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うたた寝の夢に

十四分間だけ寝るつもりだった。
アラームをかけるあと一歩で眠りについてしまった。

パッと目が覚めた。
次の日まで寝てしまったのではないかと部屋の薄暗さから不安になった。

と同時に悲しさが込み上げてきた。
あまりにも本物のような夢を観たから。ね。

夢ってよく分からない事が起こるからこれから綴ることの中には、何故その状況に陥った?この出来事から次の出来事へ飛びすぎていないか?となる部分が生じるが気にせずにね。


わたしの隣には元恋人がいた。お別れしていなければ昨日で四ヶ月。その元恋人とわたしは、まだ二人で訪れていないもう片方の夢の国へ来ていた。お別れしている状態のままでね、。はじめは、やはり空気が重たくて、無理やり言葉を交わした。しかし、耐えきれなくなった彼は、復縁を求めてきてくれた。わたしは、何の躊躇いもなく、わたしの思いを彼に伝えた。そして、恋人状態に戻った。それからは、楽しくて仕方がなかった。彼はわたしの分までチケットを購入していてくれたり、よそよそしく手を繋いできたり、自由気ままな読めない行動を取ったり、


と現実に起こりそうなそんな時間だった。あまりにもリアルで、わたしは恋しくなってしまった。まだ彼の言動が心に刻まれているのだと知った。わたしは、覚えている。彼は?わたしとの時間はもう綺麗さっぱり忘れてしまったの?と思ってしまった。

なんだかこのやるせない気持ちがわたしを悩ませる。明日、顔を合わせるのにね、夢に出てくるタイミングが悪すぎるよ。わたしだけがソワソワして、緊張してしまう。

うたた寝なんてしなければ良かった。いや、して良かった。会えてよかった。会いたかった。会いたくなかった。わたしのどの感情が正しいのかよく分からない。

良い思い出だけが美化され、お別れした理由を時々忘れそうになる。

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