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バンタンデザイン研究所の在校生と卒業生が、ヴィジョントラックからプロデビューを目指す!

バンタンデザイン研究所(以下、VANTAN)の在学生に向けて、プロのイラストレーターを目指すインキュベーションプログラムを昨年より実施。1年間のレクチャーやワークショップを通じて選抜された山中創介さん(写真左)、熊谷理江さん(写真中央)、山田向日葵さん(写真右)、の3名にメンタリングを実施し、1年後のヴィジョントラックからのデビューを共に目指しています。

その3名に学び舎であるVANTANの校内や校舎周辺を辿りながら、プロデビューに向けた意気込みや自身の作品について語って頂きました。

写真:稲垣 謙一  / インタビュー:庄野裕晃(vision track) / テキスト:村山憂香里(vision track)


ーイラストレーターを目指しながら、今はどのような仕事をされていますか?

山田:以前は絵本の制作会社で働いていました。今はおもちゃのレンタルをしている会社で、チラシやメルマガのバナー、ホームページのイラストやデザインの制作をしています。

山中:家の近くのスーパーで商品の品出しのバイトをしています。イラストとは全然関係ない仕事なので、早く辞めたいと思っています。(笑)

熊谷:私はまだVANTANのグラフィックデザインコースに通っていて、卒業は来年になります。あと、元々看護師をしていたので、週1〜2回、夜勤で看護のアルバイトをしています。


ーみなさんがイラストレーターになろうと思い、VANTANに通おうと思ったきっかけを教えてください。

山中創介さん

山中:絵を描くのは幼稚園くらいから好きだったのですが、小学生の頃、好きな子に絵を見られて、下手だったのが恥ずかしくて一度絵を描くことをやめてしまいました。教科書の隅や、自分の部屋など人に見られないところで、こっそり描いてたのですが...(笑)

中学生からはずっと陸上競技をやっていて、大学1年生になり同じ陸上部で趣味の合う友達ができて、彼も絵を描くことが好きでカートゥーン調の絵を描き周りの友人にも見せていました。自分もカートゥーンが好きだったので、こういう絵を描いても笑われないんだなと思って、好きな絵をまた描こうと思うようになりました。

そして、大学2年生の頃、先輩達の多くが陸上や好きなこととは接点のない企業を選ぶのを見て、自分はずっと好きだった絵を描くことを仕事にしたいと思うようになりました。色々と調べる中でVANTANのことを知ったのですが、まずは陸上と大学のことをやりきって卒業してから通うことを決心しました。


山田向日葵さん

山田:元々絵を描くのは好きだったんですが、短大では日本文学を学んでいました。大学のサークルでポスターの絵を描いたりすることがあったのですが、信頼している友達にすごく褒めてもらったのが嬉しくて絵をたくさん描くようになりました。

山中さんと同じ様に、就活でやりたいことや好きなことを選ぶ人が少なくて、私は自分の好きなことを突き詰めたいと思って就職せずにVANTANに通うことに決めたんです。いろんな専門学校を調べたり、実際に足を運んで話を聞いていく中、VANTANは一人一人の個性を大切にしている感じがしました。


熊谷理江さん

熊谷:元々、7年くらい看護師として仕事をしていたので、仕事をしながら学ぶという前提で探したところVANTANに出会いました。先生のみなさんが親身で熱心なことが印象的でした。

2つ上の兄は水泳でも英会話教室でも上手くこなし、対照的に自分は水泳では溺れそうになるし(笑)、英会話教室でもうまく喋れなくて何をやっても敵いませんでした。そんな中、唯一、兄よりも上手くできて褒められたのが絵だったんです。あと祖父が趣味で水墨画をやっていたので、近くで絵に触れる機会もありました。

大人になってからは、絵は趣味で描いていたくらいでしたが、友人に見せたらすごく好評で、インスタにアップし始めたら楽しくて、子供の時に褒められた感覚を思い出したんです。看護師も7年やったし、そろそろ好きなことにチャレンジしてみるのもアリじゃないかと思ったのがイラストレーターを目指したきっかけです。

それとホスピスで働いていたのも大きいかもしれません。自分のやりたいことを全うした方と、そうでない方の違いを間近で見て、私もやりたいことをやりきる人生を送りたいという気持ちがそこで芽生えたと思います。


ー自分のイラストで特に見て欲しいところを教えてもらえますか?


