【音と向き合う vol.10】 自然の中の水の音02
みなさんは「水」という言葉を目にしたり聞いたりして、どのような情景を思い浮かべますか?
この写真は高尾山を登った際に見かけた、高尾登山の最中に聞こえる音の一部がまとめられた看板です。
高尾山を登るのは5,6回目でしたが、この看板を目にして足を止め写真を撮ったのは、この日が初めてでした。以前授業で日本語学習者にとってオノマトペの習得は難しい単元の一つということを耳にしたからこそ、目に留まったのだと思います。
それはさておき、この看板を目にしてから、単に水の音といっても多種多様な擬音語が存在することを実感しました。
それからというもの、水の音に限らず身の回りの音を自分が聞こえたように文字にしてみようと試みていますが、なんとも難しい。。
小さな頃から聞き慣れているからか、犬の吠える「ワンワン」や、猫の「ニャー」というのは容易に聞こえるのですが、小川を流れる「ちょろちょろ〜」という音や、滝の「ザーーー」という音や、波が寄せては引く「ササー」や「ザザー」という音などは、注意して耳を澄ませてみないとどのような音なのかわかりません。
しかし耳を澄まして聞いてると、波の荒さや川の大きさによっても聞こえてくる水の音って全く違います。
そして、それに気付くと、川沿いをお散歩したりするのがすごく楽しくなったりします。
川や海や滝が近くにないって方でも、「水」という大きなカテゴリーで俯瞰してみると、もっと身近に感じられる自然の水の音があります。
「雨」です。日本にいると大体どの地域でも雨が降り、多くの人にとって身近な自然現象だと思います。
天気予報などでは「雨」という一つの単語を耳にしたり「降水確率」という単語によって雨量が数値化されたりしていますが、日本語母語話者は頻繁に、「雨がパラパラ降っている」や「ザーザー降っている」、「ポツポツ降っている」などと表現しますね。
日本という、地理的に雨に恵まれた地域であることと、日本語という言語が重なり合うことで日本語母語話者の多くは、このような表現を身近に感じますが日本語学習者にとってみたら案外むずかしいんだなあ、と思いました。
5年前にオーストラリアへ行ったときに、犬の吠えるのをみて "bow wow"(日本語の文字で表記すると「バウワウ」)と言っている現地の人の表現方法を聞いて、「ワンワン」でしょ??と思い驚いたのを覚えています。
言語が異なると犬の鳴き声の聞こえ方も違うし、表現方法も違うんだなあ、と感心しました😊
もし私が公用語が日本語ではない国や地域へ行ったときに雨が降ってきたら、きっと「ポツポツ」や「ザーザー」というオノマトペで表現してしまうけれど、その国や地域で話されている言語ではどのようなオノマトペを使うのか聞いてみるのも面白そうだなあ、と思いました。
外国語を学習する面白さは、こんなところにもありますね☺️
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