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蒼穹のフリューゲル17

タケの悩み



彼にまとわり付く
死臭を放ち
芯を枯らした
女子を引き離す
必要がある

私も
絡まれた以上


相応の
覚悟で
引き離す
必要がある


エノクです

エノク
「今後は嫌がらせに
しばらく堪える必要が
あるかしら」
タケ
「エノク‥大丈夫か?
仲間は居ないのか?」
エノク
「信頼できる仲間は
いるけど、大丈夫よ
芯を枯らさない程度で
引き離してみせるわ」

タケ
「すまん、何か‥」
エノク
「良いの、私の問題でも
あるから。これで負ける
訳にはいかないわ」
タケ
「強いな、エノク」
「俺に出来る事が
あったら言ってくれ」
エノク
「はい」

嗚呼
不思議と
希望が持てる


そう

彼の前では



翌朝

教室が
騒がしい

何だろう

ビオラ
「エノク⁈」
エノク
「ビオラ、おはよ」
「どうかした?」
ビオラ
「それが‥これさ」
ネネ
「朝来たら‥一体誰?」
エノク
「 」
「‥嗚呼」

机の落書き

夥しく描かれた
同調圧力の
呪詛が
びっしりと
描き殴られている

ネグロ
「誰がこんな‥」
エノク
「いずれ大元が
現れるわ」
「それよりこれ
消えないかしら」

フリュに
聞いてみたら

まあ
先生に相談が
手っ取り早いと

ディール先生が
しばらくして
入って来る

この事を伝えて
消せないか
相談してみた

当然
そう言う
レベルでは
済まされない
事は分かる

このクラスに

嗚呼
居たわ

私は
にっこり
笑って見せた

それで
表情を変える
相手では無い

私の効果範囲で
ただ一人
匂いで分かる

エノク
「先生、この問題
私の方で」
ディール
「駄目よ、一人で
悩んでたら」
エノク
「手に負えないと
分かるまでは
向き合ってみます」
ディール
「エノク⁈」

大丈夫

相手の権力が
見ものだ

仲間達にも
念を押し
とりあえずは
机を交換
してもらう
事になる

無論
先生は名乗り
出なさいと
怒りを
顕にするも

当然
本人は
名乗り出ない

しかし
内包者を
相手に

何処まで
マウントを
取るつもり
だろうか


炙り出されるまで
その時を
私は待った

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