新日常 小説16
昔
まだ
我が家が
アパート
だった頃
休日に
コインランドリーにて
洗濯物を
回収し
終え
帰宅する
見慣れない
黒い
落とし物が
目に付いた
近付いて
深いため息を
つく
落とし主に
害は無いか
手に取って
財布を開く
紙幣を
確認した
私は
妻に
LINEで
財布を
拾ったので
交番に
届けて来ると
伝え
向かう
血相変えて
彷徨く
頃だろうか
警察には
淡々と
対応させて
頂いた
私の住所
連絡先
見返りは
無しで
裕福な
家庭の
持ち主なのか
数えた金額は
七万を超える
要件を済ませ
帰った
後日
訪問して来た
連絡主は
財布を
落とした
本人から
菓子割を頂いた
笑顔で
相手が
私で良かった
次は気をつけて
お帰り下さいと
伝え
深々と
首を下げ
礼を言われた
とは言え
私と妻では
食べきれない
市内でも
名店の
和菓子
またの
機会にと
放置した結果
一週間も
忘れて
うっかり
口にした
腹を下す
しかし
名店
カビても
美味かった
笑
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