南樺太地名集 〈地名篇白縫村〉



白縫

白縫󠄁 しらぬい しらぬひ
帝:ー
現:ー
白縫村
白縫村。白縫村域内の白浦と眞縫のそれぞれ一字を採って村名となしたものである。


真苫

眞苫 まとま
帝:Береговое / Матоманай  ビリガヴォーイェ/マトマナイ
現:Береговая   ビリガヴァーヤ
N:47.6944   E:142.5499
アイヌ語由来。第一真苫川の河口部に位置する。旧名マトマナイ。
|イ:ベレゴーウォイ ロ:ヘレコーオ/アトフナイ ホ:ヘレコーオ/アトマナイ/眞苫 ホ':マトマナイ(眞苫) ネ,エ-p.436,ヱ:マトマナイ オ:ベレゴーエ セ:Матоманай(マトマナイ)     は,と,へ,ぬ,を,わ,か,つ:マトマナイ よ:纏間(マトマナイ)


真苫殖民地

眞苫ー まとましょくみんち
帝:ー
現:ー
不明
④,メに見える。詳細不明。


草浜

草濱 くさはま
帝:ー
現:ー
真苫の北
日本語地名。ワ,ヨ,ソ,ツ,ム,キ,メ等に見える。真苫の北に位置していたが、詳細な位置は不明。旧名イーレンコロ。
|ほ:子ーレコロ


末無川

すえなしがわ すゑなしがは
帝:ー
現:ー
N:47.7262   E:142.5416
日本語地名。①,⑦,ワ,ヨ,ソ,ツ,キ,メ等に見える。第一真苫小沢の河口部に位置する。旧名オプサンナイ。


宇戸内

宇戶內 うとない
帝:ー
現:ー
末無川の北、或は末無川-草浜間
アイヌ語由来。ワ,ヨ,ソ,ツ,ム,キ,メ等に見える。末無川と保呂の間、第二真苫小沢の北の無名の沢付近に位置していたものと思われるが、末無川と草浜の間に位置していた可能性もある(ヨ等を見よ)。旧名ウトウロケトイマナイ。
|ほ:ウフルケトイマ


保呂

ほろ
帝:Дудино   ドゥーヂナ
現:Дудино ドゥーヂナ
N:47.7539   E:142.5295
アイヌ語由来;poro-nay:大きな川。保呂川の河口部に位置する。旧名ポロナイ。
|⑨:保呂川(ポロナイ)(ドヂノ) イ:ドウヂノ ロ:トチノ ハ:ホロナイ ホ:トチノ/保呂 オ:ドチノ エ-p.436:同知能(ドウチノ)   エ':ドヂノ ヱ:ドチノ/ポロナイ セ:Поронай(ポロナイ)     い,は,ほ,へ,ち,ぬ,を,か:ホロナイ る:ホローイ わ:ホロナイホ つ:ポロナイ


保呂殖民地

ほろしょくみんち
帝:ー
現:ー
N:47.7544   E:142.5162
保呂市街地の西傍、保呂川とその支流たる初音沢に挟まれた土地を指す。


赤川

あかがわ あかがは
帝:ー
現:ー
N:47.7633   E:142.5282
アイヌ語から日本語への翻訳地名;wakka-hure-nay:水の赤い川。ワ,ヨ,ソ,ツ,ム,キ等に見える。保呂の北傍に位置する。旧名ワッカフレナイ。
|ほ:ワツカフレナイ


武威歳

武威歲 ぶいとせ
帝:ー
現:ー
N:47.7769   E:142.5241
アイヌ語由来。ワ,ヨ,ソ,ム,キ,メ等に見える。赤川と南辺計礼の間に位置する。武意歳とも。旧名プイトセ。
|⑧,ツ:武意歳 コ'-p.254:武意歲(武威歲) ほ:フイトシ


