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Studio Oneをオススメする理由(追記あり)

 こんにちは。ぼいどすです。最近Studio Oneを4.5から6.5にしまして、ときおり見かけるStudio Oneの新機能を「無くてもなんとかなる!」というやせ我慢から開放されました。
 さて、「おすすめのDAWは?」と聞かれれば「各社のフリー版・デモ版いろいろ入れて試して自分に合いそうなのを選びましょう」が模範解答でしょうが、Studio Oneを3から使い続けているユーザーとしては、歌ってみたMIXとか、作曲にチャレンジしたい、とかなら迷わずStudio Oneをおすすめします。
 今回はその理由についてまとめました。

いいところ

軽い

 私がDTMについて一番大事にしている部分です。基本動作もほとんどモタつくことなく動いてくれます。また、常時負荷メーターが見えており、プラグインごとの負荷も見やすい画面も用意されています。ちなみに起動の速さなら私が知る限りではFL Studioがダントツです。

各プラグインの負荷やレイテンシーを確認できる

安い

 価格の安さは導入の敷居の低さに繋がります。主なDAWの中で一番安いというわけでは無いですが、アップグレード・クロスグレードもセール期間なら安くなるのでいいですね。日本での人気の順の中では中間ぐらいの価格でしょうか。私はクロスグレードで導入しアップグレードを2回しかしてないので、まだ合計50,000円ぐらいしかお布施していません。ちなみに、セール期間はブラックフライデーと、その他に年間1~2回ぐらい、値引き率は30~50%程度で、半額のときは迷わずいっておいたほうがいいと思います。
 以下は主なDAWとの価格の比較で、通常時です。

 クロスグレードを簡単に説明しますと、他社製品を持っているなら安くなるという価格設定です。上記DAWですとAbleton LiveとLogic Pro以外はクロスグレード設定があります。購入時に対象DAWの正規ライセンスを所有している証明を求められます。のですが、私がStudio Oneをクロスグレード購入(DL販売)で買ったときは特に何も求められず、FL Studio購入時のメールやらインボイスPDFやら探さないとな~とか考えてましたが、インストール時にも普通に購入時のシリアルを入力しただけでした。何も持たずクロスグレード版を購入してダメだっとしても責任は取りませんのであしからず。
 また、PreSonus製オーディオIFを買うと、最上位から1つ下のAirtistグレードが付属します。オーディオIFとしては価格の割にまあまあ音も良く、安定もしてるので悪くないと思います。大体のものがループバックできるので、配信者にも嬉しいところだと思います(購入時には確認してくださいね)。
 ちなみに3つのグレードのうちのオススメは最上位のProfessionalです。使わない機能もあるよ、という方も多いかもですが、悩みが一つ減るのは大きいと思います。そして、最上位ではメロダイン(Essential)が付属するのも大きいかと。
 Presonus製オーディオIF買ってからのアップグレードか、他社DAWからのクロスグレードがいいかなと思います。一番安いものだとStudio 24cが18,000円前後、ループバックもできてAirtistが付属します。
 また、AirtistからProfessionalへのアップグレードなら、30%OFFのときだと28,000円ぐらいなので、合計46,000円ぐらいでオーディオインターフェースと最上位版DAWが手に入ることになります。(2024/02/10追記)

操作感が良くて画面がシンプル

 とは言ってもCubaseにかなり近いはずなので、基本的にはCubaseの操作性がまず完成されているともいえます。特にショートカットキーがほぼCubaseと同じなのはよく知られています。Cubaseを使っていた時はマニュアルを見ることもなく触れたので、完成されたユーザーフレンドリーなUIだったと思います。が、Studio Oneはさらに画面表示を削ぎ落とし、ある意味ミニマリズムのようなUIの印象です。
 個人的にはミキサーにその思想が色濃く出ていると感じていて、他のDAWではミキサーといえばフェーダーの他にPAN、位相反転スイッチ、EQあたりが用意されているのですが、Studio OneではフェーダーとPANしかありません。いちいちアサインするのは面倒くさいと思うか、それとも必要なものだけ準備するのを良しとするかは好みが分かれると思いますが、この潔さをとても気に入ってます。といろいろ書いておきながら調べたところ、現在ではDAWのミキサーには標準でEQは付いてないのが普通のようですね。昔の他DAWではミキサーに組み込まれていたので、かなり新鮮なイメージがありました。

