――彼女の笑顔も見れなくなっていった 【男性1人朗読台本】 所要時間:1分半 妻のために懸命に働くが彼女が病んでいくお話 ※注意※バッドエンドです 自死を想像させる部分がありますが自死を推奨するものではございません 【台本】 「あいしてる」そんな5文字の言葉にいつから人類は翻弄されてきたんだろう 上辺だけの愛に、身体だけの愛 いつからソレが本物だと錯覚していたんだろう (間) 彼女の実家が傾くと、比例するように彼女はどんどんと精神を病んでいった 今までと同じ生活が
――富めるときも、貧しいときも、共にいてくれるのではなかったの? 【女性1人朗読台本】 所要時間:1分半 自身の精神状態の崩壊により夫を信じられなくなっていく女のお話 ※注意※バッドエンドです自死を想像させる部分がありますが自死を推奨するものではございません 【台本】 「あいしてる」そんな5文字の言葉にいつから人類は翻弄されてきたんだろう 上辺だけの愛に、身体だけの愛 いつからソレが本物だと錯覚していたんだろう (間) 「健やかなるときも、病めるときも、富めるとき
――年末年始の買い物、どうする? どうせなら、おデートしませんか? 【男性1人女性1人の2人台本】 所要時間:10分程度 年末年始の同棲カップルのお話 ※短いお話なので初心者の方も練習用にどうぞ。 【登場人物】 ◆井上 理沙(イノウエ リサ)女性キャラクター カフェ店員 20代後半 ラーメンが好き。特に家系。最高。 12月頭まで忙しかった。 ラーメンが好きで甘すぎるものは好きではない 一人ラーメン未経験者。一人牛丼はクリア済み。 仕事の忙しい剛の事を、
――お姉ちゃんのものも私のものも、ぜぇんぶ完奈のもの♡ ※アフィスティアはギリシャ語で『強欲』という意味です。 【登場人物】 ◆棚橋毬奈(タナハシ マリナ) 30歳 女性演者・女性キャラクター ◆棚橋完奈(タナハシ カンナ) 毬奈の妹 22歳 女性演者・女性キャラクター ◆藤堂司(トウドウ ツカサ) 毬奈の彼氏 27歳 男性演者・男性キャラクター ◆金熊雅美(キンクマ マサミ) バー ゴールデンベアのママ 女性ママでもオネェママでも可 演者・キャラ共に性別不問 【配役
夏の暑い日だった。 公園の脇を通ると、子供たちがはしゃぎ、お母さん達はベンチのあたりに日傘をさして群れている。 間違っても私は『子供が好き』な部類には入らないと思う。 この公園ではしゃぐ子供たちが、隣の保育園から聞こえる金切り声が、私の鼓膜を震わせる雑音だった。 「ケンパッ!ケンパッ!ケンケンパ!」 夏の暑い日だった。 蝉の声が、耳の奥を木霊していた。 それは不思議な感覚だった。 「おめでとうございます」 まさかと思っていた。不安で不安で自分で何度も調べた。 あの人は
【まかないパルフェ】(まかないぱるふぇ) 【キャプション】 ―ちょっと家に「初詣に行こう」って電話してもらえません? まだ付き合っていない二人のお正月のお話。 【詳細】 男性♂1女性♀1【1:1:0】 性別変更不可 男性キャストが女性として桜を演じることは可 女性キャストが男性として哲也を演じることは可 所要時間:5分程度 ※短いお話なので初心者の方も練習用にどうぞ。 【ご確認ください】 ・男性1女性1で上演してください。 ・一人称・語尾・方言への変更などの軽微なアドリ
死神が近づいてくる こんな雨の日は ザーザーと降りしきる雨に紛れて 死神が近づいてくる 無気力になって どこにも居場所がないような気がして あの人もあの子も 私の事なんてどうでもいいんじゃないかと そんな悲しい気持ちで心が支配されていく こんな雨の日は 死神が鎌首をもたげて ニヤリと笑ってくる 友達もいたはずだった どんなに笑いあっていても腹の内は何を考えているのかわからない 信じて裏切られた方がいいと思っていた頃もあった でも、何回も裏切られるうちに信じる方がバカ
「あいしてる」 そんな5文字の言葉にいつから人類は翻弄されてきたんだろう 上辺だけの愛に、身体だけの愛 いつからソレが本物だと錯覚していたんだろう 「お前なんか誰からも愛されない」 呪いのかけられた主人公はいつでも、皇子様が現れて荊を切ってくれた 自分に自信のないワタシはツルリとした殻に潜って息を潜めた 愛してる愛してるあいしてる 呪文のように並べるソレは欲しい人からは降ってこない いつまでたってもワタシは仮初めのまま 「自分を好きにならなきゃ誰にも好きになってもらえな
