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欧州・イスラエルスタートアップ関連ニュース

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最新のヨーロッパやイスラエルのスタートアップエコシステムに関連する情報を発信しています。
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2023年7月の記事一覧

欧州のVCラウンドの中央値が上昇、投資家が大型案件を狙う

最新(2023年7月26日)のPitchbookのデータです。マクロや上場市場のマーケットが悪くて、アーリーへのリスクを取れる投資家が減り、みんなが良いと思う投資案件に群がる傾向になっている、という教科書通りの動きかと思われます。あと、Down Roundをしたくないので、SAFE等でValuationを付けないFollow onのラウンドが増えているとも推測されますね。 投資家がより成熟した新興企業や既存の投資先企業にますます注力するようになり、欧州のベンチャー案件は拡大

European Innovation Council、ゲームチェンジャーになるにはさらなる自治が必要

イスラエルスタートアップでもよく使われる欧州からのGrant。 少々手厳しい指摘ですが、Horizon Europeと呼ばれる研究開発費用に充当されるGrantはかなり活用されているイメージがありますので、こちらも頑張ってもらいたいです。以下、ご参考ください。 EUの100億ユーロ規模のイノベーション基金は、2021年の発足以来、問題だらけだ。しかし、欧州委員会からの独立性を高めなければ、EICはその使命を果たすことはできない。 クリスチャン・エラー議会議員によれば、欧州

8200部隊、81部隊-続きを最後まで-イスラエルのスタートアップは経歴を出身大学ではなく出身部隊で語ります。

先日の続きを最後までです。長いのでお時間のある時にでもお読みください。特に、81部隊については公の場で話されることがありませんので、貴重な機会かと思います。 スクリーニング/選考プロセス10年前(※本記事が書かれた7年前から)まで8200部隊の存在がほとんど認識されていなかったように、その歴史も断片的にしか明らかにされず、報道されることもなかった。以下は我々(Forbes)の最善の見解である: 8200部隊は1948年のイスラエル独立戦争以前から存在していた。1930年代の

地球温暖化により今世紀中に大西洋海流が崩壊する恐れがあることが、新たな研究で明らかになった。

欧州から地球温暖化に関する新たな研究結果が発表されています。ヨーロッパでは冬が荒れ、夏が乾燥するということです。 海流の停止により、ヨーロッパでは冬は荒天が多くなり、夏は乾燥する可能性が高い。熱帯から上方へ暖かい海水を運ぶ海流または "ベルトコンベヤー "に関する最新の研究によると、大西洋重層循環(Atlantic Meridional Overturning Circulation:AMOC)は2025年から2095年の間のある時点で停止し、2050年代に停止する可能性が

欧州のすべての第8条および第9条VCファンド

SFDRという単語を聞かれたことはあるだろうか。SFDRとは、Sustainable Finance Disclosure Regulationのことで、2021年3月10日に施行した欧州のサステナブルファイナンス開示規則である。SFDRはEUの「持続可能な成長のための資金調達行動計画」の一部であり、資本フローを持続可能な金融に方向転換するために設立された。SFDRは、資産運用会社やその他の金融市場参加者に対し、持続可能性に関する透明性を提供することを求め、ESG開示義務を課

IFC、ポーランドに投資し、中東欧の中堅企業の起業家精神と金融アクセスを強化

IFCは、中東欧における新規市場へのアクセスを促進し、企業への資金アクセスを拡大するため、同地域で最も長い歴史を持つファンド・マネージャーの1つであるEnterprise Investorsが運営するプライベート・エクイティ・ファンドEnterprise Fund IXに4,000万ユーロを投資しました。 IFCの支援により、Enterprise Fund IXはポーランドをはじめ、ルーマニア、ブルガリア、クロアチアを含む同地域の中堅企業に成長資金を提供できるようになる。同

Constellr社の宇宙ベースのソリューションがさらに700万ユーロの資金を獲得

欧州からSpace Tech分野でSeed RoundのExtentionのNewsです。 宇宙ベースの農業ソリューション・プロバイダーであるConstellr社は、世界的な食糧供給の確保と北米での事業拡大のため、シード・ラウンドで700万ユーロを追加調達した。 Constellr社は、農業分野向けの宇宙ベースの温度、水、炭素測定ソリューションを通じて世界の食糧供給を確保することを目指し、シードラウンドを1,700万ユーロに拡大した。 フラウンホーファー研究所からスピン

ロンドンを拠点とするSpace DOTSが130万ユーロを調達し、新たな宇宙経済に向けて軌道上で新素材の試験を行う。

ロンドン拠点のSpace Tech企業についての記事です。 あらゆる宇宙環境における先端材料の原位置試験を小型で開発するSpace DOTS(スペースドッツ)社は、プレシード資金として180万ユーロを調達した。このラウンドには、米国のディープテック投資家Boost VC、女性主導のSie Ventures、7Percent Ventures、Blue Wire Capital、エンジェル投資家のElaine LauとAlex Ionescuが参加している。同社はこの資金をも

イスラエルのスタートアップは経歴を出身大学ではなく出身部隊で語ります。

欧米のスタートアップの話題の次に出てくるのは、イスラエルではないでしょうか。ただ、成功しているスタートアップの起業家の多くが国防軍の中で優秀とされた方々という背景もあり、そのシークレットソースである国防軍のインテリジェンス部隊の本質的なことを記載しているものも少ないです(果たして記載できるのかということもありますが)。ただ、Forbesがかなり昔に記事にしていましたので、本日はそちらをご紹介します。 イスラエルの秘密のスタートアップ・マシンに潜入10代のハッカーの歴史におい

ユニコーン競争で欧州が徐々に米国に追いつく?!

欧州のスタートアップ事情はなかなか日本で目にすることが少なく、どちらかというとSpotifyのように超有名スタートアップが取り上げられる記事を目にすることが多いかと思います。 そんな欧州から意外なレポートが届きましたので、以下、Silicon Republic(シリコンリパブリック)社の記事の日本語訳をご参考にお送りいたします。 Creandumの最新データによると、ヨーロッパは世界で最もユニコーン技術ハブの密度が高いそうです。1カ月ほど前、Silicon Republi