見出し画像

蒼穹のフリューゲル7

授業を終えると
早速クラスの
みんなが
集まって来た

内包者を知る者
知らない者

色々聞いてきた

体内構造は
生身の人間と
変わらない事

不死身だけど
寿命は
ちゃんとある
と言う事

みんな関心を
持って
聞いてくれる

下層からの旅も
そう考えたら
苦もなく来れたと
言って笑って見せた

その時だった

「お前ら質問攻めだな」
エノク
「 」
「?」

みんなが
対象に向けると
机に座って
頬杖をつく
男子一人

スッと立ち上がり
歩み寄って来た

「よ、俺はゼンキだ」
ゼンキ
「自己紹介が先だろうが」

「ああ、そうだね。
僕は魔族のネグロだよ」

頭をかいて
ネグロは
答える

他にも
魔族のビオラ


鬼族のネネ

個性的な
クラスメイトが
自己紹介をして
私を迎えてくれた

ゼンキ
「ま、宜しくな」
エノク
「ええ、宜しくゼンキ」


良かった
みんな
良い人ばかり


休み時間は
好きなものの
会話で
談笑する

分かった事は
ネグロは
読書好き

ビオラとネネは
料理好き

ゼンキは
その会話から
入って来なかった

良心的に
絡んでくれたのに
今度休み時間に
聞いてみようと
思っていた

女子
「ゼンキの事?」
エノク
「ええ、普段どんな
かなって思って」
女子
「あまり自分の事
話さないわよ?」
エノク
「えっ?」
「そうなの?」

あまり干渉
しない方が良いの
だろうか

人間って
難しいから

彼の事は
しばらく
様子を見て
行動しようと思う




昼休み

彼は食堂には
姿を見せない

お昼どうしてるの?

ビオラ
「ゼンキは食堂
来ないのさ」
エノク
「お弁当何処で
食べてるのかしら‥」
「一人の方が良いとか」
ビオラ
「私も聞いた話
なんだけどさ」
エノク
「ん?」
ビオラ
「付き合ってる子
いるみたいなのさ」
エノク
「 」
「て事は‥邪魔しちゃ
悪いわね」

今頃
二人きりで
お弁当か

そっとしておこう

そう考えた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?