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【残心】(ざんしん)とは何か?


斬新なデザインというアレではない。


では、どんなことか?


辞書によれば

「物事を成し遂げた後でも、心を留め、
 心の構えを崩さないでおくこと」


本来は、

武道用語で、剣道や弓道で、
撃突した後や、矢を放った後、敵の反撃や、
直後の反応に備える心の構え。


わたしは【残心】という言葉を

中村天風師から教わった。

中村天風師の随筆『哲人哲語』の中で
【残心】についての記述があった。


簡単にいうと、


何事かが終わった後でも、
油断をするなということだ。


ところが

私は昔、反対の態度をとっていた。

あれもこれも手をつけて、
やりっぱなしで放っておいたり、
中途半端なままで終わっていた。



後片づけもきちんとしなかったことが、
よくあった。



しかし、

「こんな中途半端な状態を、

 あと10年続けたら、


 俺はどんな人間になっているかな」と想像した。


恥ずかしくなって、身震いした。


ずっと中途半端な人間で終わってしまう。


なにより、わたし自身が後悔する。


30代のころ、わたしは新聞社にいた。

経営者のインタビューをする機会が多く、

その中のおひとりから

経営のコツ、人生のコツを教えていただいた。

「一番大事なのは後始末やな」と

その社長は断定された。


沢山のことに手を出しても

けっきょく中途半端になる。


放ったらかしにしたままでは

何事も成し遂げられない。


キッチリと後始末をつける。


これこそが本当に重要だと

いまの私は実感している。



中途半端なことばかりを続けていれば


『何事かを成す』ということは、

いつまで経っても、到底できないなと気づいた。



「そうか、『残心』というのは重要なことだなあ」と
 思った。


『残心』これからも、

わたしが他界するまで

心にとめて行動していこう。



ことしもあとわずか。


悔いのないように

年内に

精一杯できることを成し遂げようと

あらためて心に誓う。


『残心』を意識して。

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