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mystery gem10

トマリです

動力炉から
見つかった
突然の
時限式

そして爆発



大型船は
それでも
ゆっくり
高度を下げ

動力を失う
前には進まず

煙で充満
する中
瓦礫のかけらで
窓を開け
煙を外に出す

倒れ込んだ
船員を起こす

トマリ
「船長は何処だ?」
見張り
「ブリッジだ‥」
トマリ
「生き残りたい
なら走れ!」
「さあ!」

カナも姉さんも
この爆発に
気付く筈だ

幸いなのは
高度が
安定して?
下がってる事だ


僕は走った



ビリー
「お、落ち着け」
ジェシカ
「 」
「落ち着いてるわ」

私は
テーブルの
皿に乗る
果物に刺さる
ナイフを
引き抜く

落ちる果物

ベクトルを
ビリーに向け
ナイフを
逆手に持ち返す

それだけで
根性の無い

へたり込む
哀れな
ビリー

ビリー
「な、ナイフの扱いは」
ジェシカ
「こっそり父から
教わったわ」
「仲間を呼ばないのね
信頼されてないのかしら」
ビリー
「 」
ジェシカ
「嘘をつく時」
「貴方、目が少しだけ
逸れるわね‥」


ビリー
「くそ!動け俺の足‼︎」
ジェシカ
「足のせいにする気?」
「更生出来ない自分の
問題よ?」
ビリー
「お前に何が分かる!」
ジェシカ
「嘘と言い訳で
犠牲になった
過去でも?」

ビリー
「や、やめろ」

情け無い

私は
殺意の目で
見下ろす

トマリ
「姉さん‼︎」
「 」
ジェシカ
「 」
「ハッ‥トマリ⁈」
ビリー
「お、お前の姉だろ?
止めさせろ‼︎」
トマリ
「‥姉さん、カナは?」


ジェシカ
「動力炉へ‥まさか
行き違い⁈」

その時
二度目の爆発


ジェシカ
「 」
「そんな」
トマリ
「 」


「くそっ‼︎カナ‼︎」




あ‥



衝撃で
吹き飛ば
されてた





生きてる?

怪我は‥

良かった

まだ動ける筈だ


あれ?

起き上がれ

カナ
「髪が⁈」

腰まで
伸びた髪に
瓦礫が挟まって
動けない⁈

熱い

火の手が
迫る



今トマリの声
動力炉とは
反対側から?

一体

声を
張り上げ
叫ぶ

カナ
「トマリ‼︎」


トマリ
「カナ!」
「大丈夫⁈」
カナ
「髪が!」
トマリ
「⁈」
「ナイフだ!
姉さんが持ってた」
「待ってろ‼︎」

トマリが
走り出す

信じて待つしかない



熱い

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