2022年に作った曲

・けっこう色々作りました

Passionfruit(Drake cover) - Pinkcancer

・Pinkcancerというバンドを始めました。

・鍵盤、サックス、打ち込み、歌、の4人。宅録でちまちま作って出して作って出して…という感じ。このDrakeのカバーはほぼ一昨年のうちに撮り終わっていたのだが、ミックスに時間がかかり結局3月に完成(というか作ったの忘れてダラダラしてただけなんだけど)。

・サックスをレコーディングしたのはこの時が初めてで中々苦戦した。というかいまだによくわからん。いろんな人がカバーしてるこの曲だけど、なかなかおもしろいアレンジになったと思います。DTM的なことを始めてから最初に手応えを感じた曲だった。

Passionfruit Remix

・ミックス待ちの間にRemixを作った。自分たちで録った素材をテンポ変えて並べ替えて切り貼りして音足して…というふうにして、ハウス的な解釈でリアレンジ。同じくDrakeのOne Danceだったり、そこからおそらく影響されてるといわれる宇多田ヒカルのOne Last Kissを当時死ぬほど聞いてたこともあり、ちょっとダンスホール的なバイブスが少し入っているような気もする。

・リミックスを作るのは初めてだったが、めちゃくちゃ満足いく出来になって今でも気に入ってます。これ作ってる時すげー楽しかった。このあと6月にDrakeがめっちゃハウス色強いアルバム出してびっくり。




Orange. - Pinkcancer

・その次に作ったのがこの曲。

・当時のDrakeの最新アルバムに、temsというナイジェリアのシンガーをフィーチャーした曲(Drake - Fountains feat. tems)があり、それとかを参考にアフロビートを少し意識してトラックを作り、そこに歌が入って完成した曲。

・元々「レコードからサンプリングしてみたいね〜」つって適当に安いレコード買ってきてビートを作ろうとしたのが始まりだった。元ネタはこれ↓

・歌が入る前と入った後でかなり印象が変わった曲だった。ある程度完成したインストに、メンバーがその場で入れたメロがめっちゃ良かったので採用、そのままその方向性で作っていった。なんかアウトロのピアノの音使いで意味なく一生揉めてたの思い出してきた。この曲までは自分でジャケットを作っていたが、あんまり評判良くなかったのでやめた。





ひらいて - Pinkcancer

・がらっと方向性を変えてバンドっぽい曲にしてみた一曲。ドラムにマイクを立てて生で録ったり、歌とギターとベースを八時間くらいかけて一気に録音したり、と中々大変だった。

・メンバーの一人が名古屋で活動しているシンガーソングライターの桃蟹さんという方なのだが、元は彼女の弾き語り曲だったのをバンドアレンジにしたという感じ(余談ですがPinkcancerというバンド名、もろ桃蟹の和訳なんですよね。大森靖子 with ピンクトカレフみたいでカッケーという理由で僕がつけたんですが…)。原曲はこちら。

・中々いいアレンジに仕上がったと思う。

・が…正直な話このミックスは正解じゃなかったかな。当時はバンドっぽい曲のミックスは未経験で、まあビートメイクと同じノリでいけるやろと好き勝手やった結果、かっこいいとは思うけどなんかバンドっぽくねえ、みたいな感じになってしまった。生のドラムの音をシンセドラムとかサンプル的な感覚でいじりすぎてしまったせいかも。でもまあこれはこれでかっこいいと思う。





雨(Petrolz cover) - Pinkcancer

・その後作ったのがPetrolzの「雨」という曲のカバー。なんでこの曲にしたかとかはもう忘れてちゃったな…確か僕がやりたいって最初に言った気がする。

・これが思ったより好評で、なんやかんや4000再生とか行った。多くの人に聞いてもらえるのは嬉しいもんですね。個人的にはまわりの音楽をやっている人にかなり好評だったことと、全然知らない人がSNSで共有したりコメントくれたりしたことが両方とても嬉しかった。

・原曲はこちら。本当に名曲だなぁ〜。


・もともとアレンジの方向性としては、Original Loveの「I WISH」をサンプリングしたPSGの「愛してます」と言う楽曲に、Original Love本人が参加したリミックス(というか実質公式マッシュアップ)があって、それを意識してPetrolzの雨を再構成しよう、という話だった。だが時は経ちそんなことはとうに忘れ去られ、紆余曲折を経てなんかこんな感じになった。でもこの完成系はめっちゃくっちゃ気に入ってます。自分の仕事としては、随所に入るシンセ・カウベルと、サビ裏のリードシンセがお気に入り。


