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日本を原(たず)ねて 心の健康 ストレス解消 【円山応挙】

 8円山応挙 (1733~1795)
円山応挙展を監修して 毎日新聞 2003年9月16日(夕刊)           
 写生の理念とは   佐々木丞平
 円山応挙は写生派の祖と言われたのは自然そのものが最も美しいからという考えをもっていたから、自然を直に移し取ろうとする「写生」という作画行為を生み出した。我が国には四季があり、変化に富んだ豊かで美しい山野がある。応挙の時代には更に動植物があふれ、彼の描いた花鳥画の風景は、そのまま日常の視界であった。自然を大切にする心は我が国の伝統的な精神文化の一つである。
 
 自然を大切にする心、日本古来からの生活感情をあらわしている。

NHK(Eテレ) 2016年11月27日(20時) 日曜美術館 京都で人気 円山応挙
 ひきこまれる動植物極めた写生の技とは?
 3D模写で秘密解明、異色出世作!傑作続々の中で応挙の人生哲学ともよべるものとしての手紙(根津美術館蔵)
「子孫へ、の中で、ありのままこそ、我も人も共によろし。」応挙の極意が書かれていた。

この手紙は日本古来からの生活感情をあらわしている。

ニ万年の日本絵画史 宮島新一 青史出版
 ポール=ルイ・クーシュー(1879~1959)が著わした「明治日本の詩と戦争」の第一章「日本の情趣」(金子美都子訳)の一節の中に日本では誰もが、気ずかぬまま詩人であり、音楽家であり、画家である。…芸術心はあまねく庶民全体にいきわたっている。…生活に染み込ん出いる。                                                            306・307ページ

このことは日本古来からの生活感情をあらわしている。

京の美意識  2 杉本秀太郎 日本経済新聞 (夕刊)2013年1月17日
 円山応挙と「情」 応挙にとっては目に映るあらゆるもの鳥獣虫魚はもとより、草木も、風も光も岩も水も、いのちをそなえていた。宇宙はいのちに充(み)ちていた。いのちには情がおのずと伴う。すなわち「天地有情」の情の情を写しとることが応挙の「写生」であった。

よって応挙は日本古来の生活感情をあらわしている。

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