青白い薬

(2016.3.24 記載した文を転載。振り返り用)
⚠️R18+
⚠️Blood borneに関するネタバレがあります!

とある患者のひとり言をきっかけに でねくんがフラッシュバックする話。








「ここはずっと…青白いんだよ」

「…え?」

青白い… 薬の海。

沈められて、苦しくて、肌寒くて… 頭も掠れて何も考えられない。身体も遠くに行ってしまった様で、何をされているのかも分からなくて。

怖い こわい コワイ

心の中だけでなく、譫言(うわごと)のように発したかった。

辛いのだと。止めて欲しいのだと。そう伝えれば誰かが止めに入ってくれただろうか

言葉なんてどう発したらいいかもう思い出せない。何も言わない 何も眼に写さない 自分はただの人形

青白い海の遠くから 本物の海の音がする

ピチャピチャピチャ…

冷たい ひたひたと、近づいてくる

深い深い、海の底 青白い…アオジロイ…

「う、うわぁああああああ!!」

チガウ…ちがう!!違う!!!

「ここは青白くなんかないっ!!!」

ここは、もっと明るくて… 色が綺麗で… 人と話しができて。。。僕は自分の感覚でこの世界を知感できてる

「僕は自分の意志で動いてる」

自分でしたいことを見つけて、それに従って動いてる

だから、”アレ”は僕じゃない…

「僕の名前は、denedikt」

それだけしかないけど。。。それ以上なんていらない

「僕の分まで、誰かが満たされていればそれでいい」

その顔を見て、それで僕は満たされる

そういう感覚を知れた僕は、きっと幸福なのだと…そう思って下さいますよね?

「神様…」

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