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Acustica Audio Zaffre ざっくり・おそらく日本最速レビュー

 こんにちは、ぼいどすです。最初にお断り・・ストレートに言えば予防線ですが、私はこのグレードのプラグインを語れるほどの耳とスキルはおそらく持ち合わせてないと思います。が、なかなかレビューが出てこないので、実践を通して分かった範囲だけでもメモがてら書いておきたいと思いました。また、前提情報も今回は示してみたいと思います。なお、このnoteは案件レビューでなく、プラグインは自腹購入です。


Acustica Audioについて

 Acustica Audioはイタリアに本社を置くメーカーで、プラグインの管理は専用のダウンロード・オーソライズソフトを介するタイプです。サウンド面では他プラグインメーカーとはちょっと毛色が違うなと印象を持っていますが、基本的にここの製品は今回紹介するZaffre含め負荷が異常に高いのも特徴の一つです(全部ではないが)。ただ、以前はもっと重かったので、ひょっとしたら今後の改善に期待できるかもしれません。
 あと、特にクリスマスの時期だったかと思いますが、無料のプラグインを配布することもあります。ブラックフライデーのセールもあります。

Zaffre(一般名詞)

Zaffre(Zafferとも表記される)は、コバルト鉱石を焙煎して得られる深い青色の顔料であり、不純物の酸化コバルトまたは不純物のヒ酸コバルトから作られる。ビクトリア朝時代には、ザフレはスマルトを調製するためやガラスを青く染色するために使用されていた。英語で色名として初めてザフレが使用されたのは1550年代(正確な年は不明)であったと記録されている。

英語版Wikipediaより

 画像検索の方がイメージは湧きやすいかも

画像検索より

 つまりは、青の一種の色の名前のようです。

元ネタは何だ

公式では

Zaffreは、1990年代半ばに導入された英国のハイエンドオーディオ機器にインスパイアされ、プロフェッショナルスタジオに最高のオーディオクオリティを提供するために設計されました。

Acustica Audioより

 明言は避けられてますね。Focusrite Blue 330(コンプレッサー・リミッター)と315(EQ)がモデルらしいと言われています。
 ちなみに、この年代あたりのアウトボードって本当に日本語情報が無い・・どころか英語情報もほぼ見つかりませんでした。当時を知る人から直接訊くぐらいしかないのではと感じています。
 いずれにせよ、マスタリング向けのアウトボードのようです。

写真越しでも圧を感じるデザイン

 海外の中古市場ちょいちょい見かけましたが、中古でもそれぞれ60万円以上はするようです。

使用方法

 公式からPDFマニュアル出ているので頑張って読むしかないかと。サイトにもマニュアルを熟読してくださいとあります。DeepLのローカル版ならこのぐらいのページ数は翻訳できます(事前にサイズを小さくする必要はある)。

プラグインの使用感

コンプレッサー

 信号の流れは、インプット、コンプ、リミッター、アウトプットとなっており、1台でダイナミクス直列2系統となります。
 本来はマスタリングのコンプというだけあって、かなり精密にダイナミクスを管理している印象を受けました。パラメーターが多くいっけん扱いにくそうではあったのですが、基本的に左側から触っていけば、「意外と早く音作りが決まるな」と感じました。まあコンプレッサーとしては特に変わったパラメータはSHMODぐらいなのですが・・。
 コンプのリリースについてはちょっと特別な印象で、早くしても遅くしても「あれ?どっちも良いな」と思うこともありました。
 プリセットはあまり多くなく、「ちょっとやりすぎじゃないかな」みたいな印象のものもありましたが、それぞれのプリセット名とパラメーターの意味を見出そうとすると考えさせられてくるものはあります。

 ただ1点、コンプのプラグインとしてはかなり入力音量を突っ込まないと動作しない、つまりスレッショルドの位置がかなり高いと思いました。そのためのINPUTトリムかとも思いますが、マニュアルにはそのあたりについては記載を見つけられませんでした。

他のコンプでは見かけないパラメータ
アタックの挙動が変化するとのこと
TruePeak、ディザあるのでマスターの最終段でも使えそう

 アナログの味付け・・、よくあるような歪を付加することはしてはいなさそうな印象はあります。あくまでも潰し方のエンベロープがきめ細かいイメージ。PluginDocterでしっかり検証できるといいのですが(持ってない)。

EQ

 うちの環境ではEQについては音が突如鳴らなくなる謎挙動とか、DAWごと落ちたりと不安定だったので、コンプについてだけとなったことをご容赦ください。ただ、短い時間の中でしたが、EQはかなり自然なイメージではありました。アップデートきて安定したら試してみたい。

ゼロレイテンシ

 マニュアル後方にはゼロレイテンシ(ZL)版があるので、トラックごとに使うならそれをどうぞ、というようなことが書かれています。確かにゼロレイテンシ版はCPU負荷低いです。
 が、公式サイトFAQにはZLはCPU負荷が高いとも・・・どっちが正解だろうか。

スミマセン、白状します

 もともとFocusriteというメーカーが大好きで(このブランドの実機はオーディオIFしか触ったこと無いですが)、Acustica Audioもそろそろ有償プラグイン欲しいなと考えていたところに今回のイントロセールでした。かなりミーハーな理由であることは自覚しております。
 一応体験版のインストールをしてみたところ、「すごい!今までの作品MIXし直したくなってくる!」というほどでは無かったのですが、使い続けることで自分の成長を促してくれるような印象を抱いたので購入となりました。

最後に

 Acustica Audio製品って、ものにもよりますが、つまみを動かしてから時間差でぬるっと変化ことがある印象があって、その点は気をつけて扱いたいなと思いました。
 Zaffreを取り入れてマスタリングした音源も添えておきます。最後までありがとうございました。


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