増粘安定剤

増粘安定剤:水に溶解または分散して、食品に粘性や接着性をもたせる食品添加物。

使用目的により、①増粘剤、②安定剤、③ゲル化剤の3つに区別される。いずれも、食品の食感やのどごしをよくする役割がある。

①増粘剤:食品に粘りやとろみをつける。
②安定剤:固体や液体である食品成分を均一に安定させ、形が崩れないようにする。
③ゲル化剤:液体をゼリー状に固める。

食品パッケージでよく見る増粘安定剤
・ペクチン
リンゴの皮や柑橘類、オクラやキャベツなどの野菜、海藻類に多く含まれており、これらのものから水で抽出して得られるもの。
増粘剤としてジュースに使われたり、安定剤としてアイスクリームのシャリ感をなくす、ゲル化剤としてジャムやゼリーを固めるため等に使用される。
添加物としてのペクチンは、おもに果物の皮から抽出しているが、皮に残留している農薬が懸念されている。

・キサンタンガム
増粘剤として食品に粘りを出し、安定剤として分離しないようにする等の目的で使用される。トウモロコシなどの澱粉を最近により発酵させて作られる。主にドレッシングやソース類に使用される。
摂取量を守れば安全性は高いとされるが、使用する原材料が遺伝子組み換えの可能性はある。
(※添加物に遺伝子組み換え表示の義務は無いため、食品パッケージから判断出来ない。食品表示基準別添GM-3

・カラギナン
海藻からとれるぬるぬるした成分を水で抽出したもの。粘りをつける増粘剤、液体分離を防ぐ安定剤、液体を固めるゲル化剤の三役を担う。
タンパク質やミネラルが多い食品に添加するとゼリー状に固まる力が強まる、暖かい場所でも溶けない、冷凍しても効果があるなどの特徴がある。

・グアーガム
「グアー豆」から得られる水溶性の天然多糖類。増粘剤、安定剤、ゲル化剤として広く用いられている。

参考URL
https://www.mrso.jp/colorda/lab/3405/

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