山田:
小さい頃から可愛いものが好きなので、自分が可愛いと思うものを描きたいなと思っています。特に目を描くのがすごく好きで、女の子の夢が詰まっている感じの目を、私が描いているとわかる特徴的な線で表現したいです。

山中:山田さんの描く女の子の目はキラキラしているし、色も鮮やかなイラストで可愛いですよね。


熊谷:一本一本すごく細い線で描くことを意識しています。髪の毛や、女の子の下まつ毛などもさりげなく細かく描いています。無駄な部分は削ぎつつも、シンプルにするというところもこだわっています。

山中:熊谷さんの絵は大人っぽいし、既に雑誌やショッピングモールのポスターになっていそうです。

自分の絵については、丸みを大事にしています。自分のイラストを見てもらったときに、優しい気持ちになって欲しいなと思っているので、出来るだけ角をなくして丸みを大事にしています。

熊谷:山中さんの絵は、柔らかい雰囲気が出ていて、すごく人柄が出ていますよね。アイデアもオリジナリティもあって自分にはない魅力を感じます。


ー同世代で意識しているクリエイターはいますか?

山田:特定の人というよりも、自分と同世代で活躍しているバンドやファッションブランドのプロデューサーの方と、いつかコラボレーションできたらいいなと思ってます。
今特に気になっているのは、バンドのCody・Lee(李)さんです。世界観やファッションセンスが好きです。

熊谷:原倫子さん、たなかみさきさん、ニシイズミユカさんの、色使いや雰囲気などすごく尊敬しています。
あと、ヴィジョントラック所属のmillitsukaさんは、自分とは全然絵のタッチや雰囲気は違いますが、実は同じ歳で憧れています。

山中:自分よりも少し上の方たちになりますが、BRIDGE SHIP HOUSEさん、トキチアキさんに影響されていると思います。


ー今から1年後、またその先の10年後、どんなイラストレーターになって、どんな仕事をしていたいですか?

熊谷:在学中に雑誌などで、自分のイラストを使ってもらえるようになりたいです。そのためにももっと自分のイラストを洗練させて、色彩も自分のテイストを出せるようにしていきたいです。イラスト一本で暮らしていけるようになりたいです。

10年後は、「熊谷さんにお願いしたい」と信頼して指名してもらえるようなイラストレーターになりたいです。

山田:1年後は、個展をやりグッズも作って、みんなにいいなと思ってもらえるようになりたいです。まずは自分の画力を上げるためにも、外で色々なものを見て感性を磨き、自分の基礎体力的なところを上げていきたいです。

10年後は、ミュージシャンのように作品だけでなく私自身もいいなと思ってもらえるようなアイコニックなイラストレーターになりたいです。

山中:1年後は、雑誌、特にPOPEYEの仕事をしていたいです。まずはいつでもクオリティーが高いイラストが描けるように力をつけたいと思います。ずっと陸上をやっていたので、ついイラストもスポーツと同じだと考えてしまうのですが、練習を繰り返し、やり切れば必ず目標は実現できるので、きっと叶うと思っています。

ー最後に1年後の自分へメッセージをお願いします。

熊谷:結構夢見がちなところがあるので、夢ばっかり語ってないで、真面目に怠けず、やることはやりなさい(笑)。

山中:継続は力なり。今後も頑張ってください。

山田:自分の頭の中の世界観を体現できるようなイラストレーターになってください!


インタビューを終えて:
バンタンデザイン研究所様のメンバーが在学中からプロを目指す、このプログラムは今回が初めてとなります。 まぶしいくらい純粋で熱心な気持ちを受け止め、ヴィジョントラックとしても緊張感のある新たなチャレンジとなります。

熊谷さんはVISIONも明確でニーズを掴む力も強く、現時点でプロに最も近い方です。日々進化する山中さんのキャラクターには多方面でブレイクする可能性を感じます。山田さんが描く現代の美人画は、音楽やファッションなどカルチャー方面からの熱い視線を集めていくでしょう。

現在はそれぞれの可能性を引き出すべく、定例ミーティングの中で課題講評を繰り返し作品を磨き、また、先輩イラストレーターとの交流やプレゼン機会をつくりながらチャンスを得ることを探っています。その成果を引き続きレポートしていきますので、3人の作品に興味をお持ちいただいた方、仕事のご相談をしたい方はぜひ下記までご連絡ください!

info@visiontrack.jp 
担当:光冨章高

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