スターウォーズ(私情入り適当な人物紹介)
1.カイロ=レン
あだ名を「わがままダークサイド息子」にするとしっくりくる。ハン=ソロとレイア姫の息子で、極度のダースベイダー信者。ボロボロのベイダーヘルメットをコレクターアイテム並に大切に扱っている。次作で、弱い自分との決別!と叫びながら割るかもしれない伏線を張っている。ライトセイバーだって赤色だぞ。ダースベイダーをパク…もとい思わせるヘルメットを付けているが単なる飾りで、自由に着脱可能な上に、「声がどもって聞こえにくい」とか「顔が見えないからヘルメットをとれ」とか言われたら嫌そうな顔をしながら簡単に取ってしまう(紙メンタル)。自由で家庭を顧みない父親と、国の代表として会社経営をしている社長並の忙しさの中、日夜働き詰めで充分に甘えたい時期に愛情を注げないであろう母親の間に生まれたひとりっ子であり、両親でも気がつかない内にダースベイダーに憧れていたため、ルーク=スカイウォーカーに預けられた生育歴をもつ。しばらくはルークの弟子をしていたが、どうしてもダークサイドの誘惑を抑えきれずに裏切った経緯がある。ルークの引きこもりの原因をつくった可能性がある。「働く両親の子育ての難しさ」を教えてくれる教育的には貴重な存在。ダークサイド一直線の一人っ子の特徴をよくつかんでおり、劇中でも嫌なことがあるとモノに当たり散らす(八つ当たり、ライトセイバーで色々な機械を壊す)場面を何度か見ることができる。せっかく捕まえた女に自分のミスで逃亡されたとき、キレて部屋の中でライトセイバーを振り回して暴れており「廊下を歩いてきた部下2人が元来た道を戻っていく」というシーンは、日ごろの彼の態度を如実に表している。劇中一の「今時のキレル若者」的存在である。また、作戦の立案も雑で爪が甘くなっており、自信満々でフォースに頼りきっているところがある。「地図を見た女がいれば実際に地図をもっているロボットはいらない、なぜならフォースがあるから」のような場面がよくある。カイロ=レンと名乗る前から本名を完全に知られている上に、最初から周囲に裏切り者のレッテルを貼られている。フォースが使えるから上手いこと手のひらで転がされているが、ファーストオーダーという組織では最高指導者と司令官に継ぐ中間管理職である。ただし、劇中最大の兵器「太陽光レーザー」の発射式典には呼ばれていなかったりするため、ファーストオーダーの中でも微妙な人間関係に翻弄されているのだと思われる。ラスト付近でだまし討ちめいたやり方で父親をライトセイバーで刺し殺したため、「人間のクズ」というレッテルを貼られた上に、戦闘の最中に「フォースを教えてやろう」「お前には師が必要だ」と助言めいた発言をしたことで、主人公の女戦士の覚醒を許してしまい、しかも相手のフォースが予想外に強くてフルボッコにされる。最高指導者から「修行の最終段階に入る」といわれているため、次回以降の活躍が望まれる。本当の闘いはこれからだ!発達障害を抱えている可能性もあり、自閉スペクトラム症の傾向が見られる。
2.ルーク=スカイウォーカー
最初の伝統的なオープニングテロップで「ルークが消えた」と書かれていたことでファンに衝撃を与えた。劇中では「ルークの居場所を示す地図」が切り札のように使われている。弟子だったカイロ=レンに裏切られたことで、自信をなくして戦線を離脱、ラストシーンで登場した島、次作予告で完全に所在が明らかにされた島に一人で引きこもっている。今作ではいっさい台詞はなく、ライトセイバーは引きこもる前に酒場の地下にある宝箱に鍵もかけずに置いていった。誰にも見つからなかったのが不思議だが、主人公の女が触ったときに謎の回想シーンを展開させるほどの力を残しているあたりがさすが元最強のジェダイである。フォースが使えるのか、戦えるのかなどについてはいっさい分かっていないが、最後のシーンではフードをかぶって登場、義手も健在であるが、かなり年老いており、どちらかといえばオビワン=ケーノビのような雰囲気になっている。次作でライトセイバーを主人公の女から受け取るのか受け取らないのか、ファンの期待を一身に背負っている。一部では「主人公の女がルークの娘ではないか」という声も聞かれるが、もし娘であった場合、どう考えてもネグレクトであると考えられる。