辺計礼

邊計禮 ぺけれ
帝:ー
現:ー
[1]北辺計礼と南辺計礼の総称 [2]北辺計礼
アイヌ語由来;pekere:川傍の湿地。[1]北辺計礼と南辺計礼の総称。[2]北辺計礼に同じ。旧名ポンペケレ。
[参考]旧名ポンペケレは(つまり辺計礼の旧名はペケレではなくポンペケレということである)ペケレの前にポン(ponは小さいの義)が付いており、江戸期の古地図等において北辺計礼のあるべき位置に付された地名「モヘケレ」(moは小さいの義)と同じものと考えられる。
|ワ:辺計禮 コ-p.254:邊計禮(ペケレ) セ:Ту-пекери(トゥペケリ)


南辺計礼

南邊計禮 みなみぺけれ
帝:ー
現:ー
N:47.7890   E:142.5112
アイヌ語由来;pekere:川傍の湿地。南辺計礼川の下流部に位置する。
|オ,ヱ:ペケレ い,ほ,へ,を,か:ヘケレ ぬ:ベケレ る:ヘケシ


北辺計礼

北邊計禮 きたぺけれ
帝:ー
現:ー
N:47.8081   E:142.5125
アイヌ語由来;mo-pekere / pon-pekere:小さな川傍の湿地。北辺計礼川の下流部に位置する。
|②:辺計礼 オ,ヱ:モペケレ ア-14:燃計禮 い,ほ,へ,を,か:モヘケレ る:モユケレ


辺計礼殖民地

邊計禮殖民地 ぺけれしょくみんち
帝:ー
現:ー
不明
④,⑧に見える。詳細不明。


白浦

しらうら
帝:Серароко セラロコ フ' Сирарока  シラロカ
現:Взморье   フズモーリイェ
N:47.8539   E:142.5208
アイヌ語由来;sirar-oro:磯岩のある処。白浦河口部付近に位置する。白縫村役場所在地。地名改正当初は西白浦との区別のために東白浦という名称が付与されていたが、(恐らくは西白浦の方が集落としては衰退し、対して東白浦の方は白縫村役場所在地として発展していったため)後に白浦に改められた。旧名シララカ。
[類]名寄村西白浦(旧名シララオロ)
|②,ヘ,ト,チ,リ,ヌ,ル,ヲ,ワ,カ,ヨ,ソ,ラ,ム,サ,ヒ:東白浦 ⑥:ХИГАСИ-СИРАУРА   ヒガシシラウラ ⑨,ハ,オ,エ',ヱ:シララカ イ,ホ',ネ,ナ:セラロコ ロ:シラヽカ ホ:シラヽカ/東白浦 レ:白縫(東白浦) エ-p.436:白浦(シラヲロ)/シララカ ユ-1:東白漘(ヒガシシララオ)    セ:Сирарака(シララカ)    い,る:シララヤ は,ほ,ち,ぬ,を:シラヽヲロ に:シラロー へ:シララオ わ:シラリヲロ か:シラヽヲ よ:白漘 れ,そ:白漘(シラウロ)    つ:シラロヽ


 元白浦

もとしらうら
帝:ー
現:ー
N:47.8476   E:142.5166
ア-24に見える。白浦岬の突端の港湾施設付近の市街地に対し、白浦駅周辺の市街地を指した地名である。


 千歳町

千歲町 ちとせちょう ーちやう
帝:ー
現:ー
不明
キ,メに見える。白浦市街地内の町名。詳細な位置不明。


 錦町

にしきちょう ーちやう
帝:ー
現:ー
不明
キ,メに見える。白浦市街地内の町名。詳細な位置不明。


 蓬莱町

蓬萊町 ほうらいちょう ーちやう
帝:ー
現:ー
不明
キ,メに見える。白浦市街地内の町名。詳細な位置不明。


 緑町

綠町 みどりちょう ーちやう
帝:ー
現:ー
不明
キ,メに見える。白浦市街地内の町名。詳細な位置不明。


 柳町

やなぎちょう ーちやう
帝:ー
現:ー
不明
キ,メに見える。白浦市街地内の町名。詳細な位置不明。


中浜

中濱 なかはま
帝:ー
現:ー
N:47.8737   E:142.5122
アイヌ語由来;sin-noski-oma-nay:真ん中に在る川。真縫浜の南4kmの処、中浜沢の河口部に位置する。旧名シンノシコマナイ。
|イ,ネ,ナ:シンノシコタン ホ':シンケシコクン オ:シンノシコマナイ ヱ:シンノシケオマナイ ほ:シンノシコマナイ


