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未亡人の十年

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突然夫が死にました。見つけたのは夫の愛人でした。まあそれは置いといて・・と思えるほど事件は毎日のように現場で起きつづけました。相続問題や遺品整理など未亡人への宿題は山積みで、精神…
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#未亡人の十年

#000 ごあいさつ

見つけていただき、ありがとうございます。 はじめまして。 ある未亡人と申します。大学院生です。 昨年,50代にして大学院に入りまして,ただいま,心理臨床の訓練過程におります。 こちらでは,夫を亡くしたときのことや喪失感、 そこから学んだ希望や未亡人生活について、綴ってまいります。 よろしくお願い申し上げます😘 <現在公開中のマガジンは4つ> 📖週刊 未亡人生活 (水曜更新。上記マガジンの更新情報もお届けします) 📖未亡人の十年 (夫を亡くした日から十年にわたる悲

[未亡人の十年]_007 魂はもうここにない。<彼>に会ったとき、そうおもった話。

ごきげんよう、ある未亡人です。 今回はさっそく話をはじめたいとおもいます。 葬儀所でうまれた、かなしい花いちもんめ やっと<夫>に会えた…… 夫の上司がご両親を恫喝していた イヤな女かと思ってたのに…… のこされた留守番電話

[未亡人の十年]_006 葬儀所にいる<夫>に会いにゆく夕暮れに考えたこと。

ごきげんよう、ある未亡人です。 6話目をお届けします。 今回のわたくしは、葬儀所にいるはずの<夫>に会いにゆきます。 それでははじめます。 臨場感を大切にお届けしたいので、当時の記録からそのまま引用します。 <<ここまでのあらすじ>> <夫>のいる場所へ向かう

[未亡人の十年]_005 「で、即死だったの?」友人たちの反応に驚いた話。

ごきげんよう、ある未亡人です。 シリーズ[未亡人の十年]を投稿します。 あいだにspecial編が入りましたので、 今回が第5話になります。 すこし話をすすめます。 それでは、はじめさせていただきます。 ここまでのあらすじ 「愛が完結した」 義妹との電話を終えた時点で、約束まで2時間ほどの時間が生まれた。 必死に整理しながらも、ふたたびアタマがぼんやりしてきた。 義妹との電話から数分経っただけのような気もするが、いまどこに自分がいるのかさえわからなくなる。

[未亡人の十年] _002 ある日届いた突然のメールは夫の訃報だった。

その日のことから書きはじめてみようとおもう。 そこからはじまる流れがもっともしっくりくる気がするからだ。 その日。 それは、わたしが「夫の死を知った日」のことだ。 その報せは、ある冬の朝、とつぜんやってきた。 一通のメールが、わたしのPCに届いたのだった。 " ○○君逝去のお知らせ " 件名にはそう表示されていた。 驚いた。 ・・・いや、違う。 夫の名前と「逝去」という2文字がすぐには結びつかなかった。 常識的な理解を超えていた。 どうして、妻である自分に「お知