最後に登場する島のシーンではどうやら墓標のようなものがあるため、わがままダークサイド息子の養育に失敗した責任を感じたためではなく、妻を弔うために引きこもっていたのかもしれない。なお、単純に引きこもっていただけではなく、何かあったときのためにR2D2の体内と簡易のUSBに自分の居場所の地図をそれぞれ隠しておいた。R2D2はルーク不在のため、スリープモードとなり、ラストシーン付近で再起動している。ルークが最後のジェダイであるらしく、彼が引きこもったせいで宇宙はダークサイドが強くなってしまったらしい。次回予告ではジェダイは滅びる的な不穏な発言を披露している。
3.最高指導者
おそらくラスボス枠。カイロ=レンをそそのかして修行をさせたダークサイド、シス卿と何かの関係があるのか、それとも本人なのかは不明。そもそも、ソリッドヴィジョンなので本体かどうかすら怪しい。所々で登場するがフォース使っていろいろ分かるなら人にやらせずに自分で確認して何とかすればいいのに、という台詞は禁止。上司としては使えない。シス卿とは違い、最初から顔が見えるので次作では名前も分かるかもしれない。
4.レイ(主人公の女性)
登場時は宇宙船の残骸から部品を漁り、それを売りさばいて生計を立てていた。いきなりゴミ漁りとディスられる場面は必見。最初は語られないが、中盤以降に自分を置いていった家族を待っていることが明かされる。「フォースの覚醒」のタイトルはこの主人公のためにある言葉である。いきなり宇宙船を操縦できたり、目を閉じるだけでライトセイバーで戦えたり、突然フォースを使えるようになったりする主人公補正の持ち主。途中で捕獲されたときには、ハン=ソロを父親のように慕っているとカイロ=レンに読み取られるも思考をブロックする技を発揮する。相手が007でも色仕掛けまがいのフォースで操ることができる。フォースの力が万能すぎて「もうフォースだけでいいんじゃないかな?」というセリフを途中で思い出すことができる。他にも複数のエピソードがあるが、ストーリーで語られるため省略する。
5.ポー・ダメロン(レジスタンスのエースパイロット)
ダメではない。レイア姫からルークの居場所を示す地図のUSBを入手することを頼まれたレジスタンスのエースパイロット。初っ端からカイロ=レンに捕縛され、サブ主人公のフィンの助けを借りてファーストオーダーから敵の戦闘機で脱走するも、追撃を受けて墜落。その後、中盤を超えるあたりまで存在がない「空気」となる。また、トレードマークだった革のジャケットもサブ主人公のフィンに取られてしまい。再会した際には「あ、俺のジャケット」→「いや、似合ってるし返さなくていい」というセリフをいうことになる。ファーストオーダーの惑星兵器を破壊する作戦に参加し、「俺がやる」というセリフを体現し、「ハン=ソロ決死の爆弾作戦」が中途半端に終わってしまったことの尻拭いを兼ねて惑星兵器の内部に侵入して止めをさす。この結果エースパイロットとしての立場を保持するが、仲間が大勢撃墜されている上に、惑星兵器を壊した後からはほとんど出番がない。エピソード4でルークがデススターを破壊した際のオマージュ役に抜擢されたと思われる。なお、ルークのようにフォースの力で弾道をさけるようなチート補正はできないため、純粋に実力だけで勝負している点は評価できる。顔立ちが若いころのルークに似ているような気がする。
6.フィン(サブ主人公)
黒人として初のスターウォーズの準主役に抜擢された存在。ポーのジャケットを奪ったことでトレードマークを手に入れ、準主人公の地位を確立する。元ファーストオーダーのストームトルーパーであったが、最初の村の虐殺シーンで正義の心に覚醒(仲間が死んだのを目の当たりにしたためだと思われるが、そのきっかけになったのはポーが仲間を撃ち殺したのを間近で見たから、なんとも皮肉な話である)。逃亡→墜落先の惑星で女主人公と出会い、最初は「棒で殴られるという理不尽を受けながらも手をにぎって走る」という男気をみせるものの、酒場の惑星でいきなり「俺はレジスタンスじゃない」「君のまっすぐな目を見てたらちがうなんて言えなかった」と逃げだそうとする。結局、女主人公がカイロ=レンに捕まってしまったことで、ライトセイバーを渡さなければならないという役目を自覚し、積極的に正義を執行しはじめる。