"コミュ力"って何なんだ!? -前編-

この記事はhacomono Advent Calender 2023の11日目の記事です

まえがき

こんにちは。株式会社hacomonoでQAエンジニアをしている廣田(@pirori_Qin)です

第三者検証会社からhacomonoにQAとして入社してもうすぐ1年。
自分にとって挑戦となる、事業会社のQAリーダーとして日々奮闘しています。
今日はQAリーダーとして仕事をしている中で、最近感じた疑問と、それに対する自分なりの解答を徒然に書いていこうかと思います。

"コミュ力"って、何なんだ!?

気付き

疑問というのは"コミュ力"、
もとい"コミュニケーション能力"についてです。
仕事でもプライベートでも、「コミュニケーション能力」という言葉はよく聞きますよね。特に人を評価する際は、この要素が重視されることも多いでしょう。私が担当しているQAエンジニアという仕事においては、組織を横断的に動き回り、様々な人と関わっていく立場なので、コミュニケーション能力は特に必要だと言われています。
私も普段自然と使う言葉ではあるのですが、最近気付いてしまったのです。


「コミュニケーション能力」というスキルについて、きちんと説明できない
という事に。

みなさんはいかがでしょう?
単に「会話の上手さ」だけでは説明できない奥深さがそこにはあると思いませんか?
これほどまで頻繁に飛び交っている言葉ですが、実はすごく抽象的で複雑な概念なのではないかと思ったわけです。

なぜ今そんな話を?

私自身、過去コミュニケーションに苦しんだ経験があります。
就職活動の時に面接でうまく話せなかったり、意中の相手とうまくいかなかったり、新しい友達を作れなかったり…
その度に他人は言うのです、「コミュ力を鍛えろ」と。
でも正直それだけ言われても何をどうすればいいかサッパリ分かりませんでした。コミュニケーション能力というスキル自体、勉強して得られるものでもないです。そういうことがある度に私は、
「"コミュ力"って何なんだよ!!」
とムカついてました。笑

きちんと理解していないと、例えば会話がいまいち成立しないだけで、
「この人はコミュニケーション能力が低い」と思われてしまったり、
私のように自分に何が足りないのか分からないまま、成長や改善に繋げられなかったりすると思います。実際そういう抽象的な概念で片付けてしまうのは楽ですが、それはすごく勿体無いですよね。
生きていくために必要不可欠なこの能力を得ていくため、まずはそれ自体を理解することから始めようと、一度向き合ってみることにしました。

※私は会社員としてこの記事を執筆しているので、この場では仕事におけるコミュニケーション能力の話をします。悪しからず。

そもそもコミュニケーションって何だ?

能力の話をする前に、そもそもコミュニケーション自体が何なのかを明確にしておきましょう。
日本人はいつからか、外国語をカタカナ表記のまま、ニュアンスで何となく使うようになってしまいました。「コミュニケーション」という単語もその一つです。

Communicationを日本語に訳すと、
「(情報の)やりとり、連絡、伝達」と出てきます。
私なりに少し解釈を足すとコミュニケーションとは、
人同士が互いに持っている情報を交換することで、共通認識を作っていくことだと考えます。

仕事におけるコミュニケーションのイメージ

人間1人が持ちうる情報や意見はとても小さいです。
それぞれ異なった人間が集まって、互いに情報や意見を交換し合うことで、
新しいアイデアや深い議論が生まれていく。
コミュニケーションとは、人同士が互いに相乗効果を発揮するための最も有効な手段なのです。

"コミュ力"を分解して考える

"コミュ力"=情報交換に必要な能力の総称

コミュニケーションが情報交換をして共通認識を作ることだとすれば、
コミュニケーション能力というのはその作業に必要な能力となります。
見出しにも書いた通り、一つの単語にまとまってしまっていますが、
実際は複数の能力が組み合わさったものだと思います。
というわけで、自分なりにコミュニケーション能力を分解してみたいと思います。

