南樺太地名集 〈地名篇本斗町〉

 本記事では以下の古地図・資料を用いる。


(1)樺太庁「本斗市街圖」1925



南浜

南濱 みなみはま
帝:ー
現:Невельскの一部
N:46.6454   E:141.8510
日本語地名。越内の北北東3.7kmの処に位置する。旧名南トコンボ。
[参考]アイヌ語名はアッケプシナイポ(南吐鯤保川)。
|ヱ:アツケプシナイポ は,ぬ:アツケウシナイ ほ:アツケスナイホ た:アツケブシナ井ボ


吐鯤保

とこんぼ
帝:Токомбо   トコンボ
現:Казакевичи   カザケーヴィチ(Невельскの一部)
N:46.6566   E:141.8544
アイヌ語由来。南浜の北傍、吐鯤保川の河口部に位置する。旧名トコンボ。
|⑨,ハ,オ,エ',ヱ:トコンボ イ:トコムボ ホ:トコンニホ/吐鯤保 ホ':タコンボ(吐鯤保) ツ:肚昆保 ナ:タコンボ エ-p.456:土金保(トコンポ) セ:Токомбо(トコンボ) い,は,ほ,へ,ち,ぬ,る,を,か:トコンホ り:トコンノ わ:トコンポ た,つ:トコンブ


吐鯤保沢

吐鯤保澤 とこんぼさわ -さは
帝:ー
現:Колхозное    カルホーズナイェ
N:46.6522   E:141.9091
吐鯤保川中流部の吐鯤保殖民区画地を指す。
|④:吐鯤保殖民地


本斗

ほんと
帝:Хандокеси   ハンドケシ
現:Невельск   ニェーヴィリスク
N:46.6798   E:141.8560
アイヌ語由来;pon-to-kes:小沼の端。南浜通から北本斗までの本斗市街地一帯を指す。本斗町役場所在地。旧名ホントケシ。
[参考]ポントケシという地名は本来は本斗の北部を指し、本斗の中心部(本斗駅の南傍付近)はトンナイオロと呼ばれていた。
|⑨,オ,エ':ホンドケシ イ,ホ',ネ:ハンドケシ ハ:ホントケシ ホ:ホントケシ/本斗 ヱ:ポントケシ い:ヲントケシ い,に,つ:トンナイヲロ は,ち,ぬ,を,か:トンナイ ほ:トンナイ/ホントキシ ぬ:トン内ヲロ/ヲントキシ わ:トナイ た:トンナ井/トンナイヲロ/ホントゲシ


浜本斗

濱本斗 はまほんと
帝:ー
現:ー
N:46.6702   E:141.8546
駅地名。⑧に見える。浜本斗駅は樺太西線の貨物支線本斗海岸支線の駅であり、鳥舞川河口部の西傍に存在した。


 南浜通

南濱通󠄁 みなみはまどおり ーどほり
帝:ー
現:Южно-Невельск   ユージュナ ニェーヴィリスク(Невельскの一部)
N:46.6624   E:141.8568
日本語地名。本斗市街地内の通名。本斗市街地のうち、鳥舞以南を指す。キ-p.48,⑴に見える。
|ヤ:Yuzhno-nevel'sk


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