女主人公が無双をはじめる前の段階で、ライトセイバーで果敢にカイロ=レンに挑んだが、背中をばっさりやられてしまいラストシーンでは睡眠中となっている。「また会える」という女主人公のセリフからもわかるとおり、次回での復活に期待されているが、レイとの恋愛が成就するかどうかは今後の新キャラ次第である。最悪、空気になる可能性もある。劇中では、ファーストオーダーによって「再教育」され、軍事訓練を受けさせられたことが明らかにされている。ライトセイバーも使えているし、もしかしたら、かつての評議会にいた黒人の息子かもしれないので、次作以降にフォースに目覚めてしまう可能性もある。
7.チューバッカ
ハン=ソロの助手をしている猿。年をとったような雰囲気を醸し出していて、作中では怪我が多い。エピソード6でも怪我をしていたので、そういう役回りなのかもしれない。相方を失って即次の相方を見つけることになりそうだ。
(ストーリー)
最初はテンプレともいえる音楽と字幕からスタート。
「ルークが消えた。」
「ルークの居場所を書いた地図を探している。」
この2つをおさえておきたい。ルークが姿をくらましている間に、宇宙はダークサイドのフォースを操る最高指導者を中心にした「ファーストオーダー」なる組織によって荒らされていた。ファーストオーダーは、宇宙全土を支配するために、デススターの10倍以上はあるであろう「惑星兵器」を完成。それは太陽のエネルギーを充電し、レーザーとして照射する究極の破壊兵器である。劇中ではサラッと流されているが「すべてのエネルギーを充電すると太陽が死滅する」という<下手すると自分たちの命すら脅かす>危険極まりない諸刃の剣の兵器である。
未だ現役のレイア姫は共和国と評議会の支援を受け、ファーストオーダーに対抗する組織「レジスタンス」を結成した。しかし、ルークという存在を欠いているため、どうしてもファーストオーダーに押され気味でジリ貧の戦いを強いられていた。「やはり、フォースのダークサイドに勝つためには、ルークの力が不可欠である」という結論にたどり着いたレイアは、ルークの居場所の手がかりとなる地図を入手するべく、レジスタンスのエースパイロットであるポーを捜索に派遣する。何の脈絡と解説もなく、ルークの居場所の地図をもつ人がいるという村にたどり着いたポーは、村人からUSBを受け取る。しかし、そこにファーストオーダーの軍勢が出現、相変わらずレジスタンスは情報統制が甘く、かつてダースベーダーに情報がダダ漏れしたせいで不利な戦いを強いられ、レイア姫がさらわれたことを生かせていない。さらに、村にはフォースを操るカイロ=レンまでもが到着し、ポーの乗ってきた戦闘機も雑魚のレーザー1発で破損、ポーは決死の覚悟でBB-8(丸いアレ)にルークの居場所が示された地図の一部が保存されているUSBを渡し、エピソード4のオマージュというノルマを達成する。その間に、村の村長はカイロ=レンに捕獲され、地図の居場所を聞かれる。どうやら村長はカイロ=レンになる前の男に面識があるらしい。正体をネタバレさせまいとする脚本によって村長は死亡。BB-8を逃がしたポーもせっかく撃ったレーザーがカイロ=レンのフォースで空中に固定されている間に捕縛されてしまう。フォースがあれば何でもできる。カイロ=レンが去り際に「村人を全員殺せ」という指示を出していること、その横では初めての戦場で一緒にいた仲間が打たれたのを間近で見たことによって、フィン(このときはまだ名前なし)が「こんなのは間違ってる」と仮面ライダー並みに突然正義に覚醒していた。再教育を行ったのみで、ちゃんと脳改造をしていないあたりがどこぞのショッカーのようであり、ファーストオーダーの爪の甘さが感じられる瞬間である。
ファーストオーダーの母船の中、ポーにフォースを使い、尋問するカイロ=レン。彼はBB-8がルークの地図をもっていることをポーに無理やり自白させた。なぜかポーをそのまま尋問の場所へ放置していくカイロ=レン。独房に入れなかったばっかりに正義に目覚めたフィン(ここでもまだ名前はない)によってポーは助け出されてしまう。フィンの裏切りに全く気がつかず、たんにストームトルーパーが歩いているだけのガバガバの警備体制の結果、ポーとフィンは敵の飛行機(いつものまるいやつ)を奪取して逃走に成功、ついでに戦艦の砲台を2つくらい破壊していく。(ここで初めてフィンという名前が登場)しかし、さすがのポーの腕前でも戦艦からの一斉放火には耐え切れず被弾。飛行機は、先ほどの惑星に墜落してしまう。
