今週のAI関連ニュース【6/30~7/6】
株式会社VERSAROC が提供するAI関連情報マガジン、第4弾の今日はAI関連のニュースを取り扱います。
米デザイン会社がブランドキャンペーンにMidjourneyを使用
https://www.fastcompany.com/90915469/design-studio-crafted-brand-campaign-entirely-from-ai
最初にご紹介するのは、アメリカのデザイン会社「Design Army」がブランドキャンペーンに画像生成AI Midjourneyを使用したというニュースです。
このニュースの興味深い点は、ブランドキャンペーンにAIを採用したその理由にあります。クライアントである眼鏡店から依頼されたのは、4週間後のキャンペーンのクリティブ制作でした。
しかし、クリエイティブの制作にはモデルや撮影場所の確保なども含め、3ヶ月ほどかかってしまいます。そこで Design Army のクリエイティブ責任者 Pum Lefebure は兼ねてより使用を検討していた Midjourney の使用を思いつきます。
AIを使ったという話題作りが目的ではなく、通常の制作工程では納期に間に合わないという課題を解決している点が非常に興味深いです。AIの進化によって、クリエイティブ制作に必要な時間が大きく変わるのかもしれません。
シナリオ・音声・映像の全てをAIが担当した作品が登場
続いては、Twitterで話題となったシナリオ・音声・映像の全てがAIによって作られた作品をご紹介します。
使われているのは下記3つのツールです。
シナリオ:ChatGPT
ナレーション:Google ElevenLabs
動画:Gen2
私もマネをして、同じツールで10秒ほどの作品を作ってみました。
映像のスキルが全くなくても20分ほどで動画が作れてしまうのはすごいですね。テキストから動画が生成できるGen2は注目度が高く、Twitter上でもいろいろな作品が出始めています。
CGキャラクターを自動で合成するツール「Wonder Dynamics」解禁
実写映像に自動でCGキャラクターを合成するツール「Wonder Dynamics」のβ版が誰でも使用可能になりました。
動画内のモデルをクリックし、使用したいCGのスキンをドラッグ&ドロップするだけでCGのアニメーションが完成してしまいます。
日本での注目度も高く、早速使ってみた感想や作品が投稿されています。
モーションキャプチャやトレースが今後不要になるのでは?という声もあり、映像作品の制作工程にも影響があるのかもしれません。
その他気になるニュース
AI関連のニュースは非常に多く、全てを紹介しきることはできません。ここからは特に気になったニュースを7つ、それぞれ一言で紹介します。
ChatGPTを作ったOpenAI社、人間よりも賢いAIの制御を4年後の目標とし、新しいチームを立ち上げる。チームに参加するML研究者やエンジニアを募集。
ソフトバンクが生成AIを開発するために必要なスーパーコンピューター事業に対し、政府が53億円の補助金を交付する方針を固めたとのこと。Twitterでは「税金を使うなら開発したAIはオープンソースにするべき」などの声が上がっている。
パナソニック子会社のパナソニック コネクトがChatGPTを使って大幅な業務効率化を実現できたと発表。ChatGPTが苦手とする自社固有の質問に答えられない点や、長いプロンプトの入力が手間であるという点についても改善策を講じ、将来は個々の職種や役割に合わせた回答ができるAIアシスタントサービスの提供を目指す。
これまで抽選制だった GPT-4 API の使用を一般提供し、誰でも使えるようになったとのこと。同時に、古いモデルの Completions API は非推奨となる。
NECが日本語に特化したLLM(大規模言語モデル)を開発した。ChatGPTをはじめとするほとんどのLLMは英語で学習しているなか、高い日本語性能とカスタマイズ性の両方を備えているとのこと。
AI関連のニュースを取り扱うことも多いITmedia NEWS が記事執筆フローにChatGPTなど複数のAIを導入することを発表。AIに担ってもらいたい業務や引き続き編集の人間が請け負う業務をまとめた記事を公開。
7月4日、東京大学にて生成AIをテーマにシンポジウムが開催。参加者のひとりであるソフトバンクグループの孫正義社長は「あんまりちまちましたことを言っていると、あっというまに日本は取り残されてしまう。ガラケーになってはいけないとひと言、苦言を申し上げておきたい。真正面から日本はいまこそAIに最大限に取り組むべきだ」と発言。
まとめ
AIに関連するニュースは非常に多く、最新ツールや技術、クリエイティブ作品、企業や政府の動きやビジネスの活用などジャンルも多岐にわたります。
本マガジンでニュースを取り扱う際は、中小企業もしくはフリーのエージェントに関連するものをメインに取り扱っていく予定です。また、読者の気になるニュースも扱えればと思いますので、気になるニュースがあればコメントでお知らせください。
弊社では、ChatGPTを事業に活かしたい、使い方を相談したいなどのご相談を受け付けております。下記メールアドレスまでお気軽にご相談ください。
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