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変えられない体験を


 こんにちは、ありんこと申します。この1年間「自然環境リテラシー学」で活動して、分かったこと、感じたこと、綴っていきたいと思います。よければお付き合いください。

 まず初めに、今回の文章は、「何かに挑戦しようとしている人、迷っている人」に送らせていただきます。


学び

 1年間自然環境リテラシー学に参加して、どんな学びがあったのでしょうか。数えきれない体験をさせていただきましたが、そんな中での学びとして、主に4つに分けられると思います。それは、知識、技術、感覚、そして気持ちです。ひとつずつ触れていきたいと思います。

①知識

 知識は不可欠です。知識を集めるのはもっとも基礎的な活動である一方、全てのことにつながっています。自然環境リテラシー学では、危機管理能力やサバイバル能力とのつながりが分かりやすく、知っているだけで、ちょっとお得になります。

夜の勉強会。
すきな時間です。


②技術

 次に大切なのは技術です。知識を得た後、それをどのように活かすかに影響するので、実践的な印象があります。講義では、カヤックの扱いやごはんの炊き方、ロープワークなど、難しくもありますが楽しんで練習することができました。

ロープワークの練習中。
みんなニコニコ。


③感覚

 これは説明が難しく、自分でも何が成長したか明確に伝えることはできません。しかし、リテラシーを通して思ったことは、「五感は鍛えられる」ということです。場数を踏むことで、雰囲気や空気感など、言葉では表せない微妙な変化を感じ取れるようになるようです。例として、天気の移り変わり、風の変化などがあります。
 どのように感じるかは人それぞれですが、見る(視覚)、触れる(触覚)、音を聞く(聴覚)など、さまざまな形で情報を集めることで、適切な判断ができるようになります。これは危機管理と密接に関わっており、分かりにくくも大事な能力だと思います。
 ちなみに、私の友人は嗅覚を鍛えているそうです。ちょっとおもしろいのですが、本人は至って真面目なようで、そんな姿を見ているうちに私も始めてしまいました。

雨が降りそうな空。
鍛え続けたら、天気予報ができるようになるかもしれません。


④気持ち

 最後に気持ちについて触れたいと思います。1番伝えたいのは、「気は持ちよう」です。そのままですが、同じ環境に置かれた時、「しんどい、つらい」と思うか、それとも「楽しい、わくわくする!」と思うかで、景色は変わって見えると思います。これは私が特に感じたことで、カヤックの上で力んで過ごすか、ゆったり過ごしてみるかで全然違って見え、改めてその大事さに気づかされました。

みんなゆったり楽しそうです。



 たくさん勉強できました。この学びをもとに、どんな発見があったのでしょうか。ちょっと覗いてみましょう。


大発見


①最初からかっこいいわけじゃない

 まず1つ目は、「みんなが最初からかっこいいわけじゃない」ということです。どこからそんな発見したのでしょう。ちょっと振り返ってみます。
 まず前提として、この講義にはクレイジー人が多いです。アウトドアが大好きな人はもちろん、すぐに旅へ出かけてしまう人、水さえあれば潜ってしまう人、歌を口づさむ人…。みんなのびのびしていて、真面目に、本気で楽しむ姿がかっこよく、私は強い憧れを抱きました。そして、「私も何かしたい!」と思うようになりました。

みんな憧れの先輩です。



 しかし、その一歩が踏み出せないのです。自分なりに考えてみたのですが、新しいことを始めるのって、すごくエネルギーを使いますよね。不安や心配が大きくなると、体が動かなくなり、時間が過ぎていく。そして、一歩踏み出せなかったことへの後悔が、もやもやと付き纏ってくるイメージがあります。
 私にとってもこの苦しい流れは多くて、実習中、もやもやしてしまっていたことが多かったと思います。そして、みんながきらきらと輝く姿に劣等感さえ感じ始めていました。そんな葛藤がありましたが、実習で一緒にごはんを食べたり、しんどい思いをしたり、テントで寝たりと活動する中で、憧れの人がたくさん悩み、真剣に考える姿を目の当たりにしました。そこで初めて、みんな最初からかっこいいわけじゃないんだ、一生懸命がんばった結果なんだと気づくことができました。当たり前ではありますが、肩の力が抜けて少し楽になりました。


②世界は知らないことだらけ

 2つ目の発見は、「知っているつもりで、知らないことがたくさんある」ということです。知ったかぶりをしてしまっていませんか。ちなみに私はめっちゃしてます。現に私は、自然環境リテラシー学の舞台となっている南紀で育ったにも関わらず、その魅力やすばらしさ、課題について、何ひとつ知らず、今思えば知ろうともしていませんでした。当たり前と思っていたことが当たり前じゃない。この気づきは、良くも悪くも私たちにたくさんの学びと驚きを与えてくれます。

こんなにすてきな景色、知らなかった!


変えられない体験を

 講義を通して少しだけ成長できました。そして、やってみて初めて、おもしろさやつらさ、魅力を知るきっかけができるのだと思いました。

 今、何かに挑戦しようとしている方、悩んでいる方。肩の力を抜いて、ちょっとだけ、がんばってみませんか。一歩踏み出せば、きっとすてきなことが待っています。


最後に

 最後になりましたが、先生方、先輩方をはじめ、一緒に活動した同期の方、自然環境リテラシー学に携わられた全ての方。これらの学び、発見は、この講義なしには得られなかったことです。そして、どれも変えられるものはありません。このような体験をさせていただいたこと、機会をくださったこと、この場を借りてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

お気に入りの1枚。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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