墜落した場所で目覚めるフィン。どうやら墜落の前に脱出装置を起動したらしく、パラシュートが近くに転がっているのが確認できる。目が覚めて、相方のポーを探すフィン、墜落場所まで走っていくものの見つかったのはポーのジャケットのみだった。砂漠を歩きながらストームトルーパーの白い装備(逃亡のときにつけたまま)を外して落としていくフィン、水を探して歩き続けたすえにたどり着いたのは、主人公の女(レイ)が生計を立てるために訪れている砂漠の中につくられた市場のような町だった。
場面が変わって、主人公だと思われる女性、レイが登場する。エピソード4~6の間に壊れて墜落した帝国軍の戦艦から廃品を回収し、それを「ポーション」に変えて生計を立てていることが分かる。劇中では、「ゴミあさりの女」という不快なあだ名をつけられてしまう。レイは、中盤以降の回想でやたらと登場する「家族らしき人物からの放置プレイ」というトラウマを抱えながらゴミあさりをしつつ、いつか家族が迎えに来てくれると信じて日にちを刻んでいた。いつも通りに街へ向かおうとするレイは、偶然砂漠の真ん中でくず鉄商人に捕まりそうになっているBB-8を助ける。これ以降、例の金色のロボットが登場するまで、ピプピプという音の解説役に転身する。くず鉄の換金屋から付け狙われるBB-8を守って戦うことになるレイとそこに合流するフィン。ファーストオーダーの刺客がすぐそばまで迫っている。フィンからルークの居場所の書かれた地図の話を聞かされたレイ。フォースやジェダイは、この時代にはすでに伝説の存在となっていることがここで分かる。そんなことを考えている暇もなく、ファーストオーダーから攻められる街、空からの爆撃と地上のレーザー銃の襲撃によって街はほぼ壊滅状態になってしまう。命からがら星からの脱出を試みるレイとフィンは、くず鉄屋の宇宙船を奪い、追っ手を振り切り、ついに宇宙空間に出ることに成功したのであった。(レイがここで初めてみる宇宙船を無条件で動かすことができるが、そのあたりの解説はない。ただし、フォースには覚醒していないので、フォースの力ではなく単なる技術の賜物だと思われる。)
レイとフィンを乗せ光速で宇宙に出た宇宙船、しかし、この宇宙船には大きな秘密が隠されていた。突如、毒ガスが撒き散らされそうになる船内、さらに、彼らの宇宙船は宇宙空間でいつの間にかジャンク屋の船に捕獲される。そこに現れたのは、なんと前作より大活躍のハン=ソロとチューバッカ(猿)であった。そう、なんとこの宇宙船は、エピソード4~6で帝国を滅亡へと追いやる立役者ともなった宇宙船、ファルコン号だったのである。ファーストオーダーに捉えられたかと思われたレイとフィンであったが、ハン=ソロはかつてくず鉄屋に奪われた自分の船の信号をキャッチしたため、その回収に来ただけであった。ルークの居場所の手がかりとなる地図のことをハン=ソロに伝え、協力を願うレイとフィンであったが、ハン=ソロは簡単には承諾しない。それは、彼らが<ある荷物>を運んでいるからなのだが。
そこに現れるかませ・・・ハン=ソロを付け狙うヤクザのような集団。彼らはハン=ソロが騙して金を借りた集団であった。借金の方に命を取ろうとするヤクザに対して、積荷を解き放つレイ(ハン=ソロを助けるために、本当は扉を占める予定だったがケアレスミス)。そこから現れたのはかつて人間を襲い、喰らい続けたたといわれる3匹の強い怪物だった。怪物の解放によって混乱した船内からファルコン号で逃げ出したハン=ソロ、レイと1人と1匹、ファーストオーダーに対抗することを<いつの間にか決めていた>ハン=ソロは、レイたちを連れて、酒場のある星へと足を運ぶのであった。(この時点でハン=ソロはフィンがレジスタンスではないと気がついている。)(レイはゴミ拾いしかしてなかったにも関わらず、最初から機械に強く、ここでもファルコン号を問題なく操縦できる。やっぱり主人公補正か?)
