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からだのこと



遠くない未来に、はっきりと余命を宣告される日が来る。


それを受け入れる準備をしたい。


とても大事な人たちにも


心を守る準備をしてほしい。


私を突き放してでも、タフでいてほしい。



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少しずつ、できていたことができなくなって


痛くなかったところが痛むようになって


私の体はこんなにヤワじゃない、と意地を張る元気もなくなってきている。


なんとなく分かっているから、予感しているから


根拠のないなぐさめでは救われない。



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先日、何回目かの入院を終えて
私の病状が知らされた。


肺動脈性肺高血圧症のステージ3、
2年前、治療を始める前の結果に戻ってしまっていた。


主治医から緊急の呼び出しがあり
淡々と伝えられた。


私が一般的な寿命まで生きることはまずないということ。


3年生存率が9割弱、10年生存率が6割、


20年後はもう生きていないかもしれないこと。


突然死か、「最後の半年間は動けなくなって、苦しんで死ぬ」という経過をたどることが多いということ。


いのちを延ばすために、肝臓移植という選択肢があること。



ただ、今の状態では症状が重すぎて、肝臓移植の手術ができないこと。 



気力を絞り出すようにして仕事をしていたけれど
それは命を縮めることにつながること。



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ひとつひとつの言葉を体に落とし込むのに時間がかかった。

だけど冷静でいられた。

ただ去り際に主治医が残した言葉がずっと耳にこびりついている。



僕の歳まで生きられないのはかわいそう…



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それからずっと、ぐるぐると考えている。


仕事をしていて、誰かと新しく出会って、いい関係を築いたとして


それがこの先何になるんだろうとか。


目標を立てて、達成してみたとして、


それがこの先何になるんだろうとか。


ふたことめにはかならず「この先」がくっついてきて


体が動けない。




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私、来月、旦那さんになる人がいて



その人を一生幸せにしたいんだけど!



大好きな親友や幼なじみや友達がいて



なんだかんだ嫌いでない家族がいて



これから長い時間をかけて、恩返しをするつもりでいたんだけど…



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そのうちきっと、はっきりと余命を宣告される日が来る。


怖くて仕方がないことだけど


それを受け入れる準備をしたい。




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