コミュニケーション能力に含まれる能力

コミュニケーション能力の分解図

こんなふうに分けてみました。
情報交換の場では、状況によって入れ替わりますが、基本的には
情報を渡す側と受け取る側に分かれます。
共通して必要な能力と、それぞれのサイドで必要な能力に分類できると思います。そしてプラスαとして、コミュニケーションによって集まった情報、共通認識を発展させる力も、1つの大きな能力です。

これからそれぞれの能力について解説します。
会話はよくキャッチボールに例えられます。厳密には少し違いますが確かに似ているところはあるので、情報をボールになぞらえて説明しようと思います。

共通して必要な能力

情報を受け取る側、渡す側の両方に共通して必要な能力は、

  • 情報の取捨選択力・要約力

  • 雰囲気を察知し合わせる力

の2つです。

情報の取捨選択力・要約力

大抵の場合は仕事に本当に必要な情報と不要な情報の両方が常に入り乱れていますが、その取捨選択をすることで、情報のやり取りに無駄がなくなります。

例えるならこれは、受け渡しするボールの大きさです。
情報を渡す側は当然、なるべく必要最低限の情報だけになるように、ボールの大きさを調整するべきです。巨大すぎると受け手側はそもそも受け取れなかったり、咀嚼しにくかったりします。
逆に情報を受け取る側は、渡されたボールの中で、どれが本当に必要な情報なのか、大きさを整える力が必要です。それがあれば、渡し手からどれだけ無駄な情報が来ようと、核心だけを抽出することができるはずです。

大きすぎるボールは受け取れない

雰囲気を作る力・察知する力・合わせる力

これは世の中で「空気を読む」とか、「TPO」とか言われていることです。
KY(もう死語ですかね?)なんて言葉が昔流行ったりもしましたが、
雰囲気というものは、情報交換においてかなり重要な要素です。

例えるならこれは、ボールを渡すタイミングです。
どんなに大切な情報でも、伝えるタイミングを間違えると、意図通りに伝わらなかったり、認識齟齬が生まれたりしてしまいます。
極端な例を出すと、同じ会社の同期と居酒屋で懇親会をする時と、
商談のために顧客先の応接間で社長と話をするのとでは雰囲気が異なりますよね。真剣に話す場なのか、砕けて話した方が良い場なのか、
雰囲気は状況や参加する人、扱うテーマ、場所など様々な要素で変化します。

雰囲気について必要な能力も前提条件によって変わりますが、
基本的に情報を渡す側は、相手が情報を受け取りやすいような雰囲気を作り、その雰囲気を受け手側が同じように認識できるようにするのが良いと思います。
雰囲気って形のあるものではないので、察知するのは難しいからです。
偉い人が飲み会の席で「今日は無礼講だ!」と言うのもこれですね。
親睦を深めるためにみんなフランクな雰囲気で行きましょう、と最初に伝えている訳です。

情報を受け取る側は、そのようにして作られた場の雰囲気を察知した上で、それに沿うようにして次の会話に繋げるのが良いです。
「無礼講だ!」と言われたらこちらもそれなりにフランクな態度で臨むのが良いと思います。
※実際は全然無礼講じゃないパターンもあったりしますが、
そういう場合はより高度な雰囲気察知力が求められます。

前編まとめ

コミュニケーションって書きすぎてゲシュタルト崩壊してきたので、
ここで一旦一区切りにします。
無論私自身、これらを全て意識して考えながら人と話している訳ではありません。人との会話でそんなにいちいち考えてたらむしろ逆効果ですよね。

ただ、コミュニケーションに依存した失敗の分析をする時、
情報交換が苦手な人に、改善を促してあげる時、
このようにより具体的な要素が理解できていると、より建設的な話ができるのではないかと思います。

当たり前のようにしているコミュニケーションについて、
みなさんが今一度考える機会になっていれば幸いです。

続きはまた別の記事としてまとめようと思います。
ではまた。

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