RA−YUのいつしか芸人を名乗る人にパクられたら本望なショートコント「転校生」

キーンコーンカーンコーン
(チャイムが鳴る音)

教師「ガラガラガラガラ(ドアを開ける音)。はいみんな座れ~。ざわざわするな~。はい注目。今日は皆さんに転校生を紹介します。ここでの生活には馴染みが無い子だから、一緒に過ごしていく上でみんなには是非仲良く接して欲しいんだ。」

生徒「転校生⁇ でも馴染みが無いってコトは、もしかしたらこの国に馴染みが無くて、海外から移住してきた外国人の転校生なのかな⁇ 楽しみ~。」

教師「それでは〇〇くん(明らかな日本人の名前)、入ってきてください。」

生徒「あれ⁇ 日本人なの⁇ 何者⁇」

(教室の黒板の上のスピーカーを外してぽっかり空いた空洞から転校生が侵入)

生徒「いやいやいやいや、強盗かよ‼︎ どこから入って来んだよ‼︎  待ってる場所がおかしいだろ、こういうのって普通廊下で待機してるもんなんじゃないの⁇」

転校生「よっこらせっと。やっと着いた~。」

生徒「いや、平然と居るけれどクラス全員驚きのあまり引いてるぞキミ‼︎笑　ナニコレ珍百景のドア以外から登場して来る先生越えてこなくていいから‼︎」

先生「それでは転入生の〇〇君、クラスのみんなへ自己紹介をしてください、どうぞ。」

生徒「転入というより侵入だろもはや...」

転校生「初めまして。〇〇です。これからよろしくお願いします。みんな仲良くしてください‼︎」

先生「〇〇くんは、どこからこの学校へやって来たのかも伝えてくれ。」

転校生「はい。空洞からやって参りました。」

生徒「キミってコウモリなの⁇ 笑」

先生「いや、それはもう暗黙の了解なんだよ、その、あのね...」

生徒「先生は出身地がどこだったかを聞きたいんじゃない⁇ その答え方って屋外からやって来たって言ってるのと変わらないと思うんだけど。笑」

転校生「出身地ですか。出身地はですね... え~、言いづらいんですけど、牢獄からここにやって参りました。」

生徒「え~‼︎ ぜ、前科持ちかよ‼︎」

先生「うん、あの穴を必死に這いつくばって抜けて来たんだよな。」

転校生「はい。時間掛かりました...。」

生徒「いや絶対脱獄してるだろ...‼︎ なんで空洞がこの教室へ繋がってるのかはおいといて、受け入れて良いの⁇ この人...。」

先生「ここまで狭くて全長の長い空洞を身一つで精一杯抜けてきたことを考えると、先生は感動して涙が溢れたよ...。　キミのようなどんな困難が訪れようと地道に努力できる根気のある人間は、この学級には絶対必要なんだ...‼︎ これから、このまとまりのない組を牽引してやってくれ...‼︎」

転校生「はい、先生‼︎」

生徒「いや潜在能力買われてるがな‼︎笑」