カイロ=レンは悩んでいた。理由は、最高指導者にディスら・・・お前の父親を殺せるのかと言われたからだ。ダークサイドに自らを置きたいカイロ=レンは、最高指導者に対して「できる」と公言してしまったにも関わらず、<ある秘蔵の宝物>の前で、自らの心に光のフォースを感じたことを懺悔する。「力を貸してほしい」と願ったその先には、自らの憧れの象徴、すでに茶色に変色してしまったダースベイダーの仮面が置かれていたのであった。(アナキン=スカイウォーカーのことを思い出したファンも多いだろう)
酒場のある惑星にたどり着いたハン=ソロ御一行。ここで、レイはハン=ソロに正規雇用を提案されるが(雇用条件が明確に定時されなかったため、ブラック企業を疑い)断る。レジスタンスの居場所を聴くために酒場を長きに渡って経営している馴染みの宇宙人のところへ向かうハン=ソロ。そこにはたしかにレジスタンスの使いがおり、本拠地への連絡が行われた。だが、酒場で飲んでいた女性の中にはレジスタンスだけでなく、すでにファーストオーダーの手先が紛れ込んでいたのである。酒場の宇宙人に事情を話すハン=ソロ、ここでフィンが空気を読むことなく「俺はレジスタンスじゃない」「あんな目で見られたら嘘だって言えない」というレイへの恋のフラグを立てたまま逃亡を試みる。フィンを女性としての魅力だけで留めておけなかったレイだったが、謎の声に導かれて酒場の地下室へ不法侵入を試みる。レイが不法侵入した部屋に無造作におかれている宝箱、触ってみると鍵がかかっておらず、簡単に開けることができた。そこに入っていたのはなんと幻の「ライトセイバー」であった。レイが警備が薄すぎるライトセイバーを手にした瞬間、彼女の頭の中に浮かび上がるイメージ、そこでレイが見たものは、家族に置いていかれる幼い日の自分の姿、そして、雪の中で突如赤いライトセイバーをもって襲いかかるカイロ=レンの姿であった。一瞬のイメージに驚くレイ、困惑する彼女に酒場の宇宙人が「フォース」について教え始めた。目を閉じて自分の中の声を聞く、それはくしくもかつてオビワン=ケノービがルークに伝えた言葉と同じものであった。酒場の宇宙人は、それがルークのライトセイバーであり、自分に預けられたものであることを話す。そんな大切な場面に水を差すかのように現れたのは、ファーストオーダーの軍勢であった。(ここでレイがフォースに覚醒したのだと視聴者の90%は分かっている)
ルークの地図を狙って暴れまわるファーストオーダーの軍勢、酒場は壊滅し、フォースの話を聞いたレイは「私を巻き込まないで」と実家に帰ろうと思っていたものの、カイロ=レンと鉢合わせをしてしまう。「地図をみたな」というカイロ=レンに挑もうとするレイ、しかし、敵のフォースの前に為すすべもなく捉えられてしまった。(ここで、カイロ=レンが重大な作戦ミスを犯している。「地図をフォースの力を使って頭の中から情報として引き出せばいい」という甘い考えをもち、BB-8をスルーしたのである。自分のフォースの力を過信しているが、レイの覚醒を知らないのだから仕方がないのかもしれない。)窮地に立たされ、フィンがファーストオーダーに対して最後の突撃を行おうとしたその時、レジスタンスの援軍が現れた。
次々とファーストオーダーの軍勢を蹴散らすレジスタンス、中でも1人のパイロットの動きは際立っていた。空中と地上の敵を次々に蹴散らす彼こそ、劇中で1時間以上の間空気・・・いや、死んだと思われていたレジスタンスのエースパイロット、ポーだった。レジスタンスに救出され、レジスタンスの本拠地へと招かれたフィン(ライトセイバー装備)とハン=ソロとチューバッカ(猿)、ハン=ソロはそこでレイア姫と運命の再会を果たす。そして、同時にフィンとポーもレジスタンスの基地で再会を果たすのであった(「それ、俺のジャケット」「いや、やるよ、似合ってるし」という話はここで展開される)。
同じ頃、宇宙最大の惑星兵器が起動を始めていた。太陽の熱を吸収するその装置が、何の脈絡もなく共和国に向けて発射されると、一瞬しか出番のない評議会のメンバーと共和国の惑星は何の抵抗もできずに消滅してしまう。光る空を見上げるレジスタンス、この惑星兵器をレジスタンスのいる拠点に向けて放たれてしまったら・・・。レジスタンスは、何としても惑星兵器を破壊しなければならない。そして、その惑星兵器に囚われたレイを助けなければならないのだ。決死の作戦がまさに決行されようとしていた。
