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北米獣医師免許試験・備忘録10、BCSE - 出題範囲

【十.BCSE ― 出題範囲】

BCSE、獣医師免許取得のための最初の試験ですが出題範囲が非常に広いです。カナダ獣医師会が勉強の為の参考文献として挙げている本は全部で53冊にのぼります。その参考文献リストを見たドクター・デジィ(ミヤのかかりつけ動物病院の院長さん)はちょっと笑ってこう言いました。

「全部の本を読む必要はないと思うな。12カ月以内に試験を通過しようと思うなら、的を絞った方がいい」

尤もな話だと思いました。日本の獣医学を履修していた時にも、教科書と言われて買った本の中であまり実用的でなかったものもありましたから。ドクター・デジィがそのリストの中から、まずはこれと勧めてくれたのが次の4冊。

一冊目、Blackwell's Five-Minute Veterinary Consult。自分は最新版を買ったからと彼が古い版を貸してくれました。非常によくまとまっていているので良いとのことでした。これは私が獣医師になった平成15年頃には一部の獣医師&獣医学生の中で情報が出回っていた本で、翻訳版も出ています。題名は「獣医5分間コンサルタント」。理由は判りませんが、今は絶版になっているようです。

二冊目、The Merck Veterinary Manual。ドクター・デジィ曰く、「絶対に手に入れなさい。本当に基本的な事を押さえた本だから」とのことでした。その為、インターネット上から内容は把握できないにも関わらず、購入決定です。

三冊目、Veterinary Medicine: A textbook of the diseases of cattle, horses, sheep, pigs and goats。題名とドクター・デジィの話から推察するに、産業動物の獣医学についての本で、内容はやはり基礎的なものという感じの本です。購入済・配達待ちです。

四冊目、Textbook of Veterinary Internal Medicine Expert Consult
。まだ購入していませんが、先々したいなと思っています。獣医内科ではお勧めだとのことでした。日本円でもカナダドルでも、この本は高いです(汗)。

今、振り返ると…笑ってしまう。ここに挙げてある本、はっきり言って一冊目を除いて無駄。

一冊目は悪くないけど、個人的には Clinical Veterinary Advisor の方が好き。これは職場に置いてあって、迷うと本を開いて確認してる。日本語版もあるみたいだけど、お値段半端ない。英語版でも英語自体は難しくないので、頑張って英語版で持ってるのもいいと思う。

二冊目、これ今はオンラインで無料提供されてる。Merck Veterinary Manual - うん、買うだけお金の無駄だと思う。

三冊目、大動物獣医学のバイブルみたいな本だけど、高かったけど、素晴らしい本なのかもしれないけど、私には…はっきり言って特大の漬物石でしかなかった。悲しい。

四冊目、NAVLE 程度でこのレベル要らん。これは最終的に買わなかった。本当に良かった。自分を褒めたい。

この試験登録&内容案内というかマニュアルに、「お勧めの書籍一覧」ってリストがあるんだけど(少なくとも私が登録した時にはあったわ)、誰も買ってないから。一応、どんな本か全部確認した記憶あるけど。

試験にかかる内容のほぼ全部、Clinical Veterinary Advisor と Merck Veterinary Manual、あと Zuku Review と VetPrep の組み合わせでいけるから。

はー、ほんと、10年前にこういうアドバイスしてくれる人が欲しかったよ。時間旅行できないかな。10年前の自分に秘密の助言をしたい!
すごくしたい!!

これから挑戦する人、頑張れ!私の時よりきっと楽だよ!!

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