見出し画像

mystery gem15

トマリは
取り憑かれた
様に機械と
向き合っている

気持ちは
分からない
では無いが

食料調達も
優先したい

そこで
考える

バンッと
トマリの
肩を叩き
そっと
呟いた

トマリ
「⁈」

カナ
「此処で飢えるのと
機械いじるのと
どっちが
大事かしら‥?」

トマリ
「す、すみません‥」
カナ
「分かれば宜しい」

シーラ
「カナさんこ‥」

カナ
「ん?」

シーラ
「‥小魚しか取れ
なかったら
どうしようかなって」
カナ
「そうね、罠を
仕掛けて待つよりは
釣ってとるしかないわ」
「ね、トマリ」
トマリ
「はい」



ようやく
川を見つけると
トマリは
早速
ズボンの
裾をまくり
手掴みで
魚を追う

当然
逃げられる

シーラ
「冷たい」
トマリ
「ぐっ‥どうすれば」
カナ
「私が遅らせるわ
その隙に沢山とって」
トマリ
「二度目だよ?
大丈夫?」
カナ
「昏倒するなら
二人前で済むでしょ?」
シーラ
「何の話です?」
カナ
「説明するより
見れば分かるわ」
「‥お願い力を貸して」

トマリ
「‼︎凄い、止まって
見えるぞ!」
カナ
「30秒よ二人共」
トマリ
「分かった!」
「シーラ!」
シーラ
「わ、私もとる!」


カナは
まだ
目覚めない

シーラ
「起きませんね」
トマリ
「力を使うのは
二度目だからね」
「朝まで起きないかも」
シーラ
「船が落ちた時に?」
トマリ
「パラシュート無しの
スカイダイビングさ」
シーラ
「 」
「急に倒れるから
ビックリしました」

トマリ
「それで?シーラは
何故この森に」
「彷徨ってたは
無しだよ」
シーラ
「森の力に引き寄せ
られて来たんです」
トマリ
「旅を続けて?」
シーラ
「町や村は‥私には
合わないんです」
トマリ
「ずっとこの森で生活
する気なの?」

シーラは
俯く
やはり
これ以上は
踏み込めない

これじゃ
尋問と
変わらない
じゃないか

トマリ
「カナも不思議なんだ」
「石と向き合うなんて」
シーラ
「石?」

時間の
流れを
操る程の
力に
カナは耐え
なきゃならない

昏倒する
理由があると
すれば何かの
代償を払って
いるのだろうか

トマリ
「カナに負荷が
かかっているのかな」

だとすると
多用は禁物だ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?