真縫

眞縫󠄁 まぬい まぬひ
帝:Мануэ マヌエ
現:Арсентьевка   アルスェーンチェフカ
[1]N:47.9091   E:142.4854
アイヌ語由来。[1]真縫川第二支流と本流の合流地点北傍に位置する。[2]真縫浜に同じ。本来の真縫は真縫浜を指していた。旧名マヌエ。
|⑨:眞縫󠄁(マーヌエ) イ,ニ:マヌエ ハ,ネ,ナ,オ,エ',ヱ:マヌイ ホ':マヌイ(眞縫) エ-p.436:眞縫(マアヌイ)    セ:Мануя(マヌヤ)    は,ぬ:マアヌイ に,ほ,へ,ち,を:マーヌイ わ:ヤマヌイ よ:間縫 れ:眞縫(マーヌイ)     そ:摩阿縫(マアヌヒ)


真縫浜

眞縫󠄁濱 まぬいさわ まぬひさは
帝:ー
現:ー
N:47.9094   E:142.5130
真縫川の河口部に位置する。


真縫沢

眞縫󠄁澤 まぬいさわ まぬひさは
帝:ー
現:ー
N:47.9047   E:142.4333
真縫の西4km、田村山の南傍に位置する。


真縫沢殖民地

眞縫󠄁澤殖民地 まぬいさわしょくみんち まぬひさはー
帝:ー
現:ー
不明
⑧に見える。詳細不明。


上真縫沢

上眞縫󠄁澤 かみまぬいさわ かみまぬひさは
帝:ー
現:ー
不明
⑧に見える。詳細不明。


森本沢

森本澤 もりもとさわ もりもとさは
帝:ー
現:ー
不明
日本語地名。⑧に見える。詳細不明。


田村沢

田村澤 たむらざわ たむらざは
帝:ー
現:ー
N:47.8841   E:142.4625
日本語地名。真縫川第二支流の流域に位置する。


とどろき
帝:ー
現:ー
N:47.9535   E:142.3596
日本語地名か。メに見える。轟峠付近を指す。轟峠とも。
|イ:スメタイナ ニ:スメタニナ メ:(俗稱)轟 ほ:チトカンニイ ぬ:チトカンタ


箱田

はこだ
帝:ー
現:ー
N:47.9196   E:142.5178
アイヌ語由来。真縫浜の北北東1.2kmの処に位置する。旧名オハコタン。
|⑨,オ,ヱ:オハコタン ロ:オハコクン ホ:ネハコクン セ:Огакотанъ(オガコタン) ほ,ぬ:ヲハコタン る:ヲホコタン


輪荒

わあれ
帝:Варе ワーレ
現:ー
N:47.9307   E:142.5210
アイヌ語由来。輪荒川の河口部に位置する。旧名ワーレ。
|⑨,イ,ハ,ネ,オ:ワーレ ホ':ワーレ(輪荒) ユ-1:輪在(ワアレ) セ:Вари(ワリ)    は,ぬ:ワアレイ ほ,へ,ち,つ:ワーレ を:ワーン よ,れ:輪荒 


落安

おちやす
帝:ー
現:ー
N:47.9900   E:142.5276
アイヌ語由来。真縫の北北東9.5kmの処、落安沢の河口部に位置する。旧名オチヤスナイ。
[類]知床村落谷瀬
|ホ',ネ:ヲチヤスナイ セ:Очасенай(オチャセナイ) ほ:ヲチヤラセナイ 


白縫村終り
豊栄郡終り
豊原支庁終り

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?