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母の知らない世界で進化する小学4年男子

小学4年生になって、息子こだぬきはイライラしていることが増えた。聞けば担任の先生が嫌いだそう。

毎日顔を合わせる人が嫌いなのは辛いことと思う。「上司が嫌いで」なんてのはよくある生産性の下がる環境だ。先生に問題があってのことならば、対処することが必要ではあるが、今のところ様子をみている。

1番イライラすることが多いのが宿題をしている時間。分からないことが多くなってきたこともあるし、早くYouTubeが見たいということもある。

でも先生の言うことを聞いてない、もしくは聞いていてもわからないことをそのままにしていることが多くなり、勉強が分からないという悪循環ができているよう。

あまりにイライラしながら宿題をいやいや取り組む様子を見兼ねて、何度か注意した。

「大人になっても嫌いな人はいる。嫌いな人を好きになれとは言わん。でも、それで自分の勉強が疎かになるのは間違っている。」と。

とはいえ、1度嫌いになった先生から、素直に教わるのは難しいですね。どうしたものか。

そうこうしながらも過ごしていたところ、あるLINEが届いた。息子こだぬきのクラスメイトのお母さんからだった。

「こだぬき君の様子はいかがですか?クラスで男子対女子で言い争いが起こっており、先生が女子の味方をするとかで、息子が学校生活が楽しくなくなっているようです。」と。

え?!そんなことが?!

恥ずかしながら、息子こだぬきはなかなか学校の様子を話してくれず、たぬきちは彼の学校生活を把握できていない。それは保育園時代からそうで、保育園どうだった?今日何した?などと尋ねても大体は「知らん」「忘れた」で返されるので、いつの間にか聞くことがなくなっていた。

知らない間にそんなことになっていたのか。それで、先生のことも嫌いになっているのかななどと思いながら、LINEを何度かやり取りしていると、

「でも息子は、『こだぬきくんは誰にでも言い返すからすごい』と言っています。」

とそのお母さんが教えてくれた。これには本当に驚いた。学校の外で友だちに声をかけられても、返事もできなかったあの引っ込み思案の息子が、自分の意見を言っていたなんて!しかも喧嘩など普通じゃない状況で、声を出しているとは!!

すごい!息子進化してる。

一緒に暮らしている母親でさえ知らない一面、息子の世界があるんだな。これが成長なんだなと、息子にとっては大変な状況にのんびりたぬきの母は感心したり、しんみりしたりしていた。

寝る時間になって、暗い部屋の布団の上で、(寝る前の時間はこだぬきずが本音を教えてくれることが多い)息子が、ポツリと教えてくれた。

「前に落し物を見つけた女子に話しかけられて、授業中やったから、違うって意味で首を横に降ったら、そいつに『お前は首振るだけのコミュニケーションしかできんのか』って言われてん。」と。

おーなんとパンチの効いた返しか。我がたぬきち家では、誰かのことを「お前」などと呼ぶことはなく、親の我々でさえ、息子に「お前」などと言ったことは無いし、夫がたぬきちを「お前」と呼ぶこともない。

そうであるから尚更息子の心には、きつく響いたことと思う。それに加えて、「首振るだけのコミュニケーションしかできんのか」こんな表現咄嗟に出ますか?どこのおっさんやと思いませんか。

そうなのだ。日常的にそういうやり取りのある環境にいる子どもさんだと言うこと。

普段から彼女は「お前、首振るだけのコミュニケーションしかできんのか」こういう言い回しが当たり前の環境にいるんじゃないかなと。

関西弁のツッコミとも取れるがこれは完全に相手をバカにしている表現だなとさすがののんびりたぬきでも思う。

反射的にそういう話し方をする彼女と、その生活背景、のんびりやってる我々たぬき親子。同じ言葉でも受け取り方、受ける印象は全然違うはず。

なかなかこれは、男女の分かり合えない脳や思考の影響とかいう話ではなく、もっと複雑だぞと思った夜。

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