泣くことが好きな理由

私は泣くことが好きです。
美しい文章を読んだ時や神々しい絵画を目の前にした時、情動を揺さぶる表現者を見た時、何か目に見えない純粋なものに触れた気がして涙が出ます。それはとても幸せな状態です。

それとは別にまた、自分が悲しんだり虚しくなったりして涙が出ることもあります。輝いてる人と比べて、惨めになることもあります。人の苦労を背負わされて苦しくなることもあります。その時でさえ、私は泣くことが心地良いです。それは怒りや呪いや恨みとは違い、相手を傷つけてはいない状態を確認し、安心できるからだと思います。自分が我慢することで、他の人が助かっているという安心感です。

しかし最近、自分を犠牲にすることで安心感を得てはいけない、自己犠牲で世の中の役に立っている、そう思うことで自分の存在意義を見い出してはいけない、とアドバイスを受けました。自己犠牲の上で相手を助ける行為は、相手の苦しみを肩代わりしていることになる。ともすればそれは、相手が苦しみを経験することから得られる成長の機会をあなたが奪っているのだと。

自己を犠牲にする上に相手の幸せが成り立ってはいけない。私には、泣くことで安心感を得る自分の価値観を変える必要がありそうです。

by vernas_flone

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