レジスタンスの反撃作戦が決行されようとしている最中、レイが目覚めると、ポーが拘束されていたのと同じ場所で同じように拘束されていた。目の前にはカイロ=レン、フォースを使い、レイの記憶からルークの地図情報を探し出そうとする。しかし、フォースに目覚めたレイは一筋縄でいく相手ではなかった。最高指導者にBB-8を捕まえなかったのはカイロ=レンだと告げ口をする司令官、そこにカイロ=レンが最高指導者の指示を仰ぐために現れる。「彼女を私の下まで連れてこい」という最高指導者。だが、そのとき、レイはすでに自らのフォースの力を試す段階にまで到達していた。
遺伝か、素質か、カイロ=レン以上のフォースを覚醒したレイは、(おそらくはファーストオーダーへのスパイ行為として侵入している)007が変装したストームトルーパーをフォースで操り(もしかしたら操られた振りをしていただけかもしれないジェームス=ボンドだし)、拷問器具を脱出、「武器をおいていけ」という指示を出して、軽々と武器を手に入れる。
「惑星兵器起動」、そのニュースはレジスタンスの出動を決意させた。ハン=ソロの立案した「光速で相手の惑星に突撃してコアを破壊して逃げる作戦」は、エピソード4でデススターを破壊した際にも使われた伝統の作戦である。出撃前、ハン=ソロとレイア姫が久方ぶりに会話を交わす。カイロ=レンと名前を変えたダークサイド息子(カミングアウトはもう少し前)にはまだ心に光が残っている、助けてあげて欲しい、と懇願するレイア姫、ハン=ソロの死亡フラグが一気に立ち上がったことを想像したファンも多かったのではないだろうか。
ファルコン号で先陣をきって突入したハン=ソロ御一行、(なお、すでにレイが船内で暴れている)ここで突然、フィンがファーストオーダーの中で掃除を担当していたことが発覚する。掃除をしていたおかげでダストシュートから侵入したハン=ソロたちは、惑星兵器を守るバリアを解除し、中核部に爆弾をセット、爆発したショックで兵器を自爆させようと考えていた。銃をもって歩いていることがほとんどのストームトルーパーたち、防犯カメラもないガバガバな警備の中、あっさりと司令官を捕まえ、無事にバリアを解除することに成功したハン=ソロたちは、壁をよじ登ろうとしているレイと合流する。
惑星兵器発射が迫る中、バリアの解除によって、ついにポーの出番がやってくる。デススター破壊オマージュを実現するために頑張るポー。仲間が次々と撃墜されていく中、「俺がやる」という伝説のセリフを告げると、デススターとよく似た構造のコアを破壊することに成功するのであった。だが、惑星兵器はそれだけでは止まらない。ならば内部から破壊するしかない。これがポーの出した結論だった。
ハン=ソロとチューバッカ(猿)に中核の爆弾設置と破壊を任せたレイとフィンは、別ルートを通って移動する。そんなとき、爆弾を設置し終えたハン=ソロの前に、ダークサイド息子、カイロ=レンが姿を現したのである。ダークサイド息子に声をかけるハン=ソロ、「仮面はいらない」「顔が見えない」という誘いにのって、トレードマークの仮面を簡単にはずしてしまうカイロ=レン。ダースベイダーのように延命装置でないからこそできる芸当である。「お前はまだやり直せる」「一緒に帰ろう」と誘うハン=ソロ。カイロ=レンは「苦しいんだ」「助けて欲しい」といってハン=ソロとの距離をつめていく。わがままダークサイド息子を抱きしめようとするハン=ソロ、そのとき、無情にもカイロ=レンの赤いライトセイバーがハン=ソロの胸を貫いたのであった。
吠えるチューバッカ、なんとか間に合って上から見ていたレイとフィン、レイはハン=ソロに自分の父親像を重ねていた。レイの叫びも虚しく、カイロ=レンは笑いながら父親からライトセイバーを引き抜いた。無残。これまで長きに渡ってスターウォーズを支えてきたハン=ソロは、ダークサイド息子によってその命を奪われ、惑星兵器の中へと落ちていったのである。ガチ切れするレイ、何かを感じ取ったように悲しい顔をするレイア姫のカット割り、そしてついに、レイとカイロ=レンの最終決戦の火蓋がきって落とされるのであった。
