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ハウ呪の軽減、きみは贈与されてもいいんだよ

このnoteはプロ奢サロンで開催されている贈与研究所の課題レポートです。


プロ奢サロンが何かについては、気になる人だけ調べてみてちょーだい。

さて。
出鼻をくじくようで申し訳ないが、正直に言うと僕はこの研究にほぼ参加していないし(定期Zoomの最終回をちょこっとだけきいた)、なんなら課題図書は1ページも読んでない。しいて言えば、本の表紙は見たし、覚えた。きっと欲しくなったら、本屋に行けば見つける事ができると思う。その点については自信がある。

そんな状態でなぜレポートなんて書こうと思ったんだ…などと思っているそこのあなたの為に、まずはその理由を述べておきたい。
単純に面白そうだったからだ。すごく頭の悪そうな理由だが、頭が悪いのだから仕方がない。面白そうだからやってみた、それだけだ。

ありがたいことに、サロンには勉強熱心なメンバーがたくさんいるので、二次情報からでも贈与についての知識を深めることができる。(深めることができたとは言ってない)
フィーリングで書いてもなんとかなるんじゃないか。そう思った。

あわよくば、こんな僕のてきとうなレポートが、締切を目前に投稿を躊躇している誰かの背中を押してくれることを願う。


【はじめに】贈与の概念 ハウ


『贈与論』の著者、モース曰く、ポリネシアのマオリ族にはハウという概念があるという。
人から人へモノを贈与するとき、そのモノにはハウが宿る。ハウとは、モノを送った人の魂的なアレで、本人の元へ帰ろうとする力が働く。故に、贈り物は特別であり、受け取ることを拒否してはならないし、また、返礼をもってハウをおうちへ帰らせてやらねばならない。
つまり、何かもらったら何かお返ししなきゃいけませんよっていうルールで、破ったらテメェは死ぬ!!!ってことだ。しらんけど。本読んでないし。違ってたらごめん。

そして、実はこのハウ的な思想は世界の色々なところに根付いていて、現代に於いても強く効果を発揮している。
日本だと、例えば恩返しなどがそれに当たると思う。

このレポートは、そんなハウの思想の観点から、過去の経験を考察してみたものだ。
具体的には、ハウの呪いを軽減する方法について。

【背景】母の教えがハウ呪の軽減を意識させた


僕は、人からプレゼントをもらうことが苦手だった。
精子の頃から母に「人に迷惑をかけてはならない。恩は必ず返すこと。ンアァッ!!!」と言い聞かされて育ってきたからだ。だから、返せない恩(例えば、誕生日プレセント)に対してどのような気持ちで受け取ればいいのかわからなかったし、受けとったあとも処理に困った。大好きなゲームソフトでさえ、謎の罪悪感に苛まれながらプレイしていた。

そして母はこうも言った。

「自分がやられてイヤなことは人にしてはいけない。」

なるほどそうか。イヤなことはしてはいけない。プレゼントをされたら困るのは、僕だけじゃないはずだ。だったら困らないようにプレゼントを贈るべきだ。

こうして僕は、「誰かに贈与をするときに、できる限りハウの呪いを軽減する」ことを意識する人間になった。

・・・

なんて言ってるけども、実は、自分がそんな人間だったことに気づいたのはこの研究に参加してからだ。いや〜、知らんかったわ〜。

良い機会なので、思い出を振り返りつつ、具体的にどのようにハウ呪を軽減してきたか、どうすれば贈与を受け取るハードルを下げられるか、整理したいと思う。

このnoteは、贈与のハードルを下げるポイントについて考えることが目的だ。

【体験】ハウ呪とジュース

あれはたしか僕が大学受験に落ちて、浪人とみせかけたフリーター生活をしていた頃の話。

一人のJKが新入りのアルバイトとしてお店の仲間入りをした。彼女は超がつくほどの真面目で、接客やキッチンでのマニュアルを教えてあげると、メモを取り、次の出勤日にはきっちりと暗記してくるようなタイプの子だった。(余談だが、褒めてあげると、とても嬉しそうにするので、かわいい。)

そんな彼女には僕と共通の趣味があった。

バンド活動をしており、ベースを弾いていたのだ。

バンド活動は、とても金のかかる趣味だ。演奏するための楽器や周辺機材、練習用スタジオのレンタル代、ライブ代など……若者にとっては、痛い出費ばかりだ。ましてや高校生なんて、楽器を買うので精一杯、という子がほとんどだろう。実際に僕もそうだった。

そこで僕は、彼女を応援する気持ちでお古のエフェクターという機材(楽器の音色を変えるもの)を贈与しようと考えた。

大体2万円くらいするものだったので、高校生にとってはとても高価な代物だ。試しに「エフェクターを買い替えて、もういらないんだけど、もらってくれない?」と相談したものの、案の定「そんな高級なもの受け取れない」と断られてしまった。

ならば、これならどうだろう。

僕は彼女のハウ呪を軽減すべく、交換条件を提示した。

「じゃあ、その代わりに、今度コンビニ行ったときにすきなジュースおごってよ」と。

すると彼女は「そんなんでいいんですか?まあ、それでいいなら、ありがたくいただきます。」と言いながらエフェクターを受け取った。

贈与は無事成功したのであった。


【考察】ハウ呪軽減のカギは、魂の質にある


さて、ここで、「どうして交換条件を提示したらすんなりと贈与が成功したのか?」について考えていきたいと思う。

交換条件といっても「今度好きなジュースおごる」などといった曖昧なもので、今度が来るかもわからないのにも関わらず、彼女は贈与を受け入れた。

個人的な見解だが、ハウには「物としての価値(値段・希少性など)」の他に、「魂の質」のようなものも絡んでいると思っている。つまり、誰からもらうか?が大事なのだ。

JKにたかるフリーターとか、控えめに言ってゴミだ。

ゴミからもらったモノを自分が大事に使ってあげられるなら、それは、エコである。社会貢献にすらなっているような気分になる。リサイクルだ。

当然、ゴミに返すハウなど、ジュースで十分だし、むしろお釣りがほしい。

僕は、「バイトの先輩(はーと)」から「ゴミ」になることで、ハウの魂の質を下げた。「モノをもらう」を「モノをもらってあげる」という状況に変えた。だから、贈与が成立したのだ。

しらんけど。

【結論】


物の価値を変えずに、贈与を成功させる方法はあるんじゃないの。

それは、ハウを投げる人間の魂の質の操作なんじゃないの。


※余談だが、僕は無事に二度目の大学受験に失敗し、見事最終学歴高卒となった。おかあさん、ごめんなさい。

生きられそうです