【3本目】見知らぬ乗客
※ネタバレ
構成
3幕
起:婚姻関係の破綻している妻ミリアムを持つガイは、有名なテニスプレイヤーで、議員の娘アンと愛を誓い合っていた。そんなある日、ガイはミリアムと離婚の話し合いを行うため列車に乗る。そこで向かいの席のブルーノに話しかけられる。(ここまで2分30秒)
承:ガイは、ブルーノの失礼さに怒りながらも無下には出来ずブルーノの個室でランチを食べることになる。(8分30秒)ガイはブルーノから殺人の交換をしないかと言われるが、ガイは冗談だと思い笑う。が、ブルーノはしつこく迫ってくる。そんなブルーノから逃げるように「作戦が気に入った」と言い捨てるガイ。電車を降りる。ライターを列車に残して。
地元に帰ったガイは妻の職場にいくなりすぐ離婚話をはじめる。しかし妻から言い出した離婚話のハズが、ミリアムは離婚には応じないと言い出す。ミリアムの態度に怒るガイ。暴力を振るおうとしてしまう。
ミリアムと別れたあとガイはアンに電話し「妻の首をへし折ってやりたい」と言う。アンは驚く。
その頃ブルーノは父から「精神異常者」と言われキレる。そのままミリアムを探し、ミリアムに気があるふりをして近づき、離島で首を締め殺害する(27分)。その時船のスタッフに目撃されるブルーノ。
その頃ガイは列車に乗っている。教授に話しかけられるが少しそっけないガイ。
ガイが家に帰るとブルーノがガイを待ち伏せしていた。ブルーノがミリアムを殺したを知ったガイは激怒する。ガイはブルーノから父の殺害するよう脅迫されるがはっきり断るガイ。
アンの家に呼ばれるガイ。アンに会うとすぐにキスをする。
アンの父と妹バーバラに会いアリバイを見つけるガイ。安心したアンから「事件に関わっていたらお別れだった」と言われるガイ。
警察に出向くガイ。アリバイの承認であるコリンズ教授に会うが酔っていて覚えていないとのこと。アリバイが立証されず警察の見張りがつくことに。
その後ガイはブルーノから執拗にストーキングされる。
アンとデート中のガイに、ブルーノは話しかけてくる。徐々に近づく距離感。ガイはアンに知らない人物を嘘をつく。
ついにブルーノはアンの家族に入り込み、怒るガイ。部屋で銃を見つめる。
ブルーノがパーティーに忍び込む。パーティーにてブルーノの異常感が出てくる。(婦人の首を締めるゲームのあとトランス状態で倒れる)
ブルーノとガイ二人だけの会話でブルーノの「君が好きなんだ」という言葉でガイ、ブルーノを殴る。
アンがブルーノとガイの間になにかあると気づき、問い詰められたガイはついにアンにすべてを打ち明ける。アンの家族には迷惑をかけたくないという思いは一貫している。
そしてガイは行動する。ブルーノに腹をくくったと電話するガイ。
ブルーノの父にすべて打ち明けようと画策したガイだが、ブルーノが一枚上手で失敗に終わる。そして父を殺す気がないと判断したブルーノはガイを陥れようと決意する。
テニス会場にて。アンとの会話でブルーノの計画に気づくガイ。試合後ブルーノを追いかけること、アンはその手助けをすることが決まる。
結:試合開始。3ゲームストレート勝ちしたいガイと遊園地へ向かうブルーノのカットバック。(試合に勝つまで10分)
ガイは警察に追われながら、ブルーノを追う。
遊園地。ガイがブルーノを見つける。逃げるブルーノと追うガイがメリーゴーランドに乗ると警察が発砲しメリーゴーランドが爆速で回りはじめる。二人は格闘する。メリーゴーランドに急ブレーキがかかり壊れる。下敷きになったブルーノは重体。ガイはブルーノに真実を話せと迫るが、ブルーノはそんな状況でも嘘をつく。一瞬もうダメかと思うが、ブルーノの手にはガイのライターが。ガイの疑いが晴れる。
次の日、アンと仲良く列車にのるガイ。しかし、話しかけられても口を利かないガイだった。
3行
愛する人アンと一緒になりたいガイは妻との離婚話を進めるため列車に乗っていて、そこで話しかけられたブルーノという男から殺人の交換を提案される。
相手にしないガイだが、ブルーノは本当に妻を殺してきて、ブルーノの父をガイが殺すよう脅迫してくる。
ブルーノの異常さをやっと理解したガイは、自ら行動し身の潔白を証明する。
箇条書きにすると?
ガイ、ブルーノに出会い、殺人の交換を提案されるが冗談だと思う
妻ミリアムから離婚に同意しないと言われ怒るガイ
ブルーノはミリアムをつけて殺害する
ガイ、ブルーノから父を殺すよう脅迫される
ガイ、妻の殺害のアリバイが立証されず警察にみはられる
その後ブルーノは執拗にガイを付け回しついに家族に接触してきた
ガイはブルーノを殴り、アンにすべてを打ち明ける
ガイは行動を起こすが失敗。ブルーノを怒らせる
ブルーノが持っているライターを取り返すためブルーノを追うガイ
二人は格闘する
メリーゴーランドの暴走により命を落とすブルーノ、手にはガイのライターがありガイの無実が証明される
公式化
セリフ
「殺した」と言わず「贈り物を持ってきた」といい壊れた眼鏡を渡す:大事なこと。決定的なことはセリフにしない
→そのあと戸惑うガイに淡々と状況説明「すぐおわったよ」など。みるみるガイの顔が怒りに満ちる:淡々さが怖さを表現する
異常者の異常感は徐々に見せる。初めから異常ではない。「この人異常かも…?」と観客にもガイと一緒の感情になるようにする。
ブルーノ、ガイに銃をつきつけ「君を打ったりしないよ。(寝ている)母を起こしたくない」:打たない理由が母の為。異常で怖い
キャラ
思ったことをなんでも口に出すバーバラ:状況を説明する役
アンの父はセリフは少ないが的を得ている:話しすぎると解決しちゃうのであんまり話さない?
「だれも巻き込む訳にはいかない」という主人公ガイの思いがなければストーリーは進んでいかない。この一貫性を持たせる。
ブルーノ:クライマックスでは感情爆発。ライターを落とした当たりからずっと怒っている。
ブルーノとガイの違い:子供に酷いブルーノと守るガイ
主人公が行動を起こすのは衝動的、計画的ではない
ストーリー
緊迫した雰囲気が続く中、いきなり叫び声をいれる。そのあとはすぐ笑わせ一度緊張をほぐす。
ブルーノがガイに電話をしている後ろで両親がブルーノのことで揉めている様子:一つのシーンで一気に説明する。
ガイをつけているブルーノ。他の観客はボールの行く先を見ているのにブルーノは一人ガイを見つめる。恐怖
クライマックスにかけての主人公へのカセ:試合を3試合ストレート勝ちしないと電車に間に合わない
構成
「誰も巻き込む訳にはいかない」と思っていた主人公が〈ブルーノの父に密告しよう〉としたり、〈アンに相談〉したりと変わっていく
小道具
ネクタイピン:話のきっかけにもなるし、同一人物だと判明させることにも使える
メガネ:ミリアムとバーバラの共通点
ライター:AtoG。話のきっかけにもなるし、証拠にもなる
メリーゴーランド:楽しそうなメリーゴーランドが暴走する画は怖い
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