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mystery gem9

再び乗る事に
なる大型船
トマリは真っ先に
機械整備に
駆り出され
動力炉へと向かう

これだけ
大きな船で
私に出来る事って
何かしら

ならず者
船長が
私達を凝視する



ジェシカさん
大丈夫かしら?

ジェシカ
「カナ、この船で
元の場所に
戻りたかったの?」


カナ
「まだ戻れないわ」
ジェシカ
「え?」
カナ
「船長と相談したい
事があるの」


ジェシカ
「‥私にも説明して」
カナ
「はい」

これだけ
大きな船に
出来る事は
用途として
沢山ある

物資調達や
資材運搬
人材要請
etc‥



船長
「ジェド・ビリーだ」


カナ
「ビリー船長」
ビリー
「それで良い」
「女が二人に増えて
悪くないな」
カナ
「 」
ジェシカ
「貴方‥」
ビリー
「何だ?」

ジェシカさんが
ビリー船長を
じっと見つめる

ジェシカ
「誰に嘘付いてるの?」
ビリー
「 」
ジェシカ
「私達?それとも
貴方自身?」
カナ
「ジェシカさん?」
ビリー
「それが何だ?」
ジェシカ
「‥いえ」
「こんな人の筈は」
ビリー
「余計な事を聞くな」
「此処では俺が上だ」
カナ
「一つだけ教えて下さい」
「どうやって私の国を
特定したんです?」

一度だって
往来の無い
場所を
特定して
私を連れ出した

何故?

ビリー
「答えると思うか?」
カナ
「いえ」

なるほど
嘘も付く
口も固い
この人


確かに
人格
壊れてるわ


トマリ
動力炉の方は
どうなってるの?



動力炉

トマリ
「駆動系や回路に
問題は無いのに」
「遠くに行けない筈
無いだろうに‥」

だとしたら
問題は何処だ?

隈なく調べたら

あった

余計な物が
取り付けてある
カチカチと
音を刻んでいる

トマリ
「‥刻んでいるのは
音でもネギでも無い」
「カウントダウンだ!」

手遅れだった

迅速に
動力炉から
距離を取り
走り出す

見張りが
銃口を
僕に向ける

構うか

トマリ
「撃ってみろ
臆病者」

発砲する
弾道を避け
見張りを
押し倒す

あの男

自分の船を
捨ててまで
動力系に
爆弾を⁈

カウントは?


トマリ
「3、2、1‥伏せろ‼︎」

「うわ!」




爆発

船体が
揺れた

ビリー
「‥何の音だ?」
カナ
「 」
ジェシカ
「何言ってるの?
考えて言いなさい」
「トマリを‥」

ジェシカさんの
血相が変わり
私もハッとした。

走り出す

ドアは
施錠が‥
構わず

突っ込んで
体当たり

肩を痛めた

倒れながらも
走り出す

トマリ
無事なの?

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