見出し画像

分骨という家族のかたち

先月 祖父が大往生のうえに他界しました。

数年前に他界した祖母の遺骨を分骨して祖父は生前 大切にしていました。祖母の骨は日本海を見渡せるお墓に納めました。少しずつ少しずつ身体の自由が効かなくなってくる祖父が県を越えて高速バスを使って1人で墓に参ることは段々と難しくなっていました。ですから、祖父のそばにずっと亡き祖母の分身がいてくれて 良かったと思っています。

祖父が亡くなると、後にこの墓に入る人間がいません。親族間で墓じまいについて話し合いが始まりました。永代供養は金銭的に負担が大きいということで、あと数年したら集合墓地に一緒に埋葬されるようです。

じぃちゃん、ばぁちゃんっこだった私は無縁仏のようになってしまうのが、なんともやりきれず、祖父の様態が悪くなる頃からこのように宣言していました。

「私が、じぃちゃんも ばぁちゃんみたいに引き取る」と。

当然手続きは必要です。お葬儀屋さんとの打ち合わせのときに焼き場で分骨用の小さな壺を手配してもらい、正しく火葬された遺骨の一部を所有しているという〈分骨証明書〉が必要とのこと。※自治体によって書式が異なるようですのでお気をつけください。

分骨した壺をと位牌に相当するものと、祖父母の遺品に手紙を小さな箱に入れました。生活雑貨売り場にあった箱、蓋とあわせて1,470円。

ちゃんとしたご供養の形に拘る方は、検索ワード〈マンション〉〈仏壇〉なんていれてみると小型のそれなりのものがでてきますが、お値段はピンキリです。

高価なものは用意できませんでしたが、祖父母が一緒にいてくれればと。

現代の家族のかたちとして、墓を継ぐということは難しいところ、私もいずれはあちらへ逝くことでしょうし。気休めにしかすぎないかもしれませんが、祖父母に世話になったぶん、少し一緒に過ごしてみてもいいかなって、軽いノリです。

〈分骨のすすめ〉をご紹介させて頂きました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?