宗教とは、『天然の精神安定剤』。
生きていることに罪悪感がありました。
その理由は分かりません。法律に違反したわけでも道徳に大きく背いたわけでもないのに、気がついたら、私の中にそれは棲みついていました。
日本で普通に生活する自分は、本来ならもっと苦しまなければならない人間だと20歳の頃には考えていました。
楽しいことだけして生きていきたいと多くの人が思うでしょう。わたしは、『楽しいことをするならその前に必ず苦しいことをしなければいけない、そうでないと楽しんではいない。』この発言を友人にして驚かれたことがあります。
好きなことを何でもして良いなら、「"人を殺すことが楽しくて好きだ"と感じてしまう人がもし存在して、その生き方を認めてしまうことに繋がってしまはないか?」極端な意見かもしれませんが、そう思っていました。
あとから知りましたが、この理由の分からない罪悪感のことを、キリスト教では『原罪意識』、と呼ぶそうです。人間が生まれながらにして背負っている罪のことです。仏教では、私達は食べ物という命を犠牲にして生きている、と教えられます。大きな命は殺していなくても、野菜や家畜といった命を自分の命の維持のために犠牲にしている。
宗教の中のそういった考え方を知り、自分の中にいつからか棲みついた罪悪感を同じように感じている人がいるのだと知り、ほっとしました。
宗教とは私が思うに、天然の精神安定剤、なのです。
by vernas_flone
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