CDのマスターが作れる

 最上位のPro版のみの機能です。人によっては一生使わない、もしくは数年に1度しか使わない機能かもしれません。「いやそもそもCDの時代じゃねーし」という声が聞こえそうですが、この機能には「デジタルリリース」という項目があり、オンライン配布・販売にはうってつけです。EP、アルバムで音量バランスを1枚を通して調整でき、全体に、もしくは曲ごとにプラグインを選択することができます。
 実際に試してみたところ、普段Studio Oneを触ってるひとならすぐ使えるぐらいの使いやすさでした。そして曲ごとの音圧のバランスを取るのは予想以上に難しく、マスタリングエンジニアの偉大さを思い知りました。ちなみに、2023年に出したアルバムではこの機能を使って収録曲の音量を整えたりしました。

付属エフェクトがそれなりに強力

 Studio One3からのユーザーですが、付属するエフェクターが昔からあんまり変わってないイメージあります。以前はここまで揃ってるDAWは10万円ぐらいするものでした。
 中でもAirtist以上に付属されるPro EQは扱いやすく音も悪くなりにくい印象で、出た当時の評判もかなり良かったと記憶しています。そしてこのPro EQは、ウィンドウ内にスペアナと、その上にEQカーブが表示されるという、出た当初は有料プラグインでないと使えないような先進的な使い勝手でした。
 また、FatChannelというチャンネルストリップではビンテージ機材を模したエフェクターも揃っています。見た目はリアルでいかにもビンテージ機材ですが、いわゆるアナログの味付け(歪み)は一切無いので、そういうのを求める場合はプラグイン買いましょう。何を言ってるかわからないという初心者の方は、そのうち沼るかもしれないところ、とだけ説明させていただきます。

Pro EQ3 有料EQ持ってる今でもとりあえずこれを挿して見ることがいまだに多い
どう見てもモデルはLA-2A 色付けは無くアタックも本家より早めだけど、雰囲気は楽しめる・・かもしれない?
だいぶ前からあったけど最近見た目が実機っぽくなったRotor
レスリースピーカーを模してるがこれも色付けが無い
だがシンセパッドにかけたいときなど色付けしたくないシーンが私の場合は多くて、ぶっちゃけUADが使えるいまでもこっちをよく使う

意外と情報が豊富

 国内シェア2~3位だけあってそれなりに情報が豊富・・・といいたいところですが、とあるメモサイトがとても充実してます。たとえばStudio Oneでやりたいことなどの疑問を検索し、そのサイトの記事が検索結果になければ不可能と思えばいいぐらいの充実ぶりです。

ARAでメロダインを使える

 今ではStudio Oneだけの専売特許では無いですが、メロダインをあたかもStudio Oneの一部機能のようにシームレスに使えます。このARAという規格は、PreSonusとCelemonyの共同開発とのこと。このあたり触っていて落ちたことは無いのでかなり安定して使えている印象です。
 そしてそのメロダイン、最上位のProfessionalなら一番下のグレードのメロダインが付いてきます。音程とタイミングだけはイジれるので、歌ってみたをやるならばPro版だけを買えばすぐにいろいろできてしまうわけですね。

弱いところ

付属音源(PresenceXT)のライブラリが貧弱

 作編曲やりたい人にはStduio One単体では音源がかなり厳しい・・・というか、LogicやCubaseが充実しすぎな感じもあります。しかし作編曲を続けるにあたってKontaktなり外部音源は追加していくことになると思うので、充実したがために値段が上がるのは勘弁ですね。
 とはいえ、DTM初心者が試してみるなら十分すぎる量と品質・・・といいたいところですが、ライブラリの場所が結構チグハグなので、その点はちょっと使いにくさがあります。

謎に不安定なときがある

 DAW自体はどれも急に落ちたりするものですが、Studio Oneではたまに開けなくなるソングファイルになってしまったり、BFD3というドラム音源が起動に失敗したり(BFD3自体が不安定気味という意見もある)することがあります。再度試すとなんともなかったりして、いわゆる再現性が無いこともあります。が、こういう不安定さはどのDAWも抱えているかなとも思います。もっとも、パソコンとOS自体が音楽の処理について結構無理しているという意見もあるそうです。

最後に

 各社からいろいろな特徴のDAWが出ており、現在では抜きん出てこれが特徴というのは実は薄いかもしれませんが、軽くて直感的に扱いやすく、ストレスの少ないDAWだと思います。あまり他DAWを腐すことは言いたくないのでどのDAWとは言いませんが、よく使いそうな機能なのにメニューの階層の奥底にあるとか、隠しコマンドのような操作を要求されたりとかが無いので、その度にいちいちマニュアル見るか検索する手間はほとんどありません。
 長く使えるDAWだと思いますし、2017年にVer.3から使い続けていますが多分これからも使い続けると思います。

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