南樺太地名集 〈地形篇土系の部 知床村・遠淵村・長浜村〉


土系の部 凡例

・説明欄では最初にいずれの市町村に属するのかを示す。
・帝政ロシア時代の地名(「帝:」)及び現在の地名(「現:」)の項では以下の略符を使用した。
 мыс(岬):м.
 остров(島):о.
 скала(岩):ск.
 полуостров(半島):полу.

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本篇

中知床半島

ー半󠄁島 なかしれとこはんとう ーたう
帝:下に同じか
現:Тонино-Анивский полу.    トニノ-アニフスキー
南樺太南東部
知床村、遠淵村、長浜村及び富内村域が含まれる。南樺太を形作る三大半島の一。亜庭湾とオホーツク海に挟まれている。
|イ,ネ:シレトコ半島 ハ,ヘ,ト,オ,エ',ヱ:知床半島 


中知床岬

なかしれとこみさき
帝:м.Анива アニワ    
現:м.Анива アニワ
N:46.0197  E:143.4141
知床村域内。アイヌ語由来;sir-etok/etoko:岬。中知床半島最南端の岬。重蔵岬(近藤重蔵の名に由来)とも。旧名シレトコ岬
[類]北海道斜里町知床岬、散江村北知床岬
|イ:アニワ岬(シレトコ岬) ロ:アニワ岬(シレトコ岬)/重藏岬 ニ:知床岬 ホ:アニワ岬(シレトコ岬)/中知床岬/重藏岬 ネ:アニワ岬一名シレトコ岬 ナ:重藏岬(アニワ)(シレトコ) オ:中知床岬(重藏)(シレトコ) エ':中知床岬(シレトコ) い:シレトコ岬西ノ所謂アニュア ろ:シレトコ岬一名アニュア は,ぬ,る:シレトコ岬 ほ,へ,ち,り,を,か,つ:シレトコ わ:○レトコ崎 ユ-3:重蔵岬


海馬岩

海馬岩 とどいわ とどいは
帝:ー    
現:ー    
N:46.0181 E:143.4142      
知床村域内。日本語地形名:岩の形態からか。中知床岬の先にある岩の名。次項の五丈岩と同じものか。
|レ,ヒ:海豹島


五丈岩

ごじょういわ ごじやういは
帝:ー   
現:ー   
N:46.0181 E:143.4142
知床村域内。日本語地形名:岩の形態からか。中知床岬の先にある岩。前項の海馬岩と同一であるが、レに於いては「五𠀋岩」と「海豹島(恐らく海馬岩のこと)」両方が見えるので一応掲載した。なお、コ-p.188では次のような記述が見える。すなわち「中知床岬ノ南方18米ニ一大岩アリ五丈岩ト稱ス(中略)五丈岩ノ南方1鏈間ハ卑󠄀低ナル水上岩散在シ、其ノ附近󠄁ハ海󠄀馬群游シ其ノ吠聲遠󠄁ク2乃至3浬ニ達󠄁ス(後略)」とあり「五丈岩ノ南方1鏈間」に散在する「卑󠄀低ナル水上岩」が海馬岩であったのかも知れない。


野吸岬 

野吸󠄁岬 のすうみさき のすふー
帝:м.Павловича  パーヴラヴィチャ   
現:м.Павловича  パーヴラヴィチャ
N:46.1011  E:143.4669
知床村域内。アイヌ語由来。千保の南4.1kmの処に位置する。
|イ,ニ:パウロウヰチア岬(ヰは小文字) ロ:バウローウイテ岬 ホ:パウローウイチ岬/北知床岬(シレトコ) ネ,ナ,ホ':バウロウエチ岬 オ,エ',ヱ:パウローウイチ岬 は,ほ,ぬ:ノスウ岬

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