最終決戦は森の中、木々の中をかき分けて進むレイとフィンの前に立ちはだかる(もはや仮面すらつけていない)カイロ=レン。開幕速攻で、カイロ=レンのフォースで吹き飛ばされ、気絶してしまったレイに変わってライトセイバーでの戦いを挑むフィン。最初は互角の戦いを繰り広げるも、肩口を焼かれ、セイバーを弾かれ、背中を一刀両断されてしまう。倒れるフィン、立ち上がるレイ、フォースの力でライトセイバーを回収しようとするカイロ=レン、だが、レイの強力なフォースによって、ライトセイバーはレイの手元へと導かれたのであった。
カイロ=レンとレイによる一騎打ちはフォースを使いこなすカイロ=レンの有利のまま進むかに思われた。森の中を駆け巡りながらお互いに剣を振るうも、決定打に欠けた均衡が保たれていた。崩壊を始めた惑星、いつの間にかわれた地面の亀裂に追い込まれたレイ、そんなときカイロ=レンが<禁断の一言>を発することになるのである。
「お前には師が必要だ」
「フォースを教えてやろう」
フォースという言葉を聞いたレイは、酒場での宇宙人のセリフを思い出した。目を閉じて自らの内側にある力を感じ取るレイ。次に目を開けたとき、レイはこれまでとはまるで別人のように強いフォースを操る存在になっていた。力押しで負けるカイロ=レン、腕と足をやられ、立つことすらままならなくなるカイロ=レンであったが、レイが止めを刺す直前に、地面に亀裂が走り、2人の場所が遠く離れてしまう。フィンを助けようと叫ぶレイ、そこに現れたのは相方を失ってもまだ生きることを諦めなかった猿、チューバッカの乗るファルコン号だった。
ハン=ソロの仕掛けた爆弾と見事内部に侵入したエースパイロットポーの活躍により、惑星兵器は爆発する寸前にまで追い込まれている。「もはやこれまでか」と膝をおる司令官の前で、実はソリッド・ビジョンであった最高指導者は「カイロ=レンに最後の修行する」という宣言を残し、消滅する。かつてのシスを彷彿とさせるその逃げっぷりは、まさにラスボスに相応しい態度である。
多くの犠牲を払いながらも惑星兵器の爆破という大役を成し遂げたポーとレイ御一行。しかし、失ったもの(ハン=ソロ他)は非常に大きかった。そんな中、ハン=ソロという準主役を失ったスターウォーズを救うため、ついにR2D2が長いスリープモードから再起動した。BB-8と地図を組み合わせることでレジスタンスは、ついにルークの居場所を突き止めた。フィンは傷のために昏睡から目覚めない。レイは自らに託された使命(自覚なし)に向けて、ファルコン号にR2D2を乗せ、ルークの元へと飛び立っていった。
一面に広がる海と遠方に見える小さな島。ファルコン号は人工的につくられたようにも思える石段の下に着陸した。顔を覗かせるR2D2とチューバッカに待つように伝えるとレイはただ1人、その石段を登っていった。石段を登った先にあったのは石の門、まるでお墓のようにも思えるその場所は生活感をほとんど感じることができない場所であった。階段を上りきったその先、まさに頂きとも呼べる場所にレイが辿りついたとき、そこには<彼>が立っていた。
フードを深く被り、顔は見えない。かなり年齢はいっているように思えるが、近寄るだけで感じる威圧感にレイは警戒した態度を崩すことができなかった。フードの男がこちらを振り向く。フードを取ろうとしたその腕は、あの金属の義手であった。かつて、父であるダースベイダーと戦い、帝国を滅ぼした最後のジェダイ、そして、最強のジェダイ。
ルーク=スカイウォーカー
レイを真っ直ぐに見つめるルーク。ひげを蓄えたその顔は、かつての幼さや若さを感じさせないものであり、エピソード4~6のオビワン=ケノービを彷彿させるものであった。レイは、自らのライトセイバーを手に取ると、無言でルークに差し出した。
「あなたが立ち上がるときがきた。」
レイの眼差しがそう語っていた。はたしてルークはそのライトセイバーをどのような気持ちで見つめているのだろうか。そして、それを受け取り、再びジェダイとして戦う日は近いのだろうか。
さまざまな疑問を抱いたまま、エピソード7は幕を閉じる。
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