・イントロにはFreddie HubburdのFirst Lightのイントロ部をガッツリサンプリング。この辺は先ほどの「愛してます」や、STUTS feat. PUNPEEの「夜を使い果たして」などを意識した。ちなみに、歌い出しのドラムスはAlfa MistがカバーしたFirst Lightのスタジオセッション動画からサンプリングしている。つってもキックの音一発だけなんで、ここから取った意味はあまりないが…



・途中、原曲ではトリッキーにコードが進行する展開部が挟まれるのに対し、このカバーではそのパートを宇多田ヒカルのBADモード収録の「BADモード」を参考に熱帯雨林?的なイメージで仕上げた。この辺はサンプリングしたFreddie Hubbardから受けた影響もあると思う。リファレンストラックを設定したりサンプリングを使ったりすると、それらの楽曲の持つバイブスがモザイク状に混じり合って、自分の曲の皮膚や肉や骨になっていく感覚がある。ピアノ担当のメンバーがめっちゃいい仕事してくれて感動した。

・去年はBADモードといいDrakeやビヨンセといい、意外なメジャーアーティストがハウスを取り入れる事例が多かった。少し違う流れかもしれないが、椎名林檎のRemixアルバムも熱かったし。




まごころを君に - hakaisou

・もうひとつhakaisouというハードコアバンドをやっており、そちらでも新曲を出した。「まごころを君に」という曲です。

・hakaisouとして3曲目となる今作。hakaisouの楽曲は今のところ全てサークルのコンピレーションアルバムで出しており、Soundcloud上にアップされているのでぜひ聞いてほしい。

・今LINEを見返したらレコーディングをしたのが2022年の1月25日ということで、完成までほぼ一年かかってしまったことになる。というか厳密にまだ完成しておらず、サンクラにあげたのは僕がササっとマスタリングした仮バージョンで、本チャンのマスタリングを知り合いのエンジニアの方にしていただいているところだ。

・過去作の二つも、いくつかのパートをリテイクしたものを、同じ方にマスタリングしてもらった。すでに出ている3曲の新Ver. と新曲いくつかをまとめて、来年にEPとして出す予定だ。本当に素晴らしい作品が作れたと思うので、出たらぜひnoteでも紹介したい。hakaisouは僕以外に2人メンバーがおり、純粋に僕はその2人のセンスのファンなので、hakaisouの新曲ができるということは世界一好きなバンドの新曲ができるということなので、いつも興奮と嬉しさでおかしくなってしまう。頭がおかしくなりそう!心臓が破裂しそう!(キムタクのファン)

・まあまだ完成していないのですが…




水星 & 今夜はブギー・バック(tofubeats, 小沢健二, スチャダラパー cover) - Tory

・こんなのも作った。

・元は軽音サークルのライブ用に作ったものだったのだが、割といい感じのアレンジに仕上げたしボーカルも録って出しちゃうか…!!と、ノリで作った。オケは5月とかにほぼできてて、歌を録ろうとなったのが7月くらい、そっから今夜はブギーバックの方のオケに色々手を加えて完成したのが8月とかだったかな。期間は空いたが作業としてはかなりサクサクできたのを覚えている。

・歌ってくれてるToryちゃんに自宅で録ったボーカルを送ってもらったのだが、あまりの歌のうまさに感動した。「めちゃくちゃ高いマイクやスタジオを使わなくてもガチで上手い人はこうなんだ…」と今までマイクや部屋のせいにしてきた自分を恥じた。こんだけ上手いとミックスもめちゃくちゃ楽で、全体を通してちょっと楽しすぎたかもだ。

・それから、Toryさんの知り合いの方にサムネを描いていただいた。これめちゃくちゃ良くないですか?特に僕から要望を通してもらうみたいなことはなくおまかせしてしまったんですが、めちゃくちゃ雰囲気ピッタリな絵に仕上げてくれて感動した。カップの湯気で左右に絵が区切られているのも、この2曲のイメージなのかな?とか想像したり。のもきちさんという方で、版画や消しゴムはんことかも制作されている方です!

・アレンジの方向性としては、水星はほぼ原曲通り、今夜はブギーバックの方はがっつりアレンジ。実は昔一人で作ろうとした今夜はブギーバックのカバーがあり、その時に録ったシンセやギターを流用した。その時は完成には至らなかったので、成仏させられてよかった。今聞いても全体の質感に「アマチュア臭さ」みたいなのがあまりなく、綺麗にできたな〜と思う。サンクラでもぜひ。





ばらの花(くるり cover)

・Twitterではこんなのも載せた。くるりの「ばらの花」のカバー。家で思いつきで歌を録り、テンションが上がってそのまま2日くらいで仕上げた。

・実は元々くるりのばらの花は、自分としてはあまりピンときてない曲の1つで、音楽の教科書に載るって聞いた時はマジ?と思っていた。そんな時にこの曲の歌詞について言及しているnoteの記事を見て、色々思うところがあり聞き直してみたら(なんか俺この曲わかってきたかも…!)となり、一気に好きになった(そのnoteの記事は今見に行ったら非公開になっていた)。

・中々良いアレンジになったと思う(これしか言ってない)。個人的に気に入ってるのは、ギターのハーモニクスをサンプリングして鍵盤に当てはめシンセとして使ったとことか、ちょっと変わったハーモニーのアウイェ〜ってコーラス、あとサビ二回目の女声エフェクトみたいなのかけたコーラス、とか。

・後半のパートをばっさりカットしたのは、後半の展開部は個人的にこのカバーだとあっても邪魔かなと思ったのと、ちょうど大方作り終わったあと書き出したら2分10秒とかで、これならTwitterあげれるんじゃね?と思ってそれ以上作らなかった(Twitterは動画を2分20秒までしかあげられないので)。

・何気に自分が歌っている音源を世の中に公開したのは人生初だ。hakaisouは叫んでるだけだし、加工もしているのであまり自分の声という感覚はない。余談ですが、インスタにこれをあげたら僕のオリジナル曲だと思った人たちから激励の言葉をいただいてしまい笑ってしまった。サンクラでもぜひ。






marine - Pinkcancer

・そしてギリ今年になってしまったがmarineという曲を出しました。これも鼻歌の段階とかだと9月くらいからあったやつだから、すげー前の曲に感じる。これ静止画じゃ無くて動画になってるんですよね。後半おもしろい感じになってるので是非見てほしい!メンバーの1人に作ってもらいました。

・この曲は僕主導で作らせてもらった。明確なリファレンスが一つあって、作曲砂原良徳、作詞いしわたり淳治、歌やくしまるえつこの「神様のいうとおり」という曲からアレンジの着想を得ています。

・この曲はYouTubeで見つけて、聞いて即座に「Pinkcancerでこういうの作ろ」と思って最後まで聞かずに制作に取りかかったのを覚えてる。半分くらい作った後こっち聞き直したらやっぱりめちゃくちゃ良くて、あーー全然自分のやつダメだな、ボツボツ!!解散解散!!となりかけたが、めげずに完成まで持ってった。ちなみに歌詞も俺が書きました。歌詞書くのって大変ですね。

・これ作ってる期間、スーパーカーが結成25周年とかでYouTubeにPVをどんどん上がっていってたんだけど、cream sodaくらいしか知らなかったので後期のエレクトロっぽい頃の曲がすげー新鮮に感じ、音使いなどかなり参考にさせてもらった。後半雰囲気変わる前のブリッジみたいなとこはちょっとYUMEGIWA LAST BOYを意識した。

・余談ですがスーパーカーのHIGHVISIONはプロデュース砂原良徳なんだけど、それ知らずに聞いて参考にしてたのであとでわかった時びびった。ちなみにmarineというタイトルは砂原良徳の愛称のまりんから取っています。鼻歌のデモの時点でこの仮題で、結局しっくりくる名前が見つからずそのまま採用された。hakaisouのGtがやってるmarine blue complex通称マリコンというソロプロジェクトがあり、マリコンにもマリンという曲があるので、被せちゃってるなぁと思いながらこの名前にした。

・最後雰囲気変わるところ自分でもすごく気に入ってる。それまでのらりくらりしてたのが一気に切実になる感じがして…。動画ではそこで背景が真っ黒になって文字が下に落ちていくエフェクトが付いてるんだけど、その演出がすごくしっくり来て、見せてもらった時「これでやっとこの曲が完成した!」みたいな不思議な感動を覚えた。メンバー曰く、ポコポコした音が深海っぽいからそれをイメージして作ったらしい。その音入れて良かった〜。



感想、展望、謝辞

・去年はこんな感じでした。すげー作ったなって感じもあるし、意外と少ないなみたいな気もする。一昨年とか特に何も出してないから、一年でこんだけ作ったと思うと感慨深いが、作りかけてボツにしたやつがめちゃあるから体感少なく感じる。

・なんやかんや色んな人を巻き込んで音楽をやれたのが一番嬉しい。みなさんどうもありがとうございました。その分他人に期待して自分と向き合うことから避けてしまったかなあ。ひとりで曲作ってると、全部自分、って感じでつまんなくなってくるんですけど、それを受け入れるしかないかなみたいに今は思ってます。

・今は作りたい曲が特にないので何もしていない。あぁでもhakaisouのリリース作業は進めなきゃなので、それをじわじわやっていこうかな。今年もいっぱい曲作るぞ!!


(終わり)

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