『き~ら~ き~ら~ひ~か~る~』 幼稚園から聞こえる可愛らしい歌声が聞こえてくる。 「そうか、七夕かぁ」 雨がしとしとと降る中、道路をぼんやりと歩きながら思い出すのは、自分の幼い頃の思い出だった。 小学校の給食で食べた『七夕ゼリー』は美味しかった。 大人になった今は、どこかで目にすることはなくなってしまったけれど、1年に一度だけ目にするあのゼリーは格別な美味しさだった。 休みの子がいると、やんちゃなクラスメイト達はガッツポーズをして飲み物のように自身の給食を掻っ込むと、配
まだ寒いあの日 私たちの進む道は離れ離れになった 私立の合格発表は全員は合格して 笑顔の裏に公立校の試験を見据えて少しの緊張感があった そして公立校の合格発表 同じ高校を受験した九人がそれぞれ 自転車で高校に向かっていた ドキドキとワクワク 様々な思いを胸にペダルを漕ぐ 少し億劫そうにペダルを踏む陽子は 色白の肌に眉を寄せていた 掲示板の前の人だかり 男子のグループと、女子のグループ、それぞれ抱き合って喜んでいた 私たちもと受験票を握りしめ番号を探す 二〇五一・・・二
【静かなこの夜に】 (しずかなこのよるに) 【キャプション】 ――それぞれの「好き」を抱える思春期の私達 いつか離れ離れになってしまうから、こんな日常の一コマさえ大事にしたいと思った 【詳細】 女性♀4 性別変更不可 男性キャストが女性として演じることは可 所要時間:30~40分程度 【ご確認ください】 〇していい事〇 一人称の変更・語尾の変更・方言への変更・男性キャストの女性キャラクターとしての上演・金銭の発生しない場での上演・演劇部などでの使用 ×ご遠慮くださ
「ミホはお姫様だから、大きくなったらお城に行くの」 小さい頃の夢は叶った。 思い描いていたものとは違うけれど。 小さい頃はフワフワした服が大好きだった。 「くるっと回ると、ふわってなるスカートじゃなきゃイヤ!」 わがままを言ってよく母を困らせたものだ。 プリンセスが出てくる物語を見ては、パパにティアラやガラスの靴をねだった。 ピアノの発表会では誰よりも可愛いドレスを着たし、いつも大好きなパパがエスコートしてくれた。 『パパは私の王子様だけど、今日は美穂がお姫様だからパパの隣
初めて会ったのは、私の薔薇園だった。 お父様のお仕事の都合でついてきたあの子は、薔薇園のベンチで本を読んでいた。 独特の雰囲気を持つあの子に、私は話しかけることができなかった。 二度目に会ったときも、同じ場所。 今度は家から持ってきたのだろう、図鑑を手に熱心に薔薇を眺めていた。 「貴女、薔薇がすきなの?」 「好きでも嫌いでもない」 やっとお話できるかとおもったのに、もう会話が終わってしまった。 「では、何が好きなのかしら?」 「教えない」 彼女はまだ図鑑と薔薇を交互に眺
雨上がりの昼下がり。 ほんの些細な事だった。 「すぐに洗わないならせめて水につけておいて」 「どうせ皿洗いは私なんだからどうでもいいでしょ!」 昼食のお皿を流しに置いて、仕事のメールを返していた真琴は菜々に小言を言われ、ついカッとなってしまった。 まったく、学生の頃はあんなに可愛かったのに。 イラっとして財布とスマホを手にして家を出てきたけど、真琴はどこに行こうか悩んだ。 仕事の連絡は全部返し終えていたし、しばらく帰らなくてもいいだろうと駅と反対方向に歩き出した。 お気に
「準備もあると思うからそうね…3か月後からの勤務になるかしら。そのあと半年くらい準備期間もあるから、お願いね。貴女ならやれるわ」 上司に会議室に呼び出された内容は昇進。そして転勤だった。 地方都市にできる支店の店長を任されたのだ。 そこがうまくいったら本社に戻って役職勤務になるようだった。 地方に異動して数年が頑張り時。それが今になるのか。 栞は期待されていることが嬉しい反面、どうしても手放しで喜べない理由があった。 同棲する恋人に、なんて説明していいのか悩み午後はため息
ずっと通っていたラーメン屋があった 「あ~今日も美味しい!!」 つるんと麺を食べ、スープを飲み干すと京子はどんぶりを置いた。 麺はもちろんのこと、今まで感じたことのない澄んだスープと、 美味しい煮卵。どれをとっても京子のお気に入りだった。 残業続きの仕事でも、職場近くにあるこの店にくることが楽しみだった。立地の関係からか、やっぱりラーメン屋だからからか、男性客が多かったけれど、京子は臆することなく通い続けた。 そして夏からもう一つ、お気に入りがあった。 「いらっしゃ