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日常27

博士曰く
私の絵は
流れている
のだと言う

次から次へと
ヴィジョンが
流れる奔流を
流れる様に
描いて来た

その影響だろう
中立的な
反応に
私も少し
考えた

私は
エノクに問う


「目に止まる絵で
なければならない
のだろうか?」
エノク
「追いつかない
ヴィジョンを
目に止まる絵に
する為に
何日も時間掛けて
描くなんて」

「間違ってない」
エノク
「そう、最初から
間違ってないわ」

「ではこうしよう」

私は絵の
構造を
二つに分ける

目に止まる
ヴィジョン

流れるヴィジョン

目に止まる
ヴィジョンは
本気で描く

対する
流れる
ヴィジョンは
8割くらいの
画力を最短で描く

私達は
流れる

時代の力も
方向性も
流れる

描く線を
止める事は難しいが
博士に再び見せた

博士
「変わったな」

私はニヤッと
笑う

変えるべきは
方向性
着眼点

最初から止める
道理はない

腹八分
腕も八分

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