

参考までに、現時点(2023年6月)の僕のマイルールを書いておきます。個別株の現物に長期投資するという前提です。これが正解かどうかは分かりませんし、途中で変更するかもしれません。あくまで参考として「こんな人もいるんだな〜」ぐらいに捉えてください。

  1. 利確はしない。ただし、株価が上がりすぎた場合にはリバランスする余地は残す。

  2. 損切りは投資先のファンダメンタルズが変化しない限り行わない。

  3. 価格が現在の平均取得価額の半分を割ったら、保有数量と同数を購入し、ナンピンする。

  4. 特定の国や地域ではなく、グローバルで売上を立てられる、もしくは今後立てることができそうな銘柄に限定。

  5. 業界内で競合他社を寄せ付けない何らかの強み(技術、IP、ブランドなど)がある。

  6. 投資先の業界を一般人よりも遥かに詳しく知っている。

パッと思いつく限りでもこんな感じでしょうか。投資ルールが重要だとか言いながら改めてちゃんと書き出したのは初めてですが笑
細かい銘柄選定ではもっといろんなこと(チャートの形、直近数年の決算、出している製品を実際に使用してみる、などなど)を考えますが、全部に共通するルールはこんな感じです。
みなさんも勝っているトレーダーのSNS上での発言や、実際にトレードをして身につけた経験を元にマイルールを決めてみましょう。それで全然勝てなかったら、勝てるまで何回でも見直しをするのが重要です。
繰り返しますが、ルールが何もないとその時の精神状態によって投資判断が変わってきてしまうことで再現性が低くなってしまい、長期的には勝てなくなってしまう可能性が高いです。長期的に安定して勝てるよう、マイルールの策定と見直しを行いましょう。

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