目標と結果


昨日,神田の某スタジオでタバコを吸った時,若いスタッフと世間話をしました。彼はバンドでドラムを叩いていて音源を聴かせて頂いたらかなり上手いドラムなんだけど,彼が言うには,俺達は兎に角手段を選ばず有名になりたい,結果さえ出せればそれで良いんだ…そう思いませんか?…と聞かれた。それについてはいつも思う事が有り…
だから例え話をした。男がいて,男は在る大学にどんな事をしても入りたい。男の偏差値も入りたい大学に受かるか受からないかのギリギリの所に有る。受験当日,試験を受ける途中,誰もいない場所,目の前でお婆さんが車に跳ねられる交通事故に遭遇した。男は助けるか,そのまま受験会場に向かうか迷う。迷った挙句,お婆さんを助ける為に救急車を呼んで病院に行く。だが
残念ながらお婆さんは助からず,死んでしまう。お婆さんは身寄りがない。助けた所を誰も見ていない。当然,試験には不合格になる。
結果救われる所は何処にもないのだが…男は悔しがるだろうけどね,俺はね,男が負けたとは思えないんだよね…その後の男の何かが変わると思うんだよね,成長といっても良いんだけど。君はどう思う?若いスタッフは何も答えないでじっと俺の顔を見続けた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?