鳥島列嶼のアイヌ語地名

 鳥島列嶼は3つの島により構成される(小谷島、散島、尖島)幌筵島の属島であり、荒畑崎沖合に位置するが、それぞれにアイヌ語名が存在する(なお、鳥島列嶼の東北東に位置する白岩については分からなかった)。

ガニムシル・・・・尖島
コタニムシル・・・小谷島
チリムシル・・・・散島

 小谷島と散島についてはアイヌ語に由来することが分かる。なお、どの島もおよそ人が住めるような環境ではないが、コタニムシルはkotan-mosir:村の島と解釈出来(ちなみにアイヌ語でのkotanは「村」だけでなく「島」や「世界」をも意味するが、村の意味に限って見ても日本の村の概念とはやや異なっており、一軒の家だけが存在してもそれはkotanとなり得る)、人が住んでいたことを示唆する。


参考文献

・北海道庁『北千島調査報文』北海道庁,1901  p.94


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