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「書く人あれば読む人あり」~さてどうやって長くしよう~

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さて前回、長くなりがちな文章をいかに短くするかという話をした。

ふだん1000字を目標にしてnoteの記事を書いているが、つい筆が乗って2000字くらいになってしまうから、といった内容。

これに対しまいまいままさんから推敲前の下書きを見たいとのリクエストをいただき、それに応えようとしたところではたと考え込んでしまった。
「長い文章を短くしたい」よりむしろ「短い文章を長くしたい」悩みのほうが多いのではないだろうかと。
「え! 800字も書かなアカンの? そんなに書けん…」みたいな。

なら過去の短文記事を題材に、これを膨らませてみよう。
短編を長編にリライトして作家を目指す人の参考に…なる?

選んだ記事は2008/4/4に執筆し、noteにはその12年後の2020/2/26に投稿した「会社の力」という記事だ。

短いのでここに全文を掲載しよう。

会社の力って何?

会社は、そこに所属する人に徹底的に依存しているのに(というより、それしかないくせに)、そこで発揮された個人の力は「会社の力」と評される。

まぁもちろん会社が個人に働く場を与えているからこそ、個人の力が発揮されるのだと考えられなくもない。
けれど、力のある人はどんな状況でも力を発揮する。
その会社がどうこう、ではない。

その一方で会社という組織に依存するしかない人も多い。
見るからに会社にすがりきっている人たち、だ。

自分が本当に大切にしたいと思う対象を忘れ、会社の自分のイスを守ることに全力をあげる。

天下り、というのもそんなものかもしれない。

この会社でなければ自分の夢が実現しない、なんてことはない。
そう思った瞬間から、自分のやりたいことなど彼方にふっとぶ。

頼れるものは自分の力、ただそれだけ。
そう思って自分の道を切り拓いていこう。

ちなみにこの文章、当時身近にいた人たちを刺すために書いたものだ。
文中の「会社にすがりきっている人」「天下り」というのは実在し、彼らがいつも僕の文章を読んでいることを知っていたから。
ただ、一般的な話に見えるように偽装し、結びはこれから仕事に向き合おうとするインターンの学生に響くようにしている。

天下りが読めば怒り心頭に発し、同僚が読めば溜飲を下げ、学生が読めば前向きになれる。
こうして複数の届けたい対象に向けて一つの文章を作るのは、僕が意識してよくやることだが、このことについてはまたいずれ改めて。

さて370字のこの超短編を999字にしてみたのがこれ(